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2017年度決算と意見書

[金曜記者レポート]
周南市・財政規模拡大の年
下松市・大型事業が一段落
光 市・将来へ備える必要性

 周南3市の2017年度決算が各市議会に提出され、周南市と光市はすでに認定され、下松市も審議中。決算には監査委員がまとめた審査意見書が付けられ、各市の財政状況を分析して必要な事項を提言している。この審査意見書をもとに各市の財政の現状と今後を見てみた。(延安弘行)

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周南市 実質単年度収支は赤字

 周南市の17年度は市役所の新庁舎、徳山駅前賑わい交流施設の建設が重なり、財政規模が大きくふくらんだ年。一般会計の支出済額は前年度より11.2%増の707億7494万4千円になった。一方、歳入の収入済額は738億3,810万千円。
 しかし、この歳入には財政調整基金の取り崩しなどを加味しており、これらを差し引いた実質単年度収支は12億2524万4千円の赤字。基金残高は前年度末に比べて21億円余り減少、一般会計の市債残高は892億9,800万円で27億円余り増加した。
 財政指標では、財政力を判断する財政力指数は高いほど財政に余裕があり、3カ年平均で見ていくが、前年度より0.003ポイント下がって0.790になった。財政構造の弾力性を示す経常収支比率は低いほど財政需要に対して余裕を持つことになるが、前年度より3.2ポイント上昇して96%となった。
 同市の監査委員は中村研二さんと市議会選出の清水芳将議員。意見書では地方債について「将来、便益を受ける後世代の大きな負担とならないよう、その発行にあたっては世代間の公平性に配慮されたい」と記している。
 そして「『生まれ変わるまちは、挑み続けるまちへ』。超高齢社会到来の中で、市民が等しく安心安全で心豊かに生活できる社会を実現していくためには、行政と市民の知恵の力、結束する力が問われている」とまとめている。

下松市 高い財政力指数

 下松市の17年度決算は前年度に国民宿舎大城、学校給食センターの建設を終え、一般会計の歳入総額は215億4979万6千円で前年度比3%減、歳出は203億7,851万2千円で4.5%減。実質単年度収支は前年度は5億6437万5千円の赤字だったが、29年度は3億円余りの黒字になった。
 市債残高は前年度より1億2千万円増えたが、基金残高は3億千万円の増加。自主財源比率も59.7%と高い。経常収支比率は89.9%で3市で最も低く、財政力指数は0.884と最も高い。
 同市の監査委員は河村堯之さんと市議会から中谷司朗議員。意見書では「大型建設事業の実施による公債費の増加、社会保障経費の増加などに伴う財源不足を補うための一般財源の確保が課題となる中、今後さらに財政運営に留意する必要がある」と指摘しながら「財政的にも大きな問題を抱えていない今、将来を見据えた施策を実施されるよう望む」と結んでいる。

光 市 「中長期の財政見通しを」

 光市の一般会計の歳入決算額は218億8617万7千円、歳出決算額は212億5,216万円で、いずれも前年度を下回った。実質単年度収支も前年度は8億7,621万円の赤字だったが、17年度は3億4,258万千円の黒字となった。
 財政指標では経常収支比率は95.1%で前年度からは4.3ポイント下がったが、財政力指数も0.047ポイント下がって0.684になった。一般会計の市債残高は前年度とほぼ同額、基金は3億8,900万円余り増えて39億円となった。
 同市の監査委員は松本利幸さんと市議会かから林節子議員。同市は18年度は光総合病院の移転に取り組み、今後も老朽化して耐震性にも問題がある市庁舎の建て替えと大型事業が続く。
 意見書では「引き続き、重要度、緊急度を見極めた事業の選択と集中を徹底するなど、中長期の財政見通しを踏まえた計画的な財政運営に努められるよう望む」と提言している。

【きょうに紙面】
(2)周南市庁舎に仕様不適合ガラス、交換へ
(3)三丘パン研究会が徳大で出前講座
(3)台湾の研究者が多機能フィルター訪問
(4)徳大野球部が献血の部活動対抗で優勝

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