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㈱トクヤマの水素を周南SCへ

“地産地消”の実証実験スタート 水素Sta.―地場センターのパイプ供給も
 周南市御影町の㈱トクヤマ徳山製造所(安達秀樹所長)のカ性ソーダ工場で発生する未利用副生水素を回収して貯蔵・輸送・利用までを一貫して実施する「地産地消・地域間連携モデルの構築事業」の開始式が3月30日、周南市江口の周南スイミングクラブで開かれた。同クラブでは国内最大規模の100キロワットの純水素型燃料電池を運用することになり、この日、環境省の小林正明環境事務次官や村岡嗣政知事、木村市長など関係者約50人が出席して祝った。

周南スイミングクラブの燃料電池前でテープカットする参加者

周南スイミングクラブの燃料電池前でテープカットする参加者

 この事業は同社と東ソー、県、周南、下関市が環境省の委託を受けて進めており、水素は同クラブでの活用のほか、液化水素ローリーで道の駅「ソレーネ周南」の3.5キロワット燃料電池など市内や下関市にも運ばれて燃料電池フォークリフトなどに使われる。事業費は2015年度から19年度までで約15億円。
 同クラブに導入された純水素型燃料電池は東芝製で、徳山製造所からつないだ約1キロのパイプで運ばれる水素を1時間に約70~80立方メートル使って発電する。同クラブに必要な電力のほぼ全量をまかなえるという。
 この日は㈱トクヤマの楠木正夫会長、小林事務次官、村岡知事、木村市長があいさつし、東芝の提嶋毅中国支社長も加わってテープカットした。
 小林事務次官は「地域活性化の起爆剤にもなり得るもので、同様の工場にも輪を広げていきたい」と話していた。
水素ステーションから公道に配管敷設
 この日は鼓海のイワタニ水素ステーション山口周南から公道の地下を通る配管で周南地域地場産業振興センターの3.5キロワット純水素型燃料電池まで水素を供給して稼働させる、県の実証試験もスタートし、配管が報道陣に公開された。
水素ステーションと地場産センターをつなぐパイプ

水素ステーションと地場産センターをつなぐパイプ

 これは山口リキッドハイドロジェンと東芝燃料電池、長府工産、岩谷産業が取り組む「純水素型燃料電池コジェネレーションシステムの開発及び水素需要の拡大」の一環。
 安全性や安定性を調べる実証試験は今後、商業施設や一般家庭などに水素を供給するモデルケースとするもので、水素ステーションから公道に敷設した配管でほかの施設に供給するのは全国で初めてとなる。
 供給された水素は同センターの電気やレストランの温水に使われる。約250メートルの配管は約3,000万円で設置し、そのうち約2,000万円は県が補助した。