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定数減らさず「地域力」再生を

【この人に聞く】下松市議会議長 中村 隆征さん(72)

 4月に改選された新しい顔ぶれの下松市議会の議長に前副議長の中村隆征さん(72)が就任した。市議選は過去最低の42・19%という投票率。市政運営をチェックするという役割はもちろん、市民の市政への関心と信頼をどう高めるかも問われている。中村議長に抱負を聞いた。(聞き手・山上達也)

180517

 ――初めての議長職。就任の率直なお気持ちは。
 中村
 気負いはありません。二元代表制の一翼を担う議会の円滑な運営に努め、市民の皆さんが身近に感じる議会にしていきたいですね。
 ――議員を志したきっかけは。
 中村
 花岡のまちづくりに長く携わる中で、ボランティアでは行政を動かすことに壁を感じることが多くありました。そんな時に60歳で一念発起し、当選させていただきました。ありがたいことに当時は「地域から議員を出そう」という地域力がありました。
 ――今はその「地域力」はどうですか。
 中村
 選挙を重ねるごとに地域力は薄らいでいるように感じます。立候補者の減少もそこに要因がある気がします。
 ――今回の市議選はまた投票率が過去最低を更新しました。
 中村
 市政がうまくいき、市民に興味のわく市政ではないのが原因ではないでしょうか。合併問題のように市民が深い興味を抱く問題がなく、水道代も安く、大きな失政もないですからね。
 ――市民と議会の距離をどう縮めますか。
 中村
 議会報告会を続けるのはもちろん、本会議のインターネットの動画サイト、ユーチューブでの公開など、IT(情報技術)対策を勉強したい。一般質問の時間配分を再考して、傍聴人が聞きたい議員の質問を、時間通りに聞けるようにすることも必要と考えています。市民の皆さんにはぜひ議会に足を運んでもらいたいですね。
 ――結果的に投票となりましたが、今回も前回に続いて告示直前まで定数と同数しか立候補の声がありませんでした。現在20となっている議員定数はどうしますか。
 中村
 増やせとは言いませんが、ただ減らせばいいというものでもないと思います。執行部と議会は車の両輪に例えられる二元代表制ですが、それは議会が執行部と同等の力を持つことが前提です。議員が減れば減るほど議会の力が弱まる気がしますよ。
 ――市民の理解が得られますか。
 中村
 地域力を再生し、議員のなり手が増えれば定数を減らす必要はありません。今の執行部を見ていると合意を得るために説明をつくす、いい意味での「根回し」を知らない職員が増えている気がしますが、だからこそ行政に民間の発想が必要です。市政の関心が高まり、市議選に立つ人がもっと増えてほしいですね。
 ――新しい議会にどう期待しますか。
 中村
 高田悦子副議長は3回目の就任でベテランだし、金藤哲夫議会運営委員長も円滑な議会運営に不可欠な人です。新人4人にも早く議会に慣れてもらって新風を吹かせてほしいと思います。

[プロフィール]
中村 隆征(なかむらたかゆき)

 終戦直前の1945年7月に中国広東省で生まれる。花岡小、末武中、下松高、中央大経済学部卒。東京の西武百貨店に8年間勤務して帰郷し、家業のスーパー経営を継ぐ。下松青年会議所理事長、米泉湖音楽祭実行委員長を務めた。
 市議は2006年から連続4回当選。環境福祉委員長や副議長を務めた。現在は市観光協会副会長、切戸川桜!桜!フェスタ実行委員長、稲穂祭きつねの嫁入り実行委員長。

【きょうの紙面】
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