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ふるさと納税 3市とも健全に

【周南】返礼品導入で寄付額大幅増特産品PR、情報発信に主眼
 全国の市町村への「ふるさと納税」の制度は返礼品の豪華さが競われるようになり、転売などの問題さえ出ているが、周南、下松、光市では健全に推移している。3市はむしろ後発だが「寄付者への謝意と特産品の販売促進、市の情報発信を図る」(下松市)という基本的な取り組みが寄付者に安心感を与えているともいえそう。(山上達也)

 ふるさと納税は任意の自治体に寄付をすることで寄付額のほぼ全額が税額控除される制度で、実質的には寄付金。もともとは、都市部に住んでいても自分を育ててくれた故郷にいくらかでも納税できる制度があればいいのではという考えから生まれ、2008年度から導入された。
 当初は返礼品もないか、あっても金額的に少額だったが、次第に我が町へとエスカレートして高価なものも並ぶようになった。返礼品を比較する本やサイトもあり、返礼品で寄付する自治体を決める人が増えた上に返礼品を転売する人まで現れ、一部の人たちにはふるさと納税がネットショッピングのような利用に変化してきた。一方で、この納税を通じて震災などの被災地を支援する動きも広がっている。
 周南3市はこうした高額返礼の波に乗らず、周南市と光市は2015年度、下松市は16年度になって返礼品を導入したが、周南市は市ふるさと振興財団のふるさと産品の店「こあ」や道の駅「ソレーネ周南」、まちのポートを通じて選定し、下松市や光市は市内の事業者から募集する形で、いずれも市の特産品PRや活性化に主眼を置いている。

返礼品はトラフグ、中華そば人気
 3市の寄付額は市によってPR不足や取り組みの温度差もあって差は著しい。しかし返礼品の提供に踏み切ると3市とも寄付額が大きく伸び、周南市は導入前の年度に比べ14倍、光市も6倍に増え、返礼品に最も慎重だった今年度導入の下松市も4倍に伸びた。
 返礼品の人気度も興味深い。1位は周南市と光市がトラフグの刺し身やセットなのに対して、下松市は駅南のラーメン人気店「紅蘭」の中華そば。牛骨ベースのスープやチャーシュー、生めんを真空パックにしている。
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 2位以下も周南市はナシやソーセージ、下松市はヒラメ、光市はサザエやタコ、地魚など海の幸、山の幸。
 返礼品は3市とも1万円以上の寄付が対象だが、下松市はポイント制で年間何回でも返礼品の送付を申請できるのに対し、光市は金額によって選べる返礼品を3段階に分類。周南市はどの返礼品も自由に選べるが、光市、周南市とも年1回の送付に限定している。
 寄付者は3市とも県外が9割。都道府県別でも周南市と光市は1位が東京都、2位が神奈川県、3位が大阪府▽下松市も1位が東京都、2位が大阪府、3位が神奈川県となっている。
 下松市は業務を大阪市のサイネックスに委託しているが、周南市や光市も17年度からの民間委託を検討し、業務の軽量化を図りつつ納税額増加、返礼品の充実を通じた地域振興を求める考えだ。今後も寄付者の心をつかむべく返礼品の選定に工夫をこらしていく。
 納税や返礼品の問い合わせは周南市広報戦略課シティプロモーション担当(0834-22-8238)▽下松市企画財政課企画財政係(0833-45-1804)▽光市企画調整課企画係(0833-72-1400)へ。