一言進言

「しゅうニャン市」騒動に幕

~周囲の声が届く市長に~ 
「日刊新周南」も「日刊新しゅうニャン」に変えるか。周南市の銀南街もこれからは銀ニャン街になる?ニャンとも奇妙な市になりそうだ。
「バカ息子を持った母親」さんから学校で子どもが東西ニャン北と読んで先生に叱られた、という声が届いた。中馬教育長もしゅうニャンバッジを付けて懸命に擁護している。子どもは素直に受け入れる。学校現場で先生たちが「なぜしゅうニャン市になったの」と聞かれてちゃんと答えられるだろうか。
先の児玉神社例祭で、小川元徳山市長が「頼むから“しゅうニャン市”はやめてほしい」と怒っていた。くまモンやひこにゃんなどゆるキャラで有名になったところは多いが、くまモン市とか、ひこにゃん市にはしない。固有名詞にしても、うどん県や温泉県など具体的だ。「あくまでエイプリルフール1日だからうけたのでは」と市議会で追及する声もあった。しゅうニャン市に賛成した議員からも苦渋の選択だとの声が多かった。賛同しかねるがしょうがないと思っている。
あまり追及されなかったが、発注先は木村市長の選挙を手伝った人物だ。クリーンさが売り物の市長らしからぬ、世話になった人へ2,500万円を随意契約で丸投げで頼むのは、いかにも情けない。もう少し配慮がほしかった。市長たる者、かけらでも疑惑をもたれる行為は慎むべきだ。せっかくの善意をあだで返すようにならなければいいが。
しゅうニャン市の事業費を予算案からはずすという市議会の修正案はわずか1人の差で否決され、原案通り通った。しゅうニャン市騒動、問題はこれからだろう。木村市長は現市議のアンチ島津幸男氏派が結集して誕生した。個人的な支援組織を持っていたわけではない。近ごろは人の意見を聞かないと、事あるごとに口の端に上る。支持基盤はもろい。2期目に入り、支えてくれた人たちへの配慮はもっと慎重になるべき時期だ。
大切な仕事は、まずは職員の目を市民に向けさせることだ。次にインフラ整備だ。大きな柱を置き去りにしたら、衰退するだけだ。木村市政の5年間で徳山駅と新庁舎に約200億円を投じた。道の駅を数億円減額したと胸を張ったが、駅ビルや新庁舎、動物園で当初予定金額よりどれだけ増額になったか。数10億円も予算が膨らんだ。
合併して8年目に市長になった。これから一体感を持ってもらう大事な時期だった。合併した全国の自治体の悩みは、中心地以外の住民の疎外感だ。それには何より職員の意識を徹底的に変えることが必要だ。市民に寄り添う姿勢を、より一層高めないと不満は増幅する。子育て支援など、担当者によっては良い施策もある。見識ある周囲の声を聞ける市長を渇望する。(中島 進)