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談合容疑で周南市部次長逮捕

建設業者に設計金額・動物園工事で業者も

 昨年12月6日の周南市の徳山動物園リニューアル北園広場修景工事の条件付き一般競争入札で官製談合があったとして19日午後6時59分と同7時2分に市都市整備部次長兼区画整理課長の国沢智己容疑者(60)=桜木1丁目=と福谷産業社長、福谷徳三郎容疑者(66)=徳山=が周南署に逮捕された。
 同署と県警捜査第二課の調べでは、この工事は北園の芝生や夫婦ケ池を整備するもので、11社が参加した。国沢容疑者は当時、市財政部技監兼検査監だったが、11月下旬、この工事の設計金額が8901万9千円であることを福谷容疑者に教え、福谷容疑者はこの金額から算出した金額で落札していた。
 同市では低入札調査判断基準額を下回った場合は不落札になるが、福谷産業の入札金額は11社の中で最低額でありながらこの額をわずかに上回っていた。低入札価格調査の結果、落札が決まった。
 同署などが一般市民からの通報から捜査していた。国沢容疑者は官製談合防止法違反と公契約関係競売等妨害罪、福谷容疑者は公契約競売等妨害罪の疑い。
 この日夜、市役所には通常の業務時間終了後、署員が家宅捜索に入った。2人の間に金品のやりとりがあったのか、このほかの工事でも不正がなかったのかなどはまだ明らかではなく、同署は事件の全容解明に努めるとしている。
 一方、市は20日午前9時から今回の市職員の逮捕について木村市長が記者会見を開いた。

【解 説】防げなかった不正・市長選にも影響?
 周南市の部次長という幹部職員が入札に関わる談合の疑いで逮捕された。同市は8年前、防災行政無線の工事をめぐって前市長の不適切な関与が疑われたことから、市議会が百条委員会を設置して調査する事態になった。
 木村市長はその直後の市長選挙で、疑惑を招かない、清潔な市政を求める市民の支持で前市長を破って当選、入札の不正防止へ制度も改正してきた。しかし市民の期待を裏切る結果となり、来春に予定されている市長選挙への影響も避けられそうにない。
 入札は低い金額で応札した業者が落札できる。ただ建設工事の場合、ダンピングで工事の質が低下したり、下請け業者にしわ寄せがいくことを防ぐため、適正な価格であるかの判断基準額を定め、これに近い場合は低価格調査のうえで落札業者を決めている。
 この判断基準額は予定価格がわかれば推測できるため、同市では昨年4月からそれまで事前に予定価格を公表していた1千万円以下の工事でも予定価格の公表を取りやめ、同時に公表する設計図書に見積もり単価などを記載した積算条件書を導入。単価を市役所の担当職員から聞き出す不正の防止にも努めていた。
 ところが、今回逮捕された職員の事件当時の役職は技監兼検査監で、市が発注する工事全体を調整、指導、検査する役割。不正を防止する立場にある職員がなぜ、不正に走ったのか、この職員1人だけの問題なのか、組織的な関与の有無や制度面から不正を防げなかったのかなど疑問点は多い。警察の捜査の行方とともに、市役所自身の浄化作業も注目される。(延安弘行)

【きょうの紙面】
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(3)9月の雇用・有効求人数過去最高
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