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周南市の対策本部設置基準見直し

[西日本豪雨]
島田川はんらん、初動に遅れ
市議会一般質問でも追及

 周南市は主に7月5日から7日にかけての西日本豪雨による市内の被害状況や市の対応の検証結果を9月4日の9月定例議会本会議の冒頭で木村市長が報告した。災害対策本部を設置しなかったことへの対策として設置条件を見直すことや、より効率的な初動体制、迅速な災害復旧体制の確立を図るなど浮かび上がった7項目の課題への対応策をまとめている。

総合支所に現地対策本部設置

 西日本豪雨では島田川がはんらん、堤防も決壊し、熊毛地区の三丘を中心に床上浸水35棟、床下浸水64棟、同地区の樋口で発生した土石流で1人が死亡、2人が重傷、1人が軽傷という大きな被害を出した。
 同地区の578世帯1,336人に避難勧告を発令したほか、夜市川もはんらん危険水位を上回ったため夜市、戸田地区の一部に避難準備・高齢者等避難開始▽土砂崩れの危険性が高まったため、櫛浜地区の一部58世帯に避難勧告を発令した。

死傷者が出た樋口の土石流の現場=7月8日撮影

死傷者が出た樋口の土石流の現場=7月8日撮影

 しかし、市は市長を本部長に全職員で総力をあげて災害対策に取り組む災害対策本部は設置しなかった。
 市議会一般質問でも6、7日だけで古谷幸男議員(自民党嚆矢会)や岩田淳司議員(アクティブ)が対策本部をなぜ設置しなかったのかなど、この災害対応をただし、市長はこの検証結果を説明した。藤井康弘議員(六合会)、福田吏江子議員(自民党周南)、魚永智行議員(共産党)、相本政利議員(公明党)も災害対応や関連した問題を取り上げた。
 検証結果によると、市の風水害に対する災害対策体制はこれまで「第1警戒体制→第2警戒体制A→第2警戒体制B→災害対策本部体制」と定め、西日本豪雨では被害が熊毛地域に集中していたことなどから「第2警戒体制B」をとり、熊毛総合支所への応援が速やかに実施できず、他部署の技術職員の応援も受けられなかった。
 このため、災害対策本部の設置基準を明確にするため「災害が特定の地域に限られていても人的被害や住家被害が多数発生するなど現地での対策が必要な場合は災害対策本部を設置し、あわせて総合支所に現地総合本部を設置する」「土砂災害警戒情報が発表された時は災害対策本部を設置する」の二つを新たに加えた。
 さらに、わかりにくい面もあった災害対策体制は「第1警戒体制→第2警戒体制→災害警戒本部体制→災害対策本部体制」と改めることになった。
 また熊毛総合支所の職員だけでは十分な被災現地の初動対応ができず、本庁からの応援班も道路の通行止め、渋滞で到着まで相当な時間がかかった。
 この対応策として早期に地域班や応援班、技術職員などを配備して災害状況を迅速に把握することや、災害発生の恐れがある時は事前に応援職員体制を確立することも定めた。

廃棄物搬入場所事前に選定へ

 情報の収集、伝達では、前途の迅速に災害状況を把握することや、行政防災無線のスピーカーや広報車の音声が聞き取れなかったことに対しては、整備中のコミュニティーFM放送システムの供用開始に伴う防災ラジオの普及、携帯電話などの「しゅうなんメール」の登録者を増やすことを対応策にあげている。
 そのほか、避難情報の発令では、土砂災害警戒情報が発表されているのに避難勧告を出さなかったことから、空振りを恐れず、ためらわずに発令するとした。
 災害復旧では、迅速な災害復旧体制の確立へ、庁内の横断的な連携による技術職員で構成された災害復旧対策班を編成する。災害廃棄物の臨時搬入場所を事前に選定しなかったため、開設が7月11日になったことは、あらかじめ搬入場所、処理方法を定める。
 被災者支援では、被災者相談窓口の設置、り災証明書の手続きや各種支援制度の問い合わせ、手続きにすみやかに対応できなかったことには、平常時から職員体制・開設場所を整備し、毎年度、支援制度について内容の確認、見直しをする。
 島田川の決壊を7月7日に県職員が発見したが、周南市への情報伝達が1日半以上経過していたことは、県からの緊急情報の連絡窓口を防災危機管理課に一本化し、迅速にFAXするとともに電話による受信確認をするなど情報連携を強化する。

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