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総事業費は50億円超

新徳山駅ビル・オープンへ期待高まる
にぎわい創出の動き活発に

 来年2月上旬のオープンへ、工事が進む周南市の徳山駅前賑わい交流施設(徳山駅ビル)。図書館とカフェを核施設とした建物はすでに骨組みの全容を現している。長年の懸案である中心市街地の活性化へ期待も高まっているが、ここに至るまでには前徳山市時代からの長い時間をかけた議論があり、周南合併の争点にもなって、入札不調、反対運動など紆余曲折を経てきた。周南の玄関口である駅周辺の商店街も大きな変ぼうを遂げる中、改めて事業費含め経緯をまとめた。(安達亮介)
合併時のリーディングプロジェクト
 新徳山駅ビルは合併時の「新市建設計画」のリーディングプロジェクトの1つで、市は2005年に策定した「徳山駅周辺整備構想」で出会い・交流・にぎわいを創出する施設として整備する方針を打ち出し、その後、2013年の基本構想で民間のノウハウや企画力を生かした図書館を入れることに決めた。

建設が進む新駅ビル

建設が進む新駅ビル

 新駅ビルは鉄骨造3階建てで延べ床面積は約5,250平方メートル。これに連絡通路でつながる立体駐車場・駐輪場も同時に整備しており、約120台の駐車場は入庫から1時間無料、バイクと自転車あわせて約300台の駐輪場は無料となる。
 指定管理者は書店・レンタル店の「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)。この指定にあたっては、他市での選書問題などを受けて図書館設置計画の是非を問う住民投票を求めて署名活動も展開された。
入札不調、増額も
 事業費は、市が当初示した建築主体工事と電気、機械、空調の各設備工事の概算が約30億円。しかしその後、入札不調による設計見直しや、JR西日本との協議に伴う工事の遅れ、人件費の高騰、地下のがれきの撤去費や地盤改良費の増額、エレベーター改修の費用なども追加され、今年2月時点では約34億1,400万円と、4億円余り増額された。

新駅ビルの完成予想図=周南市提供

新駅ビルの完成予想図=周南市提供

 これにJRや個人からの用地取得、旧駅ビルの取り壊し、内装にかかる費用などを加えると、約52億1,710万円となる。このほか6万冊の図書購入費やホームページ制作、広報費など開館準備に2億5,500円、また人件費やその後増やす図書の購入費、施設管理費などに年間約1億5,000万円の指定管理料を支払う。
 このうち内装費は、本体工事の中で進められる壁と一体化の書架や家具などに1億1,124万円▽CCCに随意契約で発注するオリジナルデザインのテーブル、ベンチ、サイン看板などに8,902万4,400円▽会議室に置く机など既製品は原則市内業者に発注する予定で、6,650万円の予算を組んでいる。
 このうちCCCへの発注分は当初、約9,500万円の予定だったが、市との協議で、本の閲覧にふさわしくないソファの応接セットなどを減らして減額した。
横断組織設立へ
 新駅ビルの整備はこれまで市中心市街地整備課が進めてきたが、市は近々、ほかの道路課、商工振興課なども加えた横断組織を作り、より中心市街地活性化に力を入れる。
 中心市街地整備課の野村正純課長(54)は2月に地元有志が開いた「パンマルシェ」では、平日なのに大勢の人が商店街に訪れたことを例に「図書館に人を集めることが最終目標ではなく、周辺のにぎわいにつなげる仕組みづくりが必要。にぎわいは市だけではできず、民間との連携を深めていきたい」と話している。