ヘッドラインニュース

[振り返る2018](3)

死者1人、島田川氾濫
7月豪雨災害で課題浮上

 7月の豪雨は西日本各地で大きな被害をもたらした。7月5日から7日にかけて大雨が続き、周南市樋口では7日午前2時56分ごろ、土石流で住宅2戸が全壊、1人が死亡した。島田川も氾濫し、周南、光市では床上、床下浸水の家屋が続出。下松市でも切戸川などが増水、山陽線、岩徳線も寸断された。これに避難情報の遅れや周南市では災害対策本部の未設置など“人災”も加わり、さまざまな課題が浮かびあがった。(延安弘行・山上達也)

周南市・災害対策本部設置基準見直し

 周南市では島田川の氾濫で三丘を中心に熊毛地区で床上浸水35棟、床下浸水63棟。道路や農地にも市内各地で多数の被害が出た。岩徳線も線路の下の土がえぐられるなど大きな被害が出て、9月22日まで77日間にわたって不通となった。
 ところが市は災害対策本部を設置せず、避難勧告も樋口には出されていなかったことが問題になった。県内では光市など7市1町が市長、町長を本部長に全職員が出動する災害対策本部を設置したが、死者も出た周南市では第2警戒体制にとどまり、熊毛総合支所との連携にも課題が残った。
 このため、9月に災害対策本部設置条件の見直しや、より効率的な初動体制、迅速な災害復旧体制の確立を図るなど7項目の対策をまとめた。
 災害対策本部では、災害が特定の地域に限られていた場合も設置し、総合支所に現地総合本部を置くことや、土砂災害警戒情報が発表された場合も設置するとし、応援体制も強化した。

樋口の災害現場

樋口の災害現場

 避難情報の発令も、結果的に被害がないという空振りを恐れず、ためらわずに出すことにした。島田川の決壊情報が県から市に迅速に伝達されなかったことから情報伝達の方法も改善。災害復旧では技術職員による庁内を横断する災害復旧対策班の編成や災害廃棄物の臨時搬入場所を事前に選定しておくことも決められた。
 10月13日に市文化会館で防災シンポジウム「共に。アクション!」を開き、行政がすべき公助、地域の防災組織などによる共助、自らの自助でそれぞれ取り組むことを考えた。
 11月18日にあった市総合防災訓練は山間部の須金地区が会場。豪雨、地震で須金が孤立したという想定で、住民自身による避難所開設、被害状況の調査、把握、アマチュア無線も使った情報伝達、消防団の救助訓練などが展開された。
 この訓練のために地区内で1年前から取り組んできたことが7月の豪雨やそのあとの台風襲来時に役立ったという報告もあった。減災、防災へ、行政、市民ともこれからも地道な取り組みが続く。

光市・市本庁舎建て替え凍結に

 光市では島田川の氾濫などで家屋の全壊2棟、大規模半壊8棟、半壊220棟、床上浸水183棟、床下浸水223棟と大きな被害が出た。島田川に近い三島コミュニティセンターも床上浸水し、三井小体育館には一時、地元住民約200人が避難した。
 浅江ではJR山陽本線が崖崩れで埋まり、9月に一時、運行が再開されたが、再び崖が崩れて10月13日まで運行できなくなり、市民生活や貨物列車も運行を見合わせたことから企業活動にも大きな影響が出た。
 災害の甚大さは市の財政も直撃した。補正予算だけでも約22億6千万円の災害復旧費を組んだ。今年度の事業のうち市役所新庁舎建設の基本構想策定事業を凍結し、復旧事業や防災対策を優先させた。

下松市・笠戸島の完全復旧が課題

 下松市が補正予算で組んだ災害復旧費は光市の約3分の1の約8億円。しかし笠戸島で唯一の生活道の県道が2カ所の土砂崩れで寸断され、島の中南部の江の浦地区や深浦地区が孤立した。
 両地区の住民や江の浦の新笠戸ドックの従業員には7月7日から21日間、市や同社が手配した連絡船が本土との唯一の交通手段になった。
 応急工事による県道の開通で孤立状態は解消できたが、本格的な復旧工事はこれから。住民には災害再発の不安が依然としてあるだけに、抜本的な対応が求められている。

【きょうの紙面】
(2)来春の県議選・下松市区も無投票?
(3)シマヤだしの素が規格変更
(4)徳山動物園入園者1,700万人に
(4)児玉の足跡をたどる台北の旅募集

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「判断基準額」知れば有利

[記者レポート]周南市・官製談合事件
防止策はどこに?

 周南市の条件付き一般競争入札で、幹部職員が工事の設計金額を業者に伝えた官製談合防止法違反と公契約関係競売等妨害罪、建設会社社長が伝えられた設計金額をもとにした金額でその工事を落札した同妨害罪の疑いで、11月19日に逮捕、起訴され、12月10日に再逮捕された。公共公事をめぐってはその防止策がさまざまに検討され、従前とは違ったシステムになっている。昨今の入札事情を追った。(延安弘行)

①「談合」なのか疑問も

 以前であれば、官製談合といえば、行政側から伝えられた金額をもとに業者間で文字通り談合して落札業者を決め、そのほかの入札参加業者は高い金額で入札に参加、結果的にはあらかじめ決めた業者が予定価格に近い金額で落札するというもの。予定金額などをもらした職員などに金品が渡り、贈収賄事件になる場合が多かった。
 ところが今回の事件の入札では、落札額はこれ未満であれば自動的に不落札になる判断基準額と同額か、これに近い金額。工事はすでに終了し、市に不必要な支出をさせたわけでもない。
 業者間での談合は判明しておらず、情報を利用したのは1社にとどまったとみられ、職員の弁護人の弁護士は「法律の通称名は官製談合防止法だが『談合』」にあたらないのではないかと指摘する。
 また建設会社社長は設計金額を電話で聞いたと自供したとされているが、職員は金額を漏らしていないと無実を主張。金銭のやりとりについては職員はもちろん、社長側も否定している。

②判断基準額未満は不落札

 最初の逮捕は2017年12月6日に入札があった徳山動物園リニューアル北園広場修景工事。建設会社は8,015万280円で落札したが、これは低入札価格調査で、これ未満は不落札になる8,014万9300円と980円の差額しかなかった。そのほか9社が低価格調査の対象となる8,178万5千円未満で、落札業者との差はわずかだった。
 再逮捕は16年11月24日の周南緑地(メインエントランス)整備工事。こちらは2,447万3540円と判断基準価格と同額での落札。この工事では23社が参加、7社がこの金額を下回ったため不落札、15社は判断基準価格を上回ったが、調査基準価格2,497万3千円未満。
 記者会見や一般質問の答弁で執行部は入札にあたっては工事の単価を発表しており、市販のソフトを使って設計金額や判断基準価格を推測することが可能と説明。その結果、判断基準価格に近い金額での落札や、入札額が同じになり、くじ引きになる場合も多くなっている。
 低入札価格調査は低すぎる金額で入札した業者から下請け業者にそのしわ寄せがいくことや工事の質の低下を防ぐもの。周南市も県の制度にならって導入している。
 判断基準額未満で入札に参加する企業もあり、入札は最も低い額の参加者が落札することが原則だが、現実は判断基準額以上で最も低い企業が落札でき、この金額を知ることができれば入札で有利になれる。このため、市議会一般質問でもこの金額が高すぎるとのではないかという質問もあった。
 また判断基準額で落札した場合、市にとっては最低額の支払いになり、業者が必要以上の利益を得たということにはならない。
 それでも、設計金額を漏らし、その情報に基づいて落札していたとすれば、公平公正であるべき入札を妨害した行為で、許されるものではない。
 その疑惑を招いた要因の一つは普段から逮捕された職員と業者が日常的に電話を掛けあう親しさだった。低入札価格調査、最低制限価格制度の改善とともに、不信を招かないよう職員が業者に接近することはもちろん、業者につけいられるすきを与えないようにする対策が求められる。

【きょうの紙面】
(2)自衛防災コンで出光、東ソーが長官表彰
(3)スーパー周南で最後の日曜朝市
(3)日立親切会みなくるはうす下松に家電
(5)須々万の米で純米酒「鞴」完成

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[振り返る2018](2)

駅前賑わい交流施設オープン
周南市庁舎完成

 周南市では2月3日、徳山駅前図書館などの駅前賑わい交流施設がオープンした。18日現在で174万6,606人が利用し、すでに目標の年間120万人を突破している。市役所の新庁舎は1期工事が終わり、6月から業務が始まった。引き続き2期工事に着工したが、トラブルが重なり、来年3月だった完成時期は5月に延期された。オープンは明暗を分ける形となったが、中心市街地の再生へ、大きく一歩を踏み出した年となった。(延安弘行)

賑わい交流施設のオープン=2月3日

賑わい交流施設のオープン=2月3日

市民や商店街とも連携
 徳山駅前賑わい交流施設は3階建て、延べ床面積5,256平方メートル。御幸通側の壁面はガラス張りで2、3階にはデッキがある。事業費は54億円。
 カルチュア・コンビニエンス・クラブが指定管理者の図書館、同社が運営する蔦屋書店、スターバックスコーヒー、フタバフルーツパーラーのほか、周南署の交番や市民活動支援センターなどが入る。
 来館者は最初の1カ月で23万人4,440人、7月27日に100万人に達した。交流室などを使ったイベントも活発で、オープン記念に市ゆかりのアーティスト、山崎まさよしさんのライブがあり、著名人の講演会も開かれた。
 商店街や市民団体も一緒になって、開館前から続く“徳山あちこちマルシェ”や、8月には科学体験などのクリエイティブキッズキャンプも開かれた。
 開館に合わせてまちづくり会社のまちあい徳山は中心市街地の情報を提供するホームページ「とくやまっぷ」を開設。8月1日には駅前に情報発信のため大型ディスプレイを設置した。

解体中の旧庁舎

解体中の旧庁舎

2期工事が2カ月遅れ
 旧庁舎跡に建てられた新庁舎は総事業費110億円。1期工事では6階建ての本館、2期工事で2階建てで市民が利用できる会議室やレストランが入るシビックプラットホームと駐車場を建設する。
 本館は中央部が4階まで吹き抜けで、その周囲に執務スペースが並ぶ構造。5階は市議会議場など、6階は機械室。各部署は新庁舎の完成まで、8カ所の分庁舎に分かれていたが、6月25日から引っ越しを終えた部署から順次業務を開始し、8月18日までに全部署が入った。
 使い始めてすぐ、1階の市民課の照明の不具合、道路を隔てて東側の駐車場から横断歩道を渡らずに道路を横断する人が絶えない問題などが浮上した。
 10月には油圧機器メーカーのKYBとその子会社が製造した免震・制振オイルダンパーで検査データが改ざんされていた問題で、周南市の免震装置も該当する装置が設置されていることがわかった。
 さらに11月には新庁舎に使われているセントラル硝子の強化ガラス53枚が発注仕様にあるヒートソーク処理をしていない可能性があることがわかり、取り替えることになった。
 1階の待合スペースなどのイタリア製家具も当初、市が設定した条件では市内に引き受ける業者がなく、入札が不調になり、条件を変更。業者が決まってからも台風21号で大阪港が被災して荷揚げができなくなり、5カ月遅れで11月にようやく届いた。
 2期工事は旧庁舎の解体工事で、設計図書に記載のないもみ殻や仕上げ剤が見つかったことで53日間延長、作業員の死亡事故で8日間休止したこともあり、工期は5月15日まで延ばされた。
 それでも来年には完成し、駅前でも北口広場が5月、バスの待合シェルターも9月にはできる。
 駅前地区市街地再開発準備組合も3月にホテルやコンベンションホールなどを盛り込んだ基本計画を作成。市は再開発推進課を新たに設置した。2022年度の完成を目指し、都市計画決定に向けた事前協議を県と進めている。

【きょうの紙面】
(2)㈱トクヤマが市にペットふた51万9千個
(3)ちょい乗りバス運行開始
(3)明治の酒と食で維新150年の宴
(4)周南西R.C.が徳山動物園に絵本118冊

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[振り返る2018](1)

既存店再生のモデルケースに
ゆめタウン下松オープン

 1993年のオープンから四半世紀、下松市に広域から集客してきた大型商業施設、ザ・モール周南が5月に閉店し、10月には西友から買い取ったイズミがゆめタウン下松をオープン。ザ・モール周南が担ってきた役割はゆめタウン下松に引き継がれ、市や消費者、経済界を安心させた。

オープンでテープカットをする山西社長(左)ら

オープンでテープカットをする山西社長(左)ら

 ザ・モール周南は特定商業集積法の第1号認定を受け、下松市などが整備した商業・文化集積施設の下松タウンセンターの商業施設としてオープン。西友はその後、米国のウォルマートの傘下に入って全国のザ・モールの売却を進めたため、昨年秋あたりから「西友はザ・モール周南も売却するのでは」との見方が話題になっていた。
 その中で2月1日にイズミと西友がイズミへの売却を正式発表。5月15日にザ・モール周南が閉店し、10月13日にゆめタウン下松として生まれ変わった。
 イズミ広報課によると開店後の客足は順調に伸びており、具体的な集客数は非公開としながらも「予想を上回る客足の伸び。来年2月にフードコートが完成すれば、さらなる伸びが予想される」と手応えを話している。
 消費者の反応も良好で、西友時代より青果や鮮魚など生鮮食品の品ぞろえが充実したという声が多い。この反応はサンリブ、アルクなど他の大型店やスーパーにも波及し、品ぞろえと価格競争が一層激しさを増している。
 専門店と食遊館は計88店舗、地元ゾーンの星プラザも41店舗が入り、西友時代と大きな変わりはない。
 ザ・モール周南の建設の経緯による“官民一体”の側面もイズミは継承。市とイズミは地域活性化包括連携協定を締結しており、イズミは中央広場を市主催の総踊りや福祉健康まつり、下松商工会議所の商工まつりなど公共的なイベントの会場に引き続き提供。市や商工会議所との関係は良好に推移している。
 ひとまずは順調に滑り出したゆめタウン下松だが、周南3市全体を商圏に取り込む姿勢が今後どう推移していくのか。10月5日、開店前の記者会見でイズミの山西泰明社長は「西友から引き継いだものを成功させたい」と意欲を見せた。
 来年2月の県東部では最大級というフードコートオープンまでに計約26億円を投じるが、既存店舗を継承し再生させるモデルケースとなるか注目される。(山上達也)

【きょうの紙面】
(2)周南市と山陽が災害時施設利用協定
(3)伝統野菜「とっくり大根」収穫
(3)藤吉に7kgの巨大フグ入荷
(3)新和商会、車の樹脂製品リサイクルへ

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スプレー缶爆発事故で再確認

[金曜記者レポート]
周南、下松、光市
使い切り、穴開けの従来ルールを維持

 札幌市の不動産店でスプレー缶が爆発し、50人以上がけがをした事故を受け、周南、下松、光市は家庭用使用ずみスプレー缶をごみに出す際の基準について、中身を使い切って缶に穴を開けて出す従来のルールを維持し、引き続き市民に協力を求めることを確認した。事故の影響で穴開けを不安がる市民もいることから、安全性確保の広報に努める。(井藤進吾)

回収されたスプレー缶を確認する職員=光市のえこぱーくで

回収されたスプレー缶を確認する職員=光市のえこぱーくで

181221h

 「穴開けが怖い」「穴開けを控えるよう促すテレビの情報番組を見たが、開けなくても構わないのか」。
 札幌市の事故後、3市のごみ収集担当課に市民からの問い合わせの電話が複数件寄せられた。
 担当課はその都度、中身を使い切って缶に穴を開けてからごみ集積所に出す従来のルールを説明。その上で「役所に持ち込んでくれれば処理する」と穴を開けることに不安を抱く市民に配慮している。
 3市はいずれも使い切りと穴開けを市民に義務付けている。ルール違反が見つかれば、ごみ袋に違反シールを張って集積所に置き去りにして回収はしない。
 札幌市の事故は「密閉の室内で120本の缶を一気に噴射させた特殊な事例」(周南市リサイクル推進課)と位置付け、現時点では従来の排出基準を見直す考えはないとしている。
 スプレー缶には可燃性ガスが入り、爆発すれば収集車と処理施設の破損を招くとして、全国でも多くの市町村が使い切りと穴開けをルール化している。
 横浜市は中身の使い切りは求めているが、穴開けは「危険性がある」(資源循環局業務課)として義務付けていない。同市はスプレー缶単独で収集しているのに対し、周南市は処理困難物、下松、光市はほかの金属ごみとひとまとめに回収しており、下松市環境推進課は「同列に見ることはできない」と話す。
 札幌市の事故を受け、下松市は市のホームページとツイッターで、使い切りと穴開けの徹底を改めて呼び掛けた。「中身が残り、開けられないものは市役所窓口で引き取ります」と穴開けをためらう市民にも対応する。周南市も広報の準備を始めた。
 市民への穴開けの義務付けは「収集車と処理施設を守るために市民を危険にさらす」との指摘もあり、3市は市民の理解を得られるよう、「噴射と穴開けは屋外ですること」(光市環境事業課)と安全性確保の情報発信を図っていく。

【きょうの紙面】
(2)木村さんに地域美化で環境大臣表彰
(3)2018年に亡くなった人たち
(4)熊毛総合支所に「小さな親切」から車椅子
(4)宅建協会支部が共楽養育園に77,000円

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“第3者”が調査対策検討へ

周南市[官製談合事件]25日に入札監視委員会

 周南市は官製談合防止法違反で幹部職員が逮捕、起訴されたことを受けて25日午前9時から入札監視委員会(松田悦治委員長、5人)を市役所で開き、木村市長から対策などの諮問書を交付し、進め方などを話し合う。
 同委員会は2012年度に発足し、委員の任期は2年。県建築士会長の松田悦治さんを委員長に、委員は公認会計士の秋山一正さん、徳山大学の坂本勲准教授、徳山高専の目山直樹准教授、弁護士の橋野成正さん。
 年2回開き、入札や随意契約による契約について、予定価格に対して低い金額で落札されたり、参加業者が少なかったものなどを抽出し、担当課の説明に意見や質問を述べている。
 今年は5月に1回目を開き、11月に2回目を予定していたが、同19日に職員が徳山動物園のリニューアル工事で設計金額を業者に伝えた疑い、建設会社の社長が職員から聞いた金額をもとに算定した金額で落札した疑いで逮捕されたため、延期していた。
 市長は市議会の一般質問の答弁などで再発防止へ第三者委員会で調査、対策を検討するとしており、この委員会がその第三者委員会になる。
 会議は非公開で、会議後に議事概要を公表する。最近の議事概要は市のホームページの契約監理課のページに掲載している。

【きょうの紙面】
(2)出光徳山とOBが共同募金に30万円
(3)周南労福協が共同募金に26万円
(4)レスリングの宮原兄弟全国大会入賞
(5)インフルエンザ流行シーズンに

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わさび用ビニールハウス

周南市鹿野
大潮、渋川で就農者3人に貸与

 県と市が整備して新規就農者に貸与するわさび栽培用のビニールハウスの引き渡し式が14日、周南市鹿野上の渋川ふれあいの家で開かれ、大潮の今井康貴さん(29)と森光尚大さん(25)にそれぞれ1,008平方メートル、渋川の板垣人夢さん(25)に428平方メートルのビニールハウスの目録が渡された。

貸与されたビニールハウスで、就農した3人(右)

貸与されたビニールハウスで、就農した3人(右)

引き渡し式の出席者

引き渡し式の出席者

 このビニールハウスは1,008平方メートルは950万円、428平方メートルは500万円をかけて建設した。県、市がその3分の1ずつを負担し、残りの3分の1は就農者が10年かけて使用料として支払い、10年後に就農者のものになる。
 ワサビは鹿野の特産品。路地栽培では出荷まで2年間かかるが、ビニールハウスだと半年で葉や茎を出荷でき、10アール当たり年間310万円の収入が見込まれ、使用料などの費用を差し引いても110万円の所得がある。
 今井さんは山口市出身で新規就農パッケージ支援の第1期生。森光さんは周南市出身で、熊本県からUターンしてやはり同支援の第1期生として研修してきた。板垣さんは山口市出身で、独立自営就農を目指してきた。
 3人はともに防府市の県立農業大学校の「やまぐち農業支援塾」で学んだあと、トマトやわさびの先進農家で研修してきた。わさびのほかトマトも栽培する。
 引き渡し式は市長や井上興周南農林水産事務所長、農協や地元の農業者など20人が出席。市長から3人に目録が授与された。
 続いて現地で、10月下旬にバイオ苗が定植されたハウスのお披露目があった。

【きょうの紙面】
(2)明るい選挙啓発作品入賞決まる
(3)県トラック協会周南支部が交通安全看板
(4)周南市老連に240人のひまわり会
(4)ツヨシがチェーンソーアートに

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この人に聞く

「日の当たらないところに救いの手を」

181218

光市議会議長 西村 憲治(のりはる)さん(56)

[プロフィール]
 1962年6月生まれ。光井小、光井中、光高、甲南大学経済学部卒。大阪や神戸の司法書士事務所に勤務した後、家業の西村不動産を継ぎ、現在も社長。妻と社会人(26)、専門学校生(23)、大学生(20)の3人の息子がいる。好きな言葉は禅の「百尺竿頭一歩」。趣味はハンディ22のゴルフ。光井8丁目。

 光市議会議長に西村憲治さん(56)が就任した。合併前の旧光市議会議員を27歳から4期務め、最後の議長だった。新市でも4期目となる。議会運営委員長として手腕を発揮してきた西村議長に抱負を聞いた。(聞き手・山上達也)

――2度目の議長就任のお気持ちは。
 西村
 一度やっているだけに気持ちは楽です。来年度は県市議会議長会の会長を光が引き受ける順番ですし、中国5県の市議会議長会の総会も開くので忙しくなりそうです。
――なぜ、市議になろうと思ったのですか。
 西村
 1990年の市議選で定数26に26人しか出馬表明者がいないと知り、無投票阻止へ告示40日前に名乗りを上げました。
――議会活動で心がけてきたことは何ですか。
 西村
 議員活動を市民に知ってもらおうと議会報告会や出前講座などで市民とコミュニケーションを重ねることが議会の活性化になると信じてきました。
――それは議長になっても変わりませんか。
 西村
 もちろん。広報だけでなく「広聴」が大切。7月の豪雨災害でも市民の要望に対応できていないことが今も多くあります。日の当たらないところに日を当てて救いの手を差し伸べる、それが私たちの役割です。
――副議長には共産党の土橋啓義議員が就任しました。
 西村
 土橋副議長は議員歴も長く、人生の大先輩で、教えていただくことが多いんです。日刊「赤旗」の購読を始めたんですが、自民党員の私には「こんな見方があるんだ」と新鮮に映ります。
――最近の選挙の投票率低下はどう見ますか。
 西村
 市民の切実な願いに政治が応えていないからでしょう。行政の対応からはみ出した意見や要望を正面からうかがえていないのではないか。だから選挙に行かなくなる。
――光市議会は議会報告会や高校生との対話集会の開催は積極的ですね。
 西村
 当然続けていきます。議会報告会では各議員に参加者を呼びかける努力をお願いしたいです。
――執行部との関係はどうですか。
 西村
 車の両輪として市長の政策をお支えしたい。議会のお願いも斟酌(しんしゃく)し、市民の切実な願いを解決する執行部であってほしい。
――かつては全国若手議員の会で活動されていましたね。
 西村
 45歳まで在籍し、中四国支部長を務めました。政治は1人ではできない、仲間と支え合い、折れ合わないと政策展開は1ミリも進まないと学びました。これは議会内でも実感したことです。
――市民へのメッセージをどうぞ。
 西村
 期待され信頼される議会になるよう精進します。ご支援ご鞭撻をよろしくお願いいたします。

【きょうの紙面】
(2)防犯作文中国優秀賞に白井君(光井中2)
(2)出光徳山事業所がペットボトルふた20万個寄付
(4)うちどくコンテストに885組
(5)難民支援へハンドベルコンサート

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弁護人「国沢さんは無実」

周南市[官製談合事件]
弁護人「国沢さんは無実」
業者と電話でやりとりも

10年前から親しく

 周南市が発注する公共工事の設計金額を入札前に落札業者に伝えた容疑で起訴、再逮捕された国沢智己市都市整備部次長兼区画整理課長(60)の弁護人の下松法律事務所の沖本浩弁護士が13日、岐山通の県弁護士会周南地区会館で報道陣の取材に応じ、伝えた職員と伝えられた業者の関係の一端がわかってきた。
 沖本弁護士は、国沢容疑者は任意の事情聴取時から一貫して逮捕事実を否認。「国沢さんは無実だと信じている」としながら、一緒に逮捕された福谷産業社長、福谷徳三郎容疑者(66)と電話でやりとりする仲だったことなどを明かした。
 国沢容疑者は2017年12月の徳山動物園のリニューアル工事の入札で、官製談合防止法と公契約関係競売等妨害罪、福谷容疑者は同妨害罪の容疑で11月19日に逮捕、起訴され、16年11月の周南緑地の工事の入札でも同様の容疑で12月10日に再逮捕された。
 沖本弁護士は国沢容疑者の逮捕後、家族から弁護人を依頼されて毎日のように面談を重ね、取り調べの様子などを聞いている。
 この日は同容疑者の話として、携帯電話や手帳を警察に提出、携帯電話を分析すれば福谷容疑者と通話していたことがわかり、手帳には問題の工事の設計金額が記されているが、電話で設計金額を話したことはなく、手帳になぜ、設計金額を書いたかは思い出せないと話しているという。
 国沢容疑者は技術者で、建築指導課長も務めた。一方、福谷産業は開発関係の仕事もしていたことから、2人は08年ごろ、仕事を通じて知り合い、国沢容疑者が福谷容疑者を指導する立場だった時期もあった。歳暮や中元も受け取り、電話でのやりとりは、問題の入札があった国沢容疑者が技監兼検査監だった時期も続いていた。

問われる市長の姿勢

 この問題は市議会一般質問でも取り上げられたが、12日は友田秀明議員(自由民主党嚆矢会)と古谷幸男議員(同)が木村市長の責任などを追及した。
 木村市長は先に16年度に庁内の審査会から談合の疑似のある入札があると報告があり、警察に相談するよう指示したことを明らかにしていた。
 しかし、この日の一般質問への答弁で、この審査会に参加し、疑惑がもたれている2つの工事の担当でもある岡村洋道都市整備部長は「(情報漏えいは)起こるはずがないと認識していた」と述べた。
 古谷議員は「そういった状況の中で人事も入札の状況も変わらない、何もしなかったのと同じ。ガバナンスがとれているのかが重要」と市長の姿勢をただした。
 これに対し、市長は「何よりも事件の経過を検証、再発防止を徹底、信用を取り戻すよう綱紀粛清へ市長としてのガバナンスを発揮したい」と応じた。

【きょうの紙面】
(3)「周南クッキー夢サンド」完成を報告
(3)新南陽商議所部会がセルプ新南陽で餅つき
(4)S.I.徳山がぞうさんの家でコンサート
(4)望みの家で周防大島のみかん販売

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「軽減税率」導入へ周南地域の準備は?

[金曜記者レポート]
事務煩雑 痛税感緩和の間で
来年10月から軽減税率
国庫補助の新レジ導入進む

 消費税率が来年10月に現行の8%から10%に引き上げられるのに伴い、外食を除く食品類や新聞に税率8%を適用する「軽減税率」が導入される。政府は「低所得者の負担軽減」としているが、複数の税率が存在することで商業者には事務負担が増し、商品の線引きの難しさも指摘され、導入へ向け税務署など主催の説明会やセミナーも開かれている。周南地域の準備の実態を探った。(山上達也)

店舗は適用品把握とシステム改修

 軽減税率は2014年12月の衆議院選挙で公明党が「いまこそ軽減税率を」と訴えて大勝したのを追い風に、翌年末に政府・与党が導入に合意した。
 財務省は軽減税率による税収減を毎年1兆円前後見込んでいるが、政府与党は生活必需品を中心に税率を低くすることで低所得者の負担軽減の効果があるとして、予定通り来年10月から導入する。
 軽減税率の対象は酒類や飲食店などでの外食を除く食料品や飲料品、定期購読契約された週2回以上発行する新聞。食品はレストランなど店内で食事をするか持ち帰るかでも変わり、たとえばスーパーマーケットで買った食品を店内のフードコートで食べた場合は対象にならないなど複雑。
 コンビニエンスストアは店内のイートインコーナーを「休憩施設」と位置づけて客に飲食の自粛を求めることで飲食品はすべて軽減税率の対象にする見通し。
 店側は個々の飲食料品の適用税率を把握して、複数税率に対応したレジの導入やシステム改修が必要だ。

カード利用者増に運転資金減少を懸念

 中小企業庁はその対策に、中小の小売業者が複数税率に対応したレジの導入や改修をする場合に最大20万円の助成制度を創設。各商工会議所や法人会、各税務署が地元説明会をこまめに開いて周知を図っている。
 徳山税務署管内の周南市と下松市で活動する徳山周南法人会(有田建二会長)は11月10日に下松市のくだまつ商工まつりに設けた「軽減税率クイズ」コーナーで「軽減税率の対象は次のどれ?」など7問のクイズを出したが、軽減税率導入に不満を漏らす商業者が多くいた。
 下松市北斗町のヤマウチスポーツ(山内宏文社長)はすでに軽減税率対応のレジをリースで導入したが、国の補助を活用しても年間リース料が従来の約1万5千円から約7万6千円と約5倍になった。国は増税対策にカード利用者にポイントで還元することを検討しており、山内務会長は「カード利用者が増えると店舗側は手数料の負担が増し、日銭の入りが減るため運転資金の確保が厳しくなる」と頭を抱える。

徳山税務署の軽減税率説明会=6日・スターピアくだまつ

徳山税務署の軽減税率説明会=6日・スターピアくだまつ

「生活者の暮らしを守る制度」理解求め

 消費者側はどうか。下松消費者連絡会の林佳都子会長は「生活必需品が安く買えることは消費者にはうれしいこと。でも、線引きが複雑で店側の負担が増えることには心が痛む」という。
 軽減税率の導入を公約した公明党の桝屋敬悟衆院議員(中国比例区)の山口市の事務所は取材に「事務処理の負担増という商業者からのご指摘には、軽減税率の役割や趣旨、当面は簡素な“みなし課税”が可能なことなどを説明し、ご理解をいただくしかない。税率引き上げに伴う家計の痛税感を和らげ、生活者の暮らしを守る制度として理解してほしい」と話している。

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