ヘッドラインニュース

台湾特急車両600両

【日立笠戸】1,600億円受注に期待ふくらむ
英国鉄道に続く“特需”に

 日立製作所は15日、台湾国営の鉄路管理局から特急鉄道の車両600両を約1,600億円で受注したと発表した。車両は2021年以降、すべて下松市の笠戸事業所(川畑淳一事業所長)で生産する予定で、地元経済に大きな波及効果が期待される。(山上達也)

 日立笠戸は英国の高速鉄道車両864両を受注して15年7月から出荷を始め、昨年末現在ですでに全体の4分の3の出荷を終えている。受注した車両の約8割は半完成の状態で出荷し、英国やイタリアの現地法人の工場で仕上げる仕組みになっている。
 しかし今回の台湾からの受注は全車両を日立笠戸から完成品として出荷するもので、日立笠戸だけでなく協力企業31社の日立笠戸協同組合(弘中善昭理事長)にとっても魅力的な受注といえる。
 今回日立が受注したのは台湾の在来線を走る12両50編成の特急車両で、営業最高速度は140㌔。台湾は鉄道の輸送力向上や老朽車両の更新のため、15年に発表した車両購入計画で、10年間で1,300両以上の新型車両を導入する方針を打ち出している。
 日立は1960年代から台湾で鉄道事業を手がけており、2007年から台湾新幹線の車両や運行管理システム、変電設備を受注、納品。品質の高さや安全性、保守管理のアフターサービスの充実で高い評価を受けている。

日立笠戸構内を視察する現台湾総統の蔡英文氏(2015年10月7日)

日立笠戸構内を視察する現台湾総統の蔡英文氏(2015年10月7日)

台湾用車両の前の蔡氏(右から2人目)ら

台湾用車両の前の蔡氏(右から2人目)ら

 さらに15年9月に台湾から当時は野党の民進党主席だった蔡英文氏が岸信夫衆院議員の案内で日立笠戸を訪問し、台湾出荷用の鉄道車両の製造現場を視察した。蔡氏は翌年1月の台湾総統選で当選しており、このことも日立の受注に有利になったと見られている。
 弘中理事長は「英国受注に続いて台湾から安定した仕事をいただき、これほどうれしいことはない。技術の向上と納期厳守をより徹底して“ものづくりの街・下松”にふさわしい製品の出荷に貢献したい」と話している。
 日立の鉄道関連の売上高は18年3月期で約5,600億円。英国や米国など海外受注分が8割を占めている。

【きょうの紙面】
(2)下松市で職員が不当要求などの対応訓練
(3)光市国際交流のつどいで異文化セッション
(4)あかい坊で厄払いなどの大護摩供養
(5)下松市障害福祉セミナー、「働く」経験談も

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災害復旧工事で入札不調

【周南市】辞退業者続出

 周南、下松、光市では7月豪雨災害で大きな被害を受けた河川、道路の災害復旧工事の入札が11月から1月にかけて実施されているが、周南市の入札で辞退する企業が相次ぎ、入札が不調となって随意契約で依頼する工事が増えている。
 同市の災害復旧工事はいずれも市内の企業を指名する指名競争入札で、請け負う建設会社を決める。ただ毎回10数社を指名するが、入札の参加者がいない場合、入札は取りやめ、1社だけになった場合も入札を執行できない。
 12月12日は河川港湾課主管の災害復旧工事1件の入札が参加企業が1社になったため執行できなかった。19日は24件の入札があり、7件で落札企業が決まったが17件は1社だけか、参加企業がなく執行中止、取りやめ。
 このうち10件は道路課主管。同課は再入札か災害復旧は急いで工事をしなければならない場合もあり、随意契約を進めているが、9日までに2件で随意契約ができただけ。7件は河川港湾課でこちらも随意契約の方向で進めている。ところが引き受けてくれる建設会社を見つけるところから始めなければならず、契約できたのは12月12日分の1件だけ。9日も7件の災害復旧工事の入札があったがいずれも不調。
 12月と1月を合わせて32件の工事のうち、契約できたのは随意契約の3件を合わせて10件にとどまった。建設会社の人手不足や工事件数が多いことなどが要因と見られている。
 一方、下松市の今回の災害復旧工事ではこれまで13件の入札のうち1回目の入札では参加企業が少ないなどで8件が不調になったが、2回目の入札では5件の落札企業が決まり、残り3件もすでに随意契約している。
 光市では1月まで27件の災害復旧工事の入札のうち不調は4件だけ。原則として再入札になるが、随意契約にする場合もある。いずれも大半の工事の請負企業が決まっている。

【きょうの紙面】
(4)久米のどんど焼き、防災体験で3世代交流
(5)徳山東L.C.が55周年でベンチ、椅子寄贈
(6)19日、周南市で桂梅團治らの新春寄席
(7)3月10日まで周南市出身、磯崎有輔彫刻展

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連載開始3カ月で単行本発行

週刊少年ジャンプ
下松出身林さんの「ジモトがジャパン」

 下松市生野屋出身の漫画家、林聖二さんが集英社の週刊少年ジャンプに連載中の「ジモトがジャパン」の単行本の第1巻が4日から発売されている。連載開始の昨年の10月1日号からわずか3カ月後の単行本の発行は異例の早さで、4月にはアニメ化も予定され、地元下松や、母校の末武中、光高を中心に話題になりそうだ。

単行本「ジモトがジャパン」の表紙

単行本「ジモトがジャパン」の表紙

 林さんが描く「ジモトがジャパン」は全国の47都道府県すべてを愛する主人公、日ノ本(ひのもと)ジャパンが秘伝の拳法「都道府拳」を操りながら、地元ネタを面白く伝えるギャグ漫画。1回の掲載話で1つの都道府県が登場する形で、単行本には第1話の山形県から、埼玉県、静岡県、沖縄県、秋田県、東京都、第7話の大分県までを掲載。
 同単行本には林さんが以前描いてウェブ版「ジャンプ+」に連載した「地球人間テラちゃん」も収録。表紙のカバーを外すと「地球人間テラちゃん」の表紙を見ることができる。巻末にファンからの応援メッセージも載せた。
 林さんは見開きの表紙カバーの裏に「地元っていいですよね。そんな気持ちで描いています。この本を手に取ってくれたすべての人と、生んでくれたすべての地元に感謝!! 僕の地元のじーちゃんも喜んでくれると思います」と感謝のメッセージを書いている。
 B6判192ページ、定価は税込み475円。下松市南花岡のサンリブ下松1階の書店、ブックランド都野には「林聖二先生は下松市出身です」と表示したコーナーを設け、この単行本や連載第1回の掲載号からバックナンバーをそろえて販売している。

【きょうの紙面】
(2)日立笠戸、東洋鋼鈑で出初め式
(4)下松市、周南市でも成人式
(5)長田団地の自治会、どんど焼きで交流
(6)小原流徳山支部45周年で花宴

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周南3市の食糧、飲料水の備蓄

[金曜記者レポート]物資供給へ応援協定、3日分の準備も呼びかけ

 災害時、避難勧告、避難指示などの防災情報に従って市が開設した避難所に避難した場合、食事などが提供される。周南、下松、光市の備蓄食糧、飲料水の現状や、備蓄分を補う物資提供のための民間会社などとの応援協定を調べた。

防災用品の展示=下松市役所

防災用品の展示=下松市役所

 周南市の備蓄食糧は水を加えるだけで食べることができるアルファ米が1万4,950食。本庁分として旧清掃事務所にそのうち8,500食、新南陽総合支所に3,100食、熊毛総合支所に2,300食、鹿野総合支所に800食を置いている。今年2月末に賞味期限が来るものはすでに地域の防災訓練などで使っており、実数はこれより少ない。
 飲料水は500ミリリットル入りで3万4,560本。本庁分はそのうち20,040本、新南陽総合支所が9,384本、熊毛総合支所が3,600本、鹿野総合支所が1,440本となっている。
 下松市は県が同市で発生すると想定している最も大きな地震などで見込まれる避難者数をもとに算定。1万2千人が避難するが、食糧の提供が必要なのは3千人と推測、その3日分を市役所と羽山の学校給食センター、下松スポーツ公園内の備蓄用の倉庫で保管している。
 光市の備蓄食糧はアルファ米が3,100食、ペットボトルが3,050本。光ケ丘のテクノキャンパス、市役所近くのスポーツ館、大和総合公園、周防コミュニティセンターの4カ所の備蓄倉庫に置いている。

スーパーやコープと

 各市とも災害時の応援協定もさまざまな企業と結んでいる。下松市は県などの公共機関も含めて27件の協定の名称、締結先、概要などをホームページで公開している。食糧などの提供を求めている協定締結先には、コカコーラウエストジャパン、マックスバリュ西日本、キリンビバレッジ、ひろや、生活協同組合コープやまぐち、丸久、サンリブ、イズミなどがある。
 周南市は民間との協定だけで47件あり、食糧などはマックスバリュ西日本、キリンビバレッジ、フジ、丸久、イズミ、ポプラ、伊藤園、コープやまぐちなど。
 光市も40件ほどの協定を締結し、食糧などは丸久、マックスバリュ西日本、生活協同組合コープやまぐちなどがあり、避難所開設時には弁当などの提供も求めている。

支援の手届くまで

 各市とも備蓄や応援協定で災害にそなえる一方、市民には避難物資を届けることができない場合も想定して、3日間以上、生活を支えられる非常備蓄品の準備を呼び掛けている。
 下松市では市役所1階のロビーに食糧やそのほかの非常持ち出し品などを展示し、チラシも置いて呼びかけている。光市や周南市でも出前トークで呼びかけたり、市広報、ホームページにも記事を掲載している。周南市で作成中の市民向けの防災ガイドブックにも災害に備えて何を用意すればよいのか、具体的に説明することにしている。
 災害発生から3日間は人命救助を最優先しなければならない時期でもある。しかし、地震災害では余震が続き、豪雨災害も雨が降り続くなど二次災害の危険もあり、応援の手が届かないことも考えられ、食糧などは日ごろから市民自身が準備することが必要になってくる。行政に頼るべきところは頼るが、自助、共助でまかなえる部分は市民自身による準備が求められそうだ。(延安弘行)

【きょうの紙面】
(2)若者の地元就職促す企業ガイドブック
(4)伊藤公資料館が「伊藤博文の生涯」発行
(5)徳山港振興会が船の安全祈願祭
(6)下松市のきらぼし館で寶会が書作会

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周南市初のPFI方式で給食センター

来年4月の配食開始へ着工

 周南市教委の西部地区学校給食センター(仮称)が12月15日に福川南町で着工した。同市で初めて民間企業が資金調達、施工、管理運営を担うPFI方式で建設、2020年4月の供用開始を目指している。

完成予想図

完成予想図

 新センターは漁港用地として造成された土地を使い、敷地面積1万平方メートル。建物は平屋で1,983平方メートルで調理能力は4千食。アレルゲン除去食の調理もできる。食育を進めるため、見学コースを設け、調理の様子を見ることができる大きな見学窓や説明を聞く会議室もある。給食の残りを有機肥料としてリサイクルするシステムも取り入れる。
 業者は給食の専門業者と地元の建設会社など7社で構成している「PFI周南市スクールランチ株式会社」。市教委は設計、建設工事費を合わせて17億2,493万円を同社に支払い、同社はセンター建設後に市に譲渡する。その後、15年間にわたって同社が運営し、市教委は年間経費2億3千万円を支払う。
 完成後は菊川、夜市、戸田、湯野、富田東、富田西、福川、福川南、和田の9小学校と菊川、桜田、富田、福川、和田の5中学に配送。これに伴って徳山西、新南陽学校給食センターは廃止になり、同市の学校給食センターは6カ所になる。

【きょうの紙面】 
(2)シーホースが30周年でランチ30%引き
(2)洋林建設など21社が社会保険加入促進宣言
(4)下松市の妙見宮に種田山頭火の句碑
(5)12日から周南市郷土美術資料館で磯崎有輔展

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子どもに囲碁指導

囲新プロジェクトがプレ教室

 子ども囲碁教室が5日、周南市みなみ銀座の和光ビルで開かれ、小学生らが対局を通じて打ち方を学んだ。

小野さん(中央)の指導を受ける金岡君

小野さん(中央)の指導を受ける金岡君

 市内の幼稚園児や小学生のほか、大人ら計100人が参加した。対局を通じ、柳井市のプロ棋士、堀本満成四段(29)や周南市のアマチュア七段、小野慎吾さん(35)から陣地の取り方、相手の石の囲み方を教わった。
 同市遠石小1年の金岡惺吾君(7)は「相手の石を囲むところが面白く、陣地を取るところが難しかった」と話した。
 教室は市内の若手囲碁愛好家でつくる「囲新(いしん)プロジェクト」の主催。囲碁の普及を図る子ども向け常設囲碁教室「いいいいい教室」を4月に同ビルに開くのに先立って開催した。
 教室開講前の1~3月は月2回、子どもを対象に無料の体験教室を同ビルで開く。大人向けには1月18日午後7時半から開催する。参加費2千円。問い合わせは同プロジェクト(080-1944-1515)へ。

【きょうの紙面】
(2)周南市が全職員に防災ポケットブック
(4)(5)周南、下松市、光市で出初め式
(6)パレット画廊で安野光雅原画展
(7)13日、成人式に合わせ徳山駅前でマルシェ

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市民ぐるみで盛り上げを

下松市が東京五輪ホストタウン登録決定
ベトナム女子バドミントンチーム

 東京五輪のベトナムの女子バドミントン女子チームの事前キャンプ地に名乗りを上げていた下松市が12月28日、ベトナムの五輪選手と地域住民との交流を促進するホストタウンに登録された。昨年度から西京銀行の女子バドミントンチーム「ACT SAIKYO」と連携して誘致活動に取り組んできたことが奏功したもので、国井市長は取材に「市民ぐるみの取り組みに発展させたい」と意気込みを見せた。
 東京五輪には207の国と地域の参加が見込まれ、政府は国・地域単位で交流を受け入れる自治体を募集。今回で111の国と地域のホスト自治体が決まったことになる。県内ではすでに山口市と宇部市がスペイン、萩市が英国、防府市がセルビア、長門市がトンガのホスト自治体に登録されている。
 下松市は誘致活動に先立って昨年5月、ベトナム語版の市勢要覧を発行。「ACT SAIKYO」と協力して8月にベトナムの首都、ハノイの同国バドミントン連盟に近藤和彦副市長らを派遣した。11月には同連盟のレ・タン・ダット副会長や選手一行が下松市を訪問し、下松スポーツ公園体育館などの施設を視察したほか、ベトナムと「ACT SAIKYO」の選手同士の交流試合も盛り上がった。
 市内でも日立製作所がホーチミン市で地下鉄建設事業を進めており、市内に事務局があるNPO国際ボランティアIMAYAは25年近くベトナムとの医療交流に取り組み、徳山東ロータリークラブは一昨年、IMAYAと合同でベトナムを訪問して子どもの通学用自転車50台を贈って喜ばれている。
 市はこうした事業所や団体と連携しながらホストタウンとしての準備を進める考え。市と包括連携協定を結ぶ周南市の徳山大学や専門学校のベトナム人留学生と地域住民との交流も促進し、機運を盛り上げていく。
 国井市長は「両国の交流促進を市全体で盛り上げていきたい。一人でも多くの市民に参加していただき、ホストタウンとしての盛り上げを図りたい」と話していた。

【きょうの紙面】
(2)周南市地方卸売市場で初競り
(2)周南市桜木で毎月2回の朝市好評
(3)周南市の市街地活性化へタウンマネジャー

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「風通しのよい職場」を

[官製談合事件]周南市全職員参加の研修会

 周南市の木村市長は4日の定例記者会見で、22、24日に法令順守などの研修会を約1400人の全職員を対象に開くことなどを明らかにした。

記者会見する木村市長

記者会見する木村市長

 これは昨年、動物園などの土木工事の入札で設計金額を建設会社の社長に伝えた容疑で市職員と社長が逮捕されたことから、市への市民の信頼を取り戻すための取り組み。
 研修会は市文化会館の大ホールで4回に分け、外部から講師を招いて開く。このほか、職場などで不正があった場合に通報する公益通報制度の活用も呼びかける。
 12月に外部委員で構成している入札監視委員会に事件の検証、防止策を諮問しているが、これとは別に庁内でも土木関係職員で対策を検討している。職場ごとのミーティングや、市長と所属長との〝供にミーティング〟も始めて「風通しのよい職場」を目指す。市長に直接伝える改善提案も受け付ける。

【きょうの紙面】
(2)周南市の官製談合調査の入札監視委日程
(3)新春知事インタビュー
(4)~(8)新年のごあいさつ
(12)周南、下松、光市で公務始め式

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イノシシと共生を

光市塩田・住民の手で農作物守る
有志で対策隊結成

 今年は亥年。近年では、イノシシは猿と並んで農作物を食い荒らす有害鳥獣の代表格。周南地域でも駆除や被害防止に手を焼く地域が増えている。光市塩田では住民が自主的にイノシシの駆除に立ち上がり、昨年はわなで51匹を捕獲した。住民は「イノシシとの共生のために駆除はやむを得ない。餌が豊富な山がよみがえればイノシシも人里から遠ざかるのではないか」と期待している。(山上達也)

わなにかかったイノシシ=神田会長提供

わなにかかったイノシシ=神田会長提供

イノシシと猿の捕獲数を記したボードの前の神田会長(左)と林隊長

イノシシと猿の捕獲数を記したボードの前の神田会長(左)と林隊長

 塩田地区の人口は11月末現在で976人。2015年に千人台を割り込んで以来、減り続けている。ほとんどが兼業農家だが、ここ5年はイノシシや猿による農作物荒らしが日常化し、栽培意欲の低下を招くなど地域全体の問題になっている。
 そこで塩田コミュニティ協議会(神田英俊会長)は16年に環境部の中に“有害鳥獣対策隊”(林徳人隊長)を新設し、募集に応じた30代から80代までの隊員29人が活動。地区内の17自治会にはすべて隊員がおり、隊員は自費でわな猟免許を取得し、1個4~5万円の金属製のおりの〝わな〟も購入して、昨年12月末現在で地区内に35個を仕掛けている。
 捕獲されたイノシシの大半は地元の有志が、と殺してさばき、シシ肉は隊員や希望する住民に分けている。猿は殺さず、すべて周防猿まわしの会が引き取っている。
 塩田コミュニティセンターには、地区内の1年間のイノシシと猿の捕獲数を掲示し、日時や捕獲者、捕獲した個体の特徴を示す帳簿も備えている。全戸配布している月1回の「コミュニティだよりしおた」にはイノシシの捕獲数と地域を載せて住民の関心を高めている。
 対策隊の発足以来、イノシシの捕獲数は着実に増えて農作物への被害も減っており、神田会長(73)は隊員たちに「心から感謝したい」と話す。
 塩田地区連合自治会長でもある林隊長(68)は「亥年だからこそイノシシと共生できる道を探りたい。昔のようにイノシシや猿は山で、人間は里でという住み分けができるのが理想」と話している。

【1月1日付・きょうの紙面(16ページ)】
(2)(3) 世界へ羽ばたく周南育ちのアスリート  田中志歩さん、宮本大輔さん
(4)(5) ふるさとに寄せて~新春メッセージ~
(8)(9) 賞品が当たる新春クロスワードパズル
(12)~(15) 年頭に「一言」

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