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産業技術振興市長特別表彰に

【下松】杉本さん(日立笠戸)技能五輪で敢闘賞
 下松市は26日、第55回技能五輪全国大会の電気溶接職種で敢闘賞を受賞した日立製作所笠戸事業所の車両製造部車両第一課構体係建て・構体組の杉本健太さん(21)に市産業技術振興で市長特別賞を贈った。

左から浜安部長代理、国井市長、杉本さん、川辺主任

左から浜安部長代理、国井市長、杉本さん、川辺主任

 技能五輪は厚生労働省と中央職業能力開発協会が技能の必要性を広く知ってもらい、技能尊重の機運の醸成を図ろうと青年技能者を対象に開いており、今年は11月24日から27日まで栃木県内で開かれ、全国から42職種の1,337人が参加。県内からは18職種の33人が参加して9職種の10人が入賞した。
 杉本さんは下関市出身で下関工高(現下関工科高)卒。スチーム板の電気溶接に高い技術を発揮した。
 今回の市の表彰は産業技術分野で全国的な賞を得た人に贈るもので、個人の受賞者は杉本さんで35人目。
 表彰式は市役所で開かれ、同事業所の浜安崇庶務グループ部長代理や日立笠戸技術研修校の川辺広司主任と訪れた杉本さんは「年齢制限から今回が最後の挑戦だった。もっと上の賞を狙っていたので残念だったが、この経験を生かして今後は製造現場で頑張りたい」と話し、国井市長も「ものづくりの街を支える最前線で頑張って下さい」と期待を込めていた。

ザ・モール周南イズミに売却

【下松】来年8月から“ゆめタウン”に 25年の歩み残し
 下松市のザ・モール周南がイズミ(山西泰明社長、本社・広島市東区)に売却され、来年8月1日から“ゆめタウン”の店舗に衣替えすることが決まった。2月1日に西友とイズミが売買契約に調印し、5月15日から改装のため全館休業する予定で、ザ・モール周南は1993年の開店以来、25年で姿を消すことになる。

イズミに売却されるザ・モール周南

イズミに売却されるザ・モール周南

 ザ・モール周南は通商産業省(現経済産業省)の特定商業集積法の第1号認定を受け、下松市などが整備した商業・文化集積施設の下松タウンセンターの商業施設として93年11月、旧日本石油精製下松製油所末武貯油所跡にオープンした。
 鉄筋コンクリート5階建てで、1~3階の売り場面積は28,620平方メートル。中核店舗の西友ザ・モール周南店、ザ・モール周南専門店街、食遊館、市出資の第3セクターの下松商業開発が運営する地元の商業者ゾーンの星プラザで構成。隣接の周南市に流出していた買い物客を回帰させてきた。
 市文化施設のスターピアくだまつや市保健センターとは建物が一体化しており、99年に映画館のMOVIX周南、2000年にヤマダ電機テックランドザ・モール周南店も開店した。
 店舗前の中央広場はくだまつ総踊りや花と緑の祭典など市や民間の多くのイベントが開かれ、周南地域全域から集客してきた。
 同店の開館後に、市内にはサンリブ下松をはじめイオン下松山田ショッピングセンターなど売り場面積が1,000平方メートルを超える大型店の進出が相次ぎ、現在も続いている。さらに周南市など商圏が重なる中に新しい大型店舗の開店が続き、最近は集客も頭打ちになっていた。
 また西友が西武セゾングループから切り離されて米国に本部を置く世界最大のスーパーマーケットチェーン、ウォルマートの日本法人になり、市出資の下松タウンセンター開発が会社設立の根拠法だった特定商業集積法の廃止で解散したことから、関係者の間では「西友はいずれ手を引くのではないか」と憶測が流れていた。
 ザ・モール周南の商業施設部分はもともと下松タウンセンター開発の所有だったが、現在は西友が所有。売却の方針は25日にスターピア会議室で開かれた下松商業開発の取締役会で説明された。売却額は不明。専門店街や星プラザのテナントには今後、説明していくという。
 星プラザゾーンは廃止されて全店舗一体の形になる可能性が大きく、下松商業開発の存続も注目される。同社を基盤に活動してきたくだまつ観光・産業交流センターや下松フィルムコミッションの今後も未知数だ。
 一方、同じ建物のスターピアくだまつも3月1日から8月31日まで大規模改修工事のため休館する。(山上達也)

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18年ぶり都市基盤整備へ

【下松】豊井区画整理見直し協発足、街路事業も検討
 休止状態となっていた下松市豊井地区の都市基盤整備事業が18年ぶりに動き出した。21日に豊井区画整理見直し協議会(清木健一会長、10人)が発足し、街路事業など土地区画整理事業以外の手法も視野に道路拡幅や下水道整備などの検討を進めていく。
 狭い道が入り組む同地区では1989年に土地区画整理事業の国の認可を受けた。事業区域は下松豊井郵便局や豊井小、江口幼稚園、正立寺、中国電力下松変電所などを含む21.9ヘクタールで、88%が宅地。平均減歩率は19.13%。
 国庫補助16億6,010万円を含む総事業費34億9,000万円で始まり、土地区画整理審議会が発足して換地設計案も示された。しかし住民の合意形成が難航し、99年に審議会委員の改選を見送って以後は事実上休止状態になり、2007年までの施工期間を17年までに延伸して延命させていた。
 住民レベルでは区画整理事業の見直しへ14年に豊井自治会まちづくり委員会が発足。アンケートや勉強会を開いて整備の必要性を学んできた。昨年4月に地区出身の国井市長が就任して事業再開の機運が高まり、今回、まちづくり委員会を母体に協議会を作ることになった。

あいさつする清木会長

あいさつする清木会長

 市役所で開かれた協議会で市長は「豊井地区の都市基盤整備は重点政策。協議会発足から新しい整備方針や計画を策定し、早期の事業着手を目指したい」とあいさつ。清木会長は「以前の区画整理事業では住民の対立が激しかったが、地域を分断するようなことは避け、互譲の精神で進めよう」と要請した。
 協議会は今後、豊井公民館で隔月に開き、減歩を伴う上に多額の事業費と長い事業期間を要する区画整理事業の再開か、道路拡幅を中心に事業期間や事業費が圧縮できる街路事業にするかなどを話し合っていく。
 協議会の委員次の通り。(敬称略)
 地権者=清木健一、武居弘昌、田丸紳二、橋本員彦、橋本普巨、宝迫豊、武居一清、日立製作所▽市長指名=古本清行建設部長、今谷光代上下水道局下水道課長

高純度窒化アルミ粉末増設完了

【㈱トクヤマ】世界シェアトップ事業を拡大 窒化ホウ素粉末の事業化も
 総合化学メーカー、㈱トクヤマ(横田浩社長)は周南市御影町の徳山製造所(安達秀樹所長)の高純度窒化アルミニウム粉末製造設備の増設工事を終え、22日、横田社長や村岡嗣政知事も出席して約50人で事業開始式をした。年間生産能力は120トン増の600トンになり、同社の窒化アルミ粉末の世界シェアは約75%となる。
 窒化アルミニウムは高い熱伝導率と電気絶縁性を持つ素材。同社は独自技術の還元窒化法で製造しており、増設は用途の半導体製造装置や産業用ロボット、自動車などで需要が伸びていることから決め、従来の4系統から5系統に増やした。
 1月に着工して10月末に完成し、現在は試運転で顧客へのサンプルを製造している。予定では来年4月に営業運転を始める。投資額は12億円で、そのうち1割ていどは県企業立地促進補助金を受ける。
 また同社は日新リフラテックなどと共同で研究開発してきたパワー半導体デバイス向け放熱材料の高純度窒化ホウ素粉末製造を事業化させ、この日、概要が明らかにされた。
 窒化ホウ素は熱伝導性や電気絶縁性、耐熱性にも優れ、電動自動車の軽量化・低コスト化につながる放熱樹脂製品などの需要拡大を受けて2013年から開発してきた。今年2月に実証プラントを完成させて試運転を開始し、来年1月からサンプルを有償販売する予定。

テープカットする横田社長(左)、村岡知事ら

テープカットする横田社長(左)、村岡知事ら

 この事業はやまぐち産業戦略研究開発等補助金に採択され、14~16年度に1億3,000万円の助成を受けている。
 開始式で横田社長は「(中期経営計画で示している)25年までに先端材料世界トップを目指す我が社にとっての主力製品として取り組む。さまざまな要求に応えるソリューション(解決法)となり、山口はもちろん日本経済に少しでも貢献できるよう努力する」とあいさつ。村岡知事も祝辞を述べ、安達所長らも加わってテープカットした。

60年ぶり改正の国保制度

【金曜記者レポート/周南】
運営主体が市町村から都道府県に、市町で保険料増減に幅

 国民健康保険(国保)の運営主体が来年4月以降、現在の市町村から都道府県に変わる。市町村運営方式になった1958年以来、60年ぶりの制度改正だが、改正のための国の準備作業の遅れで保険料の決定など都道府県や市町村の準備も大幅に遅れており、周南3市でも「概算で当初予算案を組むしかない」と担当者はため息を漏らす。改正で保険料がどう変わるのか探った。(山上達也)

 国保は国民健康保険法による法定強制保険の医療保険。自営業者や農林水産業者、社会保険など被用者保険に該当しない非正規労働者、退職者、無職の人など国民の約24%が加入している。ただし75歳以上は後期高齢者医療保険に一律に移行する。
 国保は低所得者層をカバーする割合が高く、一方で医療費水準の高い高齢加入者が多いことなどから、財政基盤の広域化による安定化を図るため国が財政支援を拡充し、2018年度から都道府県が財政運営の責任主体となって、市町村と共に運営を担っていくことになった。
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 県国保運営協議会は9月、今年度のデータをベースに1人当たりの保険料の市町別試算額を公表。それによると県平均では現行の年額98,217円が改正後は362円安い97,855円になるが、市町別では大きな違いが生じそう。
 県内19市町で最も変化の幅が少ないのは下松市で、現行より1,834円増額。市長の方針で国保の保険料を大幅に引き下げている光市は10,336円増、周南市は9,224円安くなる。
 この試算に同協議会は、市町保有基金や前年度繰越金、決算補てんの一般会計繰り入れなど市町独自の財源の充当を考慮していないため実際の保険料の額とは異なると説明。しかしこれ以降は試算額が公表されておらず、実際には激変緩和措置の導入が予想されるため、各市町の増減の幅はもっと小さくなる可能性も大きい。
 国保は被用者保険などと共にすべての国民の医療、医療費を補助する日本のユニバーサルヘルスケア制度の中核をなすもの。制度改正を図るなら国は都道府県や市町村が安心して制度改正に取り組めるよう、迅速に作業を進めるべきだろう。
 国保制度改正の問い合わせは周南市保険年金課管理給付担当(0834-22-8311)▽下松市保険年金課国民健康保険係(0833-45-1823)▽光市市民課国民健康保険係(0833-72-1426)へ。

液化水素製造能力が倍増

【㈱トクヤマ】山口リキッドハイドロジェン、年産4,000万立方メートルへ
 周南市御影町の㈱トクヤマ徳山製造所内にある液化水素製造業、山口リキッドハイロドジェン(本社・大阪市、山本裕社長)は18日、液化水素製造能力の増強工事を完了した。総工費は約40億円で、年間生産供給能力は年産2,000万立方メートルから4,000万立方メートルへと倍増する。

倍増工事を終えた液化水素製造工場

倍増工事を終えた液化水素製造工場

 同社は岩谷産業(本社・大阪、東京、谷本光博社長)と㈱トクヤマ(本部・東京、横田浩社長)の合弁会社。2013年から徳山製造所のカ性ソーダ生産時に発生する水素ガスを利用して液化水素を製造している。敷地面積は約6,500平方メートル。
 液化水素の需要は燃料電池自動車や燃料電池バスに大幅な伸びが見込まれ、鹿児島県種子島から打ち上げられるロケットの燃料に使われているほか、半導体、化学など産業分野でも増加していることを受けて増強したもの。これにより岩谷産業の液化水素製造能力は大阪、千葉の拠点と合わせて年間1億立方メートルになる。
 工場ではカ性ソーダ製造設備からパイプラインで送られてきた水素ガスを圧縮して99.9995%の高純度の水素ガスにしたあと冷やして液化する。今回は必要な設備を倍加したほか、窒素再液化装置も新設しており、これによってタンクローリーで運び込んでいる、水素を冷やすために必要な窒素を、量を増やさずにまかなえるという。
 18日は現地で完工式の神事があり、出席した山本社長は「水素社会が進むにつれ、需要はどんどん増える。ここを西日本の拠点として大きく育てていきたい」とあいさつ。木村市長も「水素先進都市として大きな励みになり、うれしい。地方都市のリーダーとして共に進めていきたい」と話していた。

変革へ正念場の1年に

【この人に聞く】光市議会議長 木村 信秀さん(55)
 中村賢道議長の急逝を受けて光市議会の新しい議長に木村信秀議員が就任した。最大会派のとうこう会の所属だが、連合の推薦を受けており、同市で連合推薦の議員の議長就任は初めて。合併前の旧市町議会を経験していない議長も初めてとなる。議会運営の考えを聞いた。(聞き手・山上達也)

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 ――中村賢道議長の急逝には驚きました。
 木村
 市民に開かれた議会運営に心を砕いておられただけに、心残りだったと思います。その思いを受け継いで、円滑な議会運営を心がけていきます。
 ――なぜ議員になろうと思ったのですか。
 木村
 松岡満寿男先生の秘書をした経験から自分もいつかは出たいと思っていました。新市合併の市議会議員選挙に地元から誰も出る様子がなく、無投票が予想されたため「選挙は絶対に必要だ」という思いに駆られて立候補しました。
 ――実際に当選してみてどうでしたか。
 木村
 期を重ねるごとに行政の仕組みが濃く深くわかってきました。
 ――萩市のご出身なんですね。
 木村
 光市と萩市は伊藤博文公のつながりという深いご縁があります。子どものころは萩の伊藤公の旧宅や松陰神社、東光寺が遊び場でした。松岡先生の秘書も知事選挙で萩の松岡事務所を手伝ったのがきっかけで、それがその後の人生を決めました。
 ――光市の住み心地はどうですか。
 木村
 光市に転入して26年。転入者を自然に受け入れる温かい土地柄を感じます。
 ――市議を4期務めての一番の思い出は。
 木村
 改革に終わりはないという気持ちを持ち続けてきました。一番印象深いのは議員定数の削減ですが、その検証も今後必要です。
 ――このたびの議長選挙は激戦でしたね。
 木村
 水面下の調整ではなく市民の目に見える選挙で決まってよかったと思います。しかし選挙が終われば当然、ノーサイドです。
 ――議長として取り組みたいことは何ですか。
 木村
 中村議長がやり残した議会基本条例の検証で、最高規範を実のあるものにしていきます。議会報告会も第2段階を迎えたという思いの下、広報広聴委員会を中心に一層の深化を図ります。
 ――市議選では常に連合の推薦ですね。
 木村
 連合推薦のおかげで市政全体を見つめる幅広い視野が持てました。
 ――市民の皆さんへメッセージを。
 木村
 私の任期は中村議長の残りの1年。この1年で何ができるかを常に考え、次に申し送りができるようにします。変革のためには4年任期の折り返しまでが正念場。その思いで頑張ります。

 [プロフィール]
 1962年、萩市生まれ。萩高卒、明星大学人文学部中退。東京の喫茶店チェーン会社社員を経て帰郷し、92年の県知事選で松岡満寿男氏後援会萩事務所を手伝った。選挙後、光市の松岡氏の地元事務所に移り、衆院議員、参院議員に転じた松岡氏の秘書を八年間務めた。
 光市議は2004年に初当選して4期目。総務文教委員長、議会運営委員長、副議長。松岡事務所で職場結婚しためぐみ夫人との間に大学院生と中学3年生の2人の娘がいる。自動車修理販売業のYMCインフォメーション社長。
 趣味は読書で、百田尚樹の著書が好き。座右の銘は娘2人の名前にもつけた「敬天愛人」。島田。

2年連続大臣賞

【東ソー】自衛防災組織技能コンテストで5位
 消防庁が自衛防災組織の技能や士気の向上へ開いている「石油コンビナート等における自衛防災組織の技能コンテスト」で周南市の東ソー南陽事業所(田代克志所長)が5位に入賞して総務大臣賞の優秀賞を受け、13日、田代所長が市役所を訪れて木村市長に入賞を報告した。

市長に報告する時安さん(左)と田代所長

市長に報告する時安さん(左)と田代所長

 同コンテストは2014年度から毎年開かれ、1チーム7人で高所放水車、大型化学車を使って5分以内に安全に放水できるかを競う。今回は全国の43組織が参加し、ビデオ動画による予選のあと20組織が現地審査を受け、最優秀1、優秀4の計5組織が総務大臣賞に選ばれた。
 同事業所の自衛防災組織は13隊の350人。昨年は初参加で最優秀賞を受賞しており、今回は防災組織の底上げを図ろうと、あえてメンバー7人のうち4人を入れ替えて挑戦した。6月末から訓練に取り組み、5分の制限時間を切るのに苦戦したが、市消防本部職員を招いて計19回指導を受けて技術の向上につなげた。
 市役所には中隊長を務めた東ソー総合サービス防災センター係長の時安真浩さん(43)も訪れた。市長は「市民の安心安全にもつながる」とたたえ、時安さんは「上位を目指すことで組織の底上げにつながった。来年もメンバーを変えながら参加したい」と話していた。

「ACTアリーナ」完成

【西京銀行】
バドミントンACT SAIKYOの練習拠点に
コート6面、トレーニング器具も

 周南市の西京銀行の女性行員で作る女子実業団バドミントンチーム「ACT SAIKYO」専用の体育館「ACTアリーナ」が同市栗屋に完成した。コート6面やトレーニング器具など最新設備をそろえており、練習環境向上によるさらなる活躍が期待されている。

完成したACTアリーナ

完成したACTアリーナ

 同チームはNPO法人で、2010年に設立。11年にバドミントン日本リーグ2部に参加し、15年度からは国内最高峰の1部(現S/Jリーグ)に所属している。選手は9人で、来春入行の内定者も3人いる。
 これまでは主に下松市内の体育館で練習していたが、田布施町など遠方に赴くこともあり、週2回はウエイトトレーニングのため光市の県スポーツ交流村を利用していた。今回、ACTアリーナが完成したことで練習拠点ができ、より多くの練習時間がとれるようになった。
 場所は雑貨屋ブルドッグの跡地で、土地は同市のほけんeyeの所有、建物は同チームを支援している西京リースが建てた。同チームが維持管理をする。総工費は非公表。

コートが6面あるアリーナ

コートが6面あるアリーナ

ランニングや筋力トレーニングもできる2階部分

ランニングや筋力トレーニングもできる2階部分

 鉄骨造2階建てで延べ床面積は1,923.46平方メートル。1階にはバドミントンコート6面やトレーニングルーム、ミーティングルームも設け、吹き抜けの2階にはトレーニングなどに使える多目的スペース、ランニング用の全長約120メートルの回廊もある。
 練習場の一角には壁打ち用のコンクリート壁を作り、シャワールーム、選手専用のロッカールームもある。疲労やけがが少ない硬さの床、防音の壁、競技への影響を抑えた冷暖房設備なども整備した。S/Jリーグ所属チームの中でもトップレベルの規模の施設だという。
 11月に完成して12月からは選手が毎日利用しており、今後は一般への貸し出しなども検討する。来年2月24日にはオープニングイベントも予定している。
 増田敏雄監督(40)は「今までいろんな所に移動しながらやってきたので、拠点ができて強化に専念でき、ありがたい。今後はウエイトトレーニングによるフィジカル面の強化も図りたい」と述べ、今井優歩主将(22)は「少しランニングしたい時など、好きな時に集中して練習できるのがうれしい。結果を出して恩返しできるよう、チーム一丸となって頑張りたい」と話している。

産学官連携の共同研究に成果

【金曜記者レポート】徳山高専テクノ・アカデミア20周年 優秀人材育成にも寄与

 周南市の徳山高専と企業が連携しながら共同研究や人材育成などを進めている徳山高専テクノ・アカデミア(勝井優会長)が設立20周年を迎えた。核事業の1つ、会員企業と同高専教員による共同研究開発への助成は世界に通じる製品の誕生にも寄与し、インターンシップやロボットコンテストなどへの支援も続けて学生の育成、地元企業との雇用のマッチングにもつながっている。これまでの歩みとこれからをまとめた。(安達亮介)

2013年の高専ロボコンで全国優勝した「色とりドリィ」と学生

2013年の高専ロボコンで全国優勝した「色とりドリィ」と学生

人材養成講座=徳山高専提供

人材養成講座=徳山高専提供


◇20年で会員1.75倍に
 徳山高専テクノ・アカデミアは1997年12月に同高専の大山超元校長を会長に発足。小野英輔サマンサジャパン会長が会長を引き継ぎ、現在の勝井会長は岩国市の勝井建設社長。会員企業の情報交換、世界に通用する新商品開発を目指す共同研究開発の促進、各種講習会を通じた技術者養成、同高専への支援、フォーラム開催などによる地域振興を主な目的としている。
 年間の会費は1口10万円だが、企業間の連携や人材確保につながる効果もあってか、周南地域が中心の会員企業は発足当時の24社から、現在は休会中の1社を含め42社と1・75倍に増えている。今年は東京の1社も加わった。

◇多彩な製品誕生に寄与

 2000年からは会員企業と同高専教員による共同研究に対し、1件あたり上限30万円の助成も毎年3~7件ていど続けている。資金は会費からねん出しているため、会員企業が間接的にほかの企業を支援することになる、全国的にも珍しい取り組みという。
 この研究で生まれた製品の中には、今年、県知事賞を受けた光市の光メタルセンターのイチゴ栽培ハウス用ヒーター「クラウンヒーター」や、周南市の多機能フィルターの海外展開もしているのり面保護・養生マット「多機能フィルター」などもある。

◇インターン受け入れや旅費助成

 高専生への支援も主要事業の一つで、専攻科生の海外インターンシップなどの旅費助成や全国高専ロボットコンテスト(ロボコン)など各種コンテストへの助成も継続して人材育成に貢献。インターンシップでは昨年度は学生34人を最長2カ月間、会員企業で受け入れている。
 このほか人材育成へ技術セミナー、人材養成講座も続け、会員企業の多くや学生が学ぶ場を作っている。

◇20周年記念で長大橋、ハッカソン

 今年度は20周年記念事業として、同市の産業道路の東進へ徳山下松港の蛇島(さしま)に橋を架ける長大橋プロジェクトを作って学生が測量などに尽力。来年2月3日オープンの新徳山駅ビルにあわせて3月23日から25日まで中心市街地で開く、プログラマーがアプリを作り上げるイベント「石巻ハッカソンin周南」も市と共催する。
 テクノ・アカデミアをとりまとめる同高専テクノ・リフレッシュ教育センターの山田健仁センター長(60)は「今後も会員企業を増やしながら産学官連携の共同研究を強化していき、地元に優秀な人材を供給できるよう教育にも力を入れていきたい」と話している。