ヘッドラインニュース

イノシシと共生を

光市塩田・住民の手で農作物守る
有志で対策隊結成

 今年は亥年。近年では、イノシシは猿と並んで農作物を食い荒らす有害鳥獣の代表格。周南地域でも駆除や被害防止に手を焼く地域が増えている。光市塩田では住民が自主的にイノシシの駆除に立ち上がり、昨年はわなで51匹を捕獲した。住民は「イノシシとの共生のために駆除はやむを得ない。餌が豊富な山がよみがえればイノシシも人里から遠ざかるのではないか」と期待している。(山上達也)

わなにかかったイノシシ=神田会長提供

わなにかかったイノシシ=神田会長提供

イノシシと猿の捕獲数を記したボードの前の神田会長(左)と林隊長

イノシシと猿の捕獲数を記したボードの前の神田会長(左)と林隊長

 塩田地区の人口は11月末現在で976人。2015年に千人台を割り込んで以来、減り続けている。ほとんどが兼業農家だが、ここ5年はイノシシや猿による農作物荒らしが日常化し、栽培意欲の低下を招くなど地域全体の問題になっている。
 そこで塩田コミュニティ協議会(神田英俊会長)は16年に環境部の中に“有害鳥獣対策隊”(林徳人隊長)を新設し、募集に応じた30代から80代までの隊員29人が活動。地区内の17自治会にはすべて隊員がおり、隊員は自費でわな猟免許を取得し、1個4~5万円の金属製のおりの〝わな〟も購入して、昨年12月末現在で地区内に35個を仕掛けている。
 捕獲されたイノシシの大半は地元の有志が、と殺してさばき、シシ肉は隊員や希望する住民に分けている。猿は殺さず、すべて周防猿まわしの会が引き取っている。
 塩田コミュニティセンターには、地区内の1年間のイノシシと猿の捕獲数を掲示し、日時や捕獲者、捕獲した個体の特徴を示す帳簿も備えている。全戸配布している月1回の「コミュニティだよりしおた」にはイノシシの捕獲数と地域を載せて住民の関心を高めている。
 対策隊の発足以来、イノシシの捕獲数は着実に増えて農作物への被害も減っており、神田会長(73)は隊員たちに「心から感謝したい」と話す。
 塩田地区連合自治会長でもある林隊長(68)は「亥年だからこそイノシシと共生できる道を探りたい。昔のようにイノシシや猿は山で、人間は里でという住み分けができるのが理想」と話している。

【1月1日付・きょうの紙面(16ページ)】
(2)(3) 世界へ羽ばたく周南育ちのアスリート  田中志歩さん、宮本大輔さん
(4)(5) ふるさとに寄せて~新春メッセージ~
(8)(9) 賞品が当たる新春クロスワードパズル
(12)~(15) 年頭に「一言」

▼紙面の購読:試読の方はこちら
http://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
http://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html