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問われる運転者マナー

【金曜記者レポート】周南・中央分離帯ポイ捨て、対応に苦慮
車で移動中に信号待ちをしている時、ふと中央分離帯に目をやると、ビニール袋、空き缶、たばこの吸い殻などのごみがあることに気づく。主には走行車両から捨てられたものと思われるが、吹きだまりとなる場所のほか停止時間が長い交差点などは恒常的に散乱している。道路を管理する行政機関も回収に取り組んではいるが、車が行き交う車道の真ん中に位置するため作業が危険であることや、人手などの問題もあって対応は追いついていない。苦慮する現場を追った。(安達亮介)

たばこの吸い殻やごみが散乱する中央分離帯=周南市遠石交差点

たばこの吸い殻やごみが散乱する中央分離帯=周南市遠石交差点


1カ月放置の場所も
 道路のごみは国道は主に国、県道は県、市道は市が管轄する。県道の場合、347号下松新南陽線と366号徳山下松線が交わる周南市遠石交差点などはごみが目立ち、347号の代々木公園周辺も市民からごみについての苦情が多い。
 県周南土木建築事務所は周南地域の県道を週2回ていどパトロールし、市民からの電話を受けて現場の確認もしている。目立ったごみがあれば、そのつど職員や委託業者が回収しているが「県道の範囲も広いため、ひっきりなしに捨てられるごみをすぐに全部回収するのは難しく、1カ月くらい置いたままになっているところもある」とこぼす。

「マナーの問題」
 光、下松、周南、防府市の主な国道を管轄する国土交通省山口河川国道事務所防府国道維持出張所には市民からの中央分離帯のごみに関する通報はあまりないというが、1日おきにパトロールして、目についたものを拾っているほか、定期的に草刈りをする際には同時に回収している。
 周南、下松、光市はそれぞれポイ捨て禁止条例を設けている。しかしポイ捨て行為に過料1,000円の罰則がある周南市では近年、罰則の適用はなく、条例が形骸化している現実もある。
 大もとであるポイ捨てをする人を取り締まることができるのか。周南署に聞くと「粗大ごみなどを捨てた場合廃棄物処理法の対象になる。空き缶やたばこなども軽犯罪法などの違反になるが、マナーの問題とも言えるのではないか」という説明だった。

ポイ捨て禁止を訴える看板=周南市岐山通

ポイ捨て禁止を訴える看板=周南市岐山通


ポイ捨てで渋滞も
 中央分離帯のごみを片付ける際、交通量の多いところは車両規制をして回収作業にあたることもあり、その場合は本来は起こらない渋滞の発生にもつながるため、無責任なポイ捨ては景観を損ねるだけでなく、一般の道路利用者に実害を及ぼすことにもなる。
 防止策として、何もないところより、すでにごみが捨てられている場所の方がポイ捨てしやすいという心理も考えられることから、こまめな清掃でごみをなくすことや、啓発看板の設置など一人々々のマナー向上に向けた取り組みの一層の推進が求められている。