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ビジネスメッセに7,000人

【周南(徳山)】「やまぐち総合ビジネスメッセ2017」「6次産業化農商工連携フェスタ」
農商工連携フェスタも人気
水素展、工作教室も

 160の企業、団体が参加した「やまぐち総合ビジネスメッセ2017」と周南市などの特産品を紹介、販売する「6次産業化農商工連携フェスタ」が28日、周南市のキリンビバレッジ周南総合スポーツセンターで開かれ、雨の一日となったが、7,000人が最先端の科学技術にふれたり、農産加工品を買い求めて楽しんだ。

周南地域地場産業振興センターの3Dプリンターの実演

周南地域地場産業振興センターの3Dプリンターの実演

東ソーの“字けし”づくり

東ソーの“字けし”づくり

 ビジネスメッセは県などの実行委員会の主催。機械金属、食品、医療福祉、デザインなど多彩な分野の企業が参加し、自社の技術や新製品をPRした。
 東ソーの塩ビ樹脂を使った消しゴム状の“字けし”や㈱トクヤマの偏光板を使った工作もあり、周南地域地場産業振興センターでは「周南ものづくりブランド」認定品の紹介や3Dプリンターが人気。水素エネルギー展では燃料電池自動車を展示し、シンポジウムや子ども向けの水素の実験もあった。
 農商工連携フェスタは徳山商工高と熊毛北高の生徒が考案して製品化したお菓子、「周南和牛」の試食や野菜など農産物の販売もあり、売り切れになるブースも出る盛況。飲食物販エリアでは中須の棚田清流の会の餅つきやかの高原豚の丸焼きがあり、つきたての餅や周南産の豚の丸焼きが来場者に振る舞われて行列ができていた。

外国人にもわかりやすく

【下松市】華陵高の生徒がごみ分別ポスターを英訳
 市内に住む外国人にごみの出し方を正しく理解してもらおうと下松市はA3判の家庭ごみ分別ポスターの英語版を2,000枚作った。華陵高(白井宏明校長)の英語科や普通科の3年生6人が英訳を担当し、26日には6人を市役所に招いて小田修生活環境部長が感謝した。

英語版のごみ分別ポスター

英語版のごみ分別ポスター

英訳した生徒たち

英訳した生徒たち

 同市在住の外国人は9月末現在777人で、この1年半で300人増えている。日立製作所笠戸事業所のフィリピン人や新笠戸ドックの中国人の技術研修生が中心で、さらに増える見通しという。
 同市では、ごみを12種類に分別することになっていて、7月に家庭向けにごみ分別ポスターの改訂版を発行したが、外国人や外国人が住むアパートの大家からの要望で英語版を作ることになり、訳を華陵高に依頼した。
 同校が夏休みの英語課外授業で生徒に呼びかけたところ、英語科の和泉冴風(さえか)、大久保由紀、烏田理英子、中村万里絵さんと普通科の大久保陽菜、橋本葵さんが応じ、課外授業後に外国語指導助手や梅地哲郎教諭の指導で英訳した。
 「プラ容器包装」の項目では弁当殻のイラストの吹き出しの「ササッと水洗い」は「Rinse」、「しっかり水切り」は「Drain well」と翻訳。分別区分とごみ袋の項目はあえて日本語を残してふりがなを大きな文字で入れた。
 6人は白井校長と訪れ「英語が母国語でない人にもわかりやすい表現に努めた」「ごみ関係の単語は初めて知るものが多くて勉強になった」と話していた。
 ポスターは外国人を雇用する企業を通じて配るほか、市役所1階の環境推進課や各公民館、公共施設で希望者に配布する。問い合わせは同課廃棄物対策係(0833-45-1829)へ。

2016年度決算と意見書

【金曜記者レポート】
周南市・「市債残高抑制を」 下松市・基金残高が減少 光市・法人市民税が10分の1

 周南各市の2016年度決算の認定が3日までに市議会に提案され、光市では可決、周南、下松市は議会で継続審査している。市の財政は毎年3月議会に新年度の予算案を提出、可決されたあと執行され、年度の終了後に決算としてその結果をまとめて、市議会に認定を求める仕組みになっている。決算は各市の監査委員も審査し、9月に意見書を市長に提出する。各市の意見書などから一般会計の財政の特徴や課題を探った。(延安弘行)

①概要、財務分析指標

 市の予算、決算は一般会計と、国民健康保険、介護保険などの特定の業務だけの特別会計の2つに分かれる。一般会計の規模は歳入決算額で周南市が約654億8,000万円、下松市が222億2,200万円、光市が219億8,700万円。
 これから歳出を差し引いた形式収支は3市とも黒字だが、翌年度に繰り越すべき財源や財政調整基金への積み立て、取り崩し、地方債の繰り上げ償還などを加味した実質単年度収支では、下松市と光市は赤字となっている。
 周南市はこの金額は監査委員の意見書に記載がなかったが、市財務課の説明では、前年度は赤字だったが、16年度は黒字になったという。
 歳入は大きく分けて市税や基金からの繰入金などの自主財源、地方交付税や地方消費税交付金、国庫支出金、市の借金である市債などの依存財源に分かれている。16年度の自主財源比率は下松市が60%、周南市が54.2%、光市が52.6%を占める。
 財務分析指標のうち経常収支比率は80%を超えると財政構造の弾力性が失われつつあるとされるが、周南市は前年度より0.5ポイント下がって92.8%▽下松市は7.5ポイント上がって93.9%▽光市は5.2ポイント上がって99.4%。
 財政力指数は3カ年の平均で、周南市は0.793、下松市が0.881と高く、光市は0.731となっている。

②市債・基金

 借金にあたる市債残高は周南市が865億6,600万円、下松市が201億5,700万円、光市が234億200万円。
 貯金にあたる基金は、周南市は財政調整基金53億2,200万円、減債基金11億8,500万円、地域振興基金37億5,000万円などを合わせて153億1,000万円で、前年度より20億9,400万円増。
 下松市は財政調整基金17億9,400万円、減債基金3億4,600万円、下松市まちづくり推進基金22億9,800万円などを合わせて53億1,500万円あるが、前年度からは16億5,700万円の減。
 光市は財政調整基金17億2,200万円、減債基金10億5,000万円など35億1,300万円で、5億5,300万円減。

③監査委員の指摘

 意見書では財政面から市の課題なども指摘。自主財源で大きな比率を占めるのが市税だが、そのうち法人市民税について光市の意見書では、前年度比26.6%減の4億3,000万円になったが、これは過去のピーク時の10分の1で、市税の確実な収入が自主財源確保には重要と述べている。
 法人市民税は下松市も6億7,000万円で25.3%減。周南市は34億6,400万円で前年度比42.3%増になっている。
 周南市の意見書では次世代の負担軽減のために地方債残高の抑制に取り組むことや、製造業の集積、水素関連など先進的新産業創出の取り組み、中山間地の特性に根差したまちづくりについて「これらの『もの』やそれらを支える『ひと』は本市の宝であり、地方自治体として守り育て、次世代に引き継いでいくことが求められている」と述べている。
 下松市ではこれまで福祉、教育、文化などの施設整備が進められてきたが「これからは既存施設の延命化や施設の機能をいかに発揮させるかに時代は変わってくる」と方向性を示している。
 光市でも「費用対効果や選択と集中に基づく事業、施策の効率的かつ効果的な実行」などを求めている。
 予算に比べ、話題になることの少ない決算だが、その分析からは各市の現状と未来も見えてくる。施策などの効果の検証とともに注目していきたい。

171027

危険交差点示す「交通事故マップ」

県トラック協周南支部が周南署に贈る
 県トラック協会周南支部(大嶋鉄雄支部長、154社)は「周南市街地交通事故マップ」を作成した。昨年、県内で起きた交差点別の人身事故件数のワースト10カ所のうち5カ所は周南市にあることなどをまとめており、23日、周南署にこのマップ600枚を、反射材のリストバンド1,000本、たすき400本と一緒に贈った。

マップなどを持つ左から花屋署長、大嶋支部長、鷺川副支部長ら

マップなどを持つ左から花屋署長、大嶋支部長、鷺川副支部長ら

 同支部は周南、下松、光市の事業者が加盟し、毎年、周南3市の小学校の新入児童に交通安全の黄色いハンカチを贈る活動もしている。マップは事業者の事故防止などにつなげようと作った。事業費は反射材と合わせて約20万円。
 マップは昨年、人身事故が9件起きて県内1位だった慶万町の県道の山田石油サービス先交差点▽それぞれ8件で3位の瀬戸見町の国道2号の徳山中央病院前交差点、県道の久米交差点など合計5カ所を紹介し、歩行者と自転車、自動車の進行方向など事故状況も説明している。
 また過去5年で事故が多い場所は赤く塗り、昨年、死亡事故が起きた6カ所も地図上に示すなど、ひと目で危険地点がわかるようにしている。
 マップは企業や市役所、学校などに配られる。この日は大嶋支部長と鷺川陽一副支部長が同署を訪れて花屋充宏署長に目録を手渡した。
 大嶋支部長は「ドライバーにマップを見てもらって事故防止に努めてもらうなど、教育に活用してほしい」と話していた。

県内企業160社が集結

国内初のVRなど水素エネルギー展も 28日・やまぐち総合ビジネスメッセ
 県内企業約160社が一堂に会する総合産業イベント「やまぐち総合ビジネスメッセ2017」が28日午前10時から周南市のキリンビバレッジ周南総合スポーツセンターで開かれ、国内初公開の水素体験VR(バーチャルリアリティ)もある水素エネルギー展も同時開催される。
 各企業の情報発信と企業間取引の活性化、雇用促進などを目的に県と周南、下松、光市、田布施町などで作る実行委員会が主催する。昨年は2日間開いて約1万人が来場した。
 メーンアリーナでは企業が製品、サービス、技術などを紹介する展示会や法律、経営、金融などの相談会もある。屋外では地元企業や飲食店によるグルメコーナー、ジャグリング体験、ドローンデモフライトなどもある。
 多目的ホールでは「6次産業化・農商工連携フェスタ」があり、しゅうなんブランド、周南ものづくりブランドの商品や、県内外の道の駅の商品も展示販売される。UJIターンなどの相談会もある。
 水素エネルギー展は主にメーンアリーナで開かれ、今年のカザフスタンのアスタナ国際万博で好評だった、VRゴーグルを装着して太陽光から水素に変わってさまざまな場所でエネルギー活用されるのを体感できるVR水素体験や、自立型水素エネルギー供給システムのH2Oneを搭載したトレーラーも西日本で初めて登場する。燃料電池フォークリフトの展示、小学生の水素教室もある。
 午前10時からカルチャールームで「水素エネルギーシンポジウムin周南」も開かれ、東京大学大学院情報理工学系研究科教授の江崎浩さんが「2050年に向けたスマートな街づくり~インターネットのアイデアを盗む」▽積水ハウス環境部長兼温暖化防止研究所長の石田建一さんが「積水ハウスにおける水素社会に向けた取組」の演題で講演し、11時25分からこの2人と谷グリーンエネルギー研究所社長の谷義勝さんをパネリストにパネルディスカッションがある。
 午後四時まで。シンポジウムは定員100人で、当日参加もできるが、なるべく事前の申し込みを呼びかけている。希望者は周南市商工振興課企業活動戦略室にFAX(0834-22-8357)、E-mailshoko@city.shunan.lg.jpで申し込む。電話は22-8223。
 メッセの問い合わせは事務局の県商政課内の実行委事務局(083-933-3110)へ。

高い技術に真剣な視線

【下松】中国の高校生が多機能フィルター訪問

 日中国交正常化45周年を記念して外務省が日本に招待した中国の高校生27人が19日、土壌機能回復製品を開発、販売している下松市葉山の多機能フィルター(丸本卓哉社長、資本金5,000万円)を訪れ、最新鋭の技術開発や製品の製造工程を見学した。
 この訪問は外国の青少年に日本への理解を深め良い印象をもってもらおうとアジア大洋州諸国の青少年3万人を日本に招く「JENESYS(ジェネシス)2.0」の一環。今回は中国の高校生299人が17日に来日し、10グループに分かれて25日までホームステイもして全国各地を訪ねている。

記念撮影する中国高校生と丸本社長(左から2人目)ら

記念撮影する中国高校生と丸本社長(左から2人目)ら

 同社を訪れたのは北京市に近い河北省の河北師範大学付属高と第十七高の生徒で、コースのテーマ「企業とイノベーション」の視察。
 丸本社長は「小さな会社ですが、自然の植生回復にはトップクラスの技術を持っています。私たちの取り組みを知って下さい」とあいさつ。
 植物の毛細根に似た極細のはっ水性繊維をランダムに配した不織布シートの商品名“多機能フィルター”が社名の起源であることや、このフィルターで地面を覆うことで土壌侵食の防止を図れること、通気や通水を保持しながら降雨や風、凍土、干ばつに効果を発揮することを志賀弘征常務取締役兼営業本部長や河野伸之国際研究開発課長が説明した。
 生徒からは「繊維の素材は天然由来か化学繊維か」などの質問が出て、志賀常務らは「化学繊維だが、自然に抵抗のないものを使っている」と答えていた。
 一行は、20日は山口市の西京高で交流して県内に22日まで滞在した。

1区 高村氏初陣飾る

【衆院選・小選挙区】2区 岸氏余裕の3選、県内は自民圧勝
 衆院選は22日投開票され、自民党が衆議院で単独過半数を超え、自民、公明両党で3分の2を占める与党の圧勝となった。熊毛地域を除く周南市などの山口1区は自民党新人の高村正大氏(46)が希望、共産、幸福各党の新人を抑えて初当選を決め、引退した自民党副総裁の父、正彦氏の議席を守った。下松、光市と周南市熊毛地域などの山口2区は自民党前職の岸信夫氏(58)が危なげない戦いで共産党新人を降して3選を決めた。投票当日は台風21号の接近で荒天となったが、投票率は1区が前回より3.8ポイント増の54.43%、2区は3.39ポイント減の53.88%だった。

171023ka

初当選を決め、万歳三唱する高村氏と選対幹部

初当選を決め、万歳三唱する高村氏と選対幹部

岸氏

岸氏

 今回は唐突な解散で幕開けし、野党が分裂する中、憲法改正や消費増税、安全保障、北朝鮮情勢、原発、森友・加計学園問題などを争点に政権選択の選挙戦が繰り広げられた。
 新人4人の争いになった1区は周南市出身の大内一也氏が希望の党から出て、有権者は小選挙区で4党から選択することになったが、2区では比例復活を含めて5期12年議席を得た旧民主党の後身、民進党が合流した希望の党は候補を立てず、初の自共対決になった。
 1区は中選挙区時代から当選12回を重ねて外務、防衛、法務大臣などを歴任した高村正彦氏の長男、正大氏が父親の後援会組織に乗って短期決戦を制した。
 高村氏を含む県内の4つの小選挙区の自民党候補は投票終了直後の午後8時過ぎに、そろってテレビ各局が当選確実を報じた。
 これを受けて高村氏の周南市川手の選挙事務所には山口、防府、周南市の自民、公明党の県議会議員や周南市議会議員、木村周南市長ら支持者約200人が集まって正大氏と優香夫人を拍手で迎え、周南地区選対本部長の藤井律子県議の司会、河村敏夫県議の発声で万歳を三唱した。
 高村氏は「子どもたちの未来のために安心安全で豊かな日本を守り抜き、すべての世代が活躍できる社会を作りたい。県内で最も若い国会議員として、しっかり働いてご恩返しをしていく」とお礼の言葉を述べた。
 さらに「県の発展が国をよくすることになる。地に足をつけた活動に徹したい」と話し、世襲批判には「選挙期間中、少なくとも私の耳には世襲への批判は入らなかった。しっかり仕事をすることで有権者に判断してもらうことと思う」と述べた。
 周南地区後援会の岡田幹矢会長は「今の初々しい気持ちを忘れず、ごう慢にならず、謙虚に政治活動に取り組んでほしい。きょうこの日から自分の地盤を作る努力もしてもらいたい」と注文をつけて祝福した。
 希望の党の大内氏、共産党の五島博氏、幸福実現党の河井美和子氏は支持の広がりを欠き、高村氏に迫れなかった。
 2区は厚い保守地盤を固めた岸氏が余裕で勝利したが、共産党の松田一志氏は自民への批判票を集める形で党の基礎票を大幅に上回る得票で善戦した。

周南市の自治会加入率は75.9%

【金曜記者レポート】
【周南】自治会加入率8割切る 減少傾向の中、向上する地域も

 地域の祭りの開催、市広報の配布、ごみステーションや防犯灯の維持管理など地域コミュニティーに大きな役割を果たす自治会。加入率は全国的に低下傾向にあり、周南地域でも4月1日時点で周南市は75.9%、光市は78.8%と8割を切っている。しかし、加入促進の取り組みによって加入率を上げている自治会もある。震災や豪雨など自然災害が相次ぐ中、地域での自主防災の必要性もクローズアップされ、地域のつながりが改めて注目される中、自治会加入促進の手法やメリットなどをまとめた。(安達亮介)

自治会で購入、管理しているごみ集積所=周南市内

自治会で購入、管理しているごみ集積所=周南市内


◇宅建協と加入促進協定
 自治会の加入率は周南市は2015年(4月1日現在)が77.7%、16年が77.5%、17年が75.9%▽光市は15年が80.2%、16年が79.5%、17年が78.8%と減少が続いている。下松市は調査していない。
 各市では転入者が手続きに市役所を訪れた際に自治会加入を呼びかけるチラシを渡すなどしている。
 周南市ではさらに県宅建協会周南支部、市自治会連合会、市の3者が「周南市における自治会への加入促進に関する協定書」を2015年に締結し、市内に転居する人に対して宅地建物取引業者が加入を働きかけるようにもなっている。

◇加入率100%近くの自治会も
 加入率の減少が叫ばれて久しいが、周南市の新堀自治会(鈴木孝夫会長)ではここ10年で未加入の約30世帯(企業含む)が自治会に入り、加入率は100%近くになっている。
 鈴木会長(61)は「加入者が増えない要因の一つは多くの自治会長が1年ごとに交代していること」と話す。1年かけて自治会の内情を把握したころに交代するため、加入促進の活動にまで手が回らないのだという。鈴木会長は2009年に務めたあと、12年から現在まで会長を続けている。
 未加入者にはアパート暮らしの人が多かったが、防犯灯の交換費用や電気代を自治会費から払っていることや、ごみステーションの設置、清掃を自治会員がしていることなどを説明すれば入ってくれる人は多く、また大家や不動産業者と交渉して家賃の中に自治会費を入れるようにもしたことで加入率が上がったという。

◇加入者への還元も
 加入率が上がったことで変わったこともある。月250円の自治会費(地域によって異なる)と、加入者数に応じた市広報配布にかかる助成金で自治会の収入が年間14万円ほど増え、これを使って地域のクリーン作戦の参加者にお茶とごみ袋も配れるようになった。
 さらに新たに夏祭り、クリスマス会を開くようにしてビンゴ大会の景品も用意できるようになって、交流する機会も充実させられた。
 自治会員の増加はクリーン作戦の参加者増加にもつながり、早く清掃が終わることや、班長など役員の候補者が増えたことで一人々々の負担が減ったこともメリットの1つという。
 自治会加入は災害時の安否確認のしやすさにもつながり、鈴木会長は「安心安全な地区を作るため、自治会には入っていただきたい。自治会長は1年目は大変だったが2年目からはそうでもなく、できれば2、3年はやってほしい」と話している。

 財政状態など各世帯の事情も異なる中、自治会加入は強制されるものではないが、犯罪などを防ぐ防犯灯の設置が続けられるなど加入者が増えることによる地域へのメリットは大きい。一人々々の助け合いの心が地域をよりよいものにしていくのだと改めて感じた。

下水と海水から水素製造

【周南(徳山)】アストムが技術協力、世界初の実用化実験

 下水処理水と海水の塩分の濃度差を利用して水素を製造する世界初の実用化に向けた実証実験が周南市鼓南の徳山東部浄化センターで始まり、17日、実験装置などが関係者や報道陣に公開された。事業実施者は山口大学と福岡県の正興電機製作所、日本下水道事業団で、㈱トクヤマの関連会社でイオン交換膜を製造しているアストムが技術協力している。
 県は周南コンビナートなどで多量の水素が生産されることから「水素先進県」として県や関係省庁の補助制度も使って水素関連の事業に力を入れている。この実証実験は国土交通省の3,000万円を上限とする委託事業に採択されている。

水素製造装置(右)と前処理装置

水素製造装置(右)と前処理装置

 イオン交換膜は食塩製造などに使われており、今回の水素を発生させる装置は、陽イオンだけが透過できる陽イオン交換膜、陰イオンだけが透過する陰イオン交換膜を交互に200枚ずつ並べている。ここに海水と淡水の下水処理水を流すことで電流を発生させ、その電力で水を電気分解して水素と酸素を作る。電力と水素、酸素の両方を同時に取り出すこともできる。
 今回の実験装置は最大でも毎分数ℓずつの下水処理水、海水を流す小規模なもので、発生する水素は1時間に1.3ℓほど。実験では少ない流量で効率よく発電、水素製造ができる条件などを調べる。実験棟にはこの装置と下水処理水の前処理装置が置かれている。

説明する比嘉教授

説明する比嘉教授

 この日は山口大学の比嘉充教授がシステムの仕組みやメリットを説明。理論的には同浄化センターの下水処理水の全量1日10,000㎥で年間では水素自動車に8,700回フル充てんに相当する水素が製造できる。
 太陽光、風力発電に比べて天候に左右されず夜間も休みなく稼働させられ、製造装置の敷地も少なくてすむことなどがメリットとしてあげられ、生活排水や工業排水、河川水も利用できるため臨海地であれば都市近郊にも設置できて安定した電源となる。規模を大きくして普及が進めば低コスト化も可能という。

自社開発製品でタイ進出へ

【光】兼子産業がフォークリフト製品で来年から海外市場開拓
 光市室積東ノ庄の梱包材製造販売、兼子産業(兼子雄輝社長)は来年をめどに自社開発のフォークリフト用品の販路を海外に拡大する。昨年夏からタイを拠点にした展開へ準備を進めており、兼子社長(35)は「タイに多い日系工場を軸に販路を広げ、自社開発製品の売上比率を高めたい」と意欲を見せている。

兼子社長

兼子社長

 同社は1951年に故兼子行正さんが室積で前身の兼子杭木店を創業。宇部興産や三井鉱山に炭坑向けの坑木を納入していた。64年に法人化して兼子産業に改称し、梱包材の製造販売に転換。92年に現会長の兼子義行さんが第2代社長になり、4月に義行さんの長男、雄輝さんが社長に就任した。

すべらんマット

すべらんマット

 従業員は26人。資本金は3,000万円で、年商は6億1,000万円。自社製品には6年前に開発したフォークリフトのアームから荷物の脱落を防ぐマグネット式の「すべらんマット」、荷物の水平を測る「水平チェッカー」、大型の電線ドラムをトラックから安全に荷降ろしできる「電線用荷卸しマット」などがある。

フォークリフトマーカー

フォークリフトマーカー

 さらに今月からはフォークリフトのアームをパレットにどこまで差し込んだかが目盛りでわかる「フォークリフトマーカー」の販売も始めた。これは積み上げたパレットに差し込むアームが浅すぎると荷物が脱落し、深すぎると降ろしにくくなるため、現場では自主的に目盛りをつけていることに着目したもので、より安全で効率的な作業を可能にしている。
 アームにマグネットで固定する形で、端から500、1,000、1,500㎜の目印を高硬度の樹脂で覆っているので表面が削れても目印は消えない。
 タイ進出は日系企業が多いことから。当面は「すべらんマット」を中心に展開する。このマットは厚さ8㎜で、マグネット部分2㎜、滑りにくくする樹脂部分6㎜。アームに磁石で簡単に着脱でき、装着後は、ずれにくく、年間2,000セットを出荷している人気商品。
 すべらんマットの売れ行きを見ながらフォークリフトマーカーの販売も検討し、軌道に乗ればベトナム、マレーシアなど周辺国への展開も検討する考え。
 兼子社長は「現場のちょっとした気づきや悩みを解決できないかと、製品化を進めてきた。これからも物流現場を支える商品を提供していきたい」と話している。
 同社の電話は0833-79-2000。