ヘッドラインニュース

村谷さん(下松出身)の小説

『ふしぎ荘で夕食を』
メディアワークス文庫賞受賞

 下松市出身の村谷由香里さん(31)のライトノベル『ふしぎ荘で夕食を~幽霊、ときどき、カレーライス~』がKADOKAWAの第25回電撃小説大賞のメディアワークス文庫賞を受賞した。古アパートの住人と幽霊の交流を描くファンタジーでメディアワークス文庫から発刊された。

村谷由香里さん

村谷由香里さん

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 物語の主人公は大学生の青年。家賃4万5千円の夕食付きアパートに住む。建物は古びていて幽霊がすみついている。住人は個性的な人物ばかりで幽霊の存在を意に介さず、食卓に招き入れる。
 村谷さんは華陵高を出て山口大人文学部に進んだ。小説で描かれる大学や街は山口大と山口市がモチーフになっている。
 メディアワークス文庫賞は電撃小説大賞の部門賞で、日本で最大規模の小説の新人賞に位置付けられている。村谷さんの小説は「文章力があり、登場人物が個性的」と評価され、応募総数4,843作品の中から選ばれた。
 村谷さんは小学生のころから小説を書くのが好きで高校、大学では文芸部に所属した。大学を出てから販売店員やライター業で生計を立てながら小説を書き続けた。27歳の時に拠点を福岡市に移し、創作活動を本格化させた。ファンタジーを得意とし、今作品で作家デビューとなった。
 村谷さんは「小説に出る大学が山口大と同じように山のふもとにあるなど山口の雰囲気が色濃く出ているので地元の人なら身近に感じて楽しめると思う」と話す。
 文庫判304ページ。税別630円。県内では27日に書店に並ぶ。

【きょうの紙面】
(2)光、周南市が5月1日に婚姻届コーナー
(3)出光興産徳山事業所で新型分解炉起工式
(4)高・大生に周南市の企業ガイド、サイトも
(9)5月3、4日、永源山公園つつじ祭り

※次の発行は5月7日(火)となります。あしからずご了承ください。なお、本日は12ページとして、周南の「平成のあゆみ」を掲載しています。

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木村君(久保中2)日本一に!

都道府県対抗全日本中学生ソフトテニス
男子シングルスで快挙

 3月26日から28日まで三重県伊勢市で開かれた第30回都道府県対抗全日本中学生ソフトテニス大会・男子個人シングルスで下松市の久保中2年、木村颯(はやと)君(14)が優勝し、堂々の日本一に輝いた。23日には市役所を訪ねて国井市長に報告し、今後の精進を誓っていた。

メダルをかけカップを持つ木村君と国井市長

メダルをかけカップを持つ木村君と国井市長

 木村君は小学3年で下松ジュニアソフトテニスクラブに入り、6年の時に中国地区小学生インドアソフトテニス選手権大会の個人戦で優勝。中学入学後も練習に励み続けた。
 男子個人シングルスには各都道府県から2人ずつ、開催地の三重県は開催地枠2人プラスで計96人が出場。木村君は県ソフトテニス連盟の選考で同じ久保中2年の西岡青晴君と出場した。
 木村君は準々決勝で宮城県代表を3―0で降し、準決勝では山形県代表を相手に苦戦したが、後半の3セットで一気に勝ち越して4―3で辛勝。決勝は優勝候補に目された福岡県代表に4―2で競り勝った。準々決勝、準決勝、決勝とも相手はすべて上学年だった。
 木村君は「とくに準決勝では最後まであきらめずにプレーしてよかった。これからも一日一日練習を重ねて、夏の全国大会に出場して結果を残したい」と決意を述べた。
 市長も「日本一になったことは素晴らしい。これからの活躍を大いに楽しみにしています。下松の名を全国に響かせて下さい」と励ましていた。

【きょうの紙面】
(2)スリランカゾウに新居、26日から公開
(3)下松、光商議所青年部が総会
(4)28日、大津島に「島食堂ひなた」開店
(5)あいぱーく光に幼・保育園児のこいのぼり

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パナマから930億円受注

日立笠戸・モノレール168両
大統領が生産現場視察

 下松市の日立製作所笠戸事業所(川畑淳一事業所長)で、中米パナマ共和国のパナマメトロ公社から約930億円で受注したモノレール車両28編成168両の生産が本格化している。5日には同国のファン・カルロス・バレーラ大統領が同事業所を公式訪問し、同国向け車両の生産現場を視察した。現職の外国の国家元首の同市訪問は初めて。(山上達也)

パナマ向けモノレール車両の予想図(日立ホームページから)

パナマ向けモノレール車両の予想図(日立ホームページから)

バレーラ大統領(ウィキペディアから)

バレーラ大統領(ウィキペディアから)

三菱、日立イタリア法人と3社で受注

 この事業は昨年8月31日、日立製作所と三菱商事、日立のイタリアの子会社のアンサルドSTSが共同で受注した。日立は笠戸事業所で車両を生産▽STSは信号、通信、変電システム構築▽三菱は商務関連を担当する。
 現地では今年中に着工し2022年の完成を見込む。同国では都市部の渋滞が深刻で、モノレールの建設による交通渋滞の緩和が期待されている。
 モノレールはパナマメトロ公社の“メトロ3号線”で、首都パナマ市から同国を縦断するパナマ運河を横断する形で西部の都市までの26.7キロを結ぶ。14駅を設ける。

経済活性化、一層の人口増に期待

 同事業所では近年、英国向け高速鉄道車両864両や台湾向け特急電車600両という大型受注が続き、関連企業を巻き込んで活況が続いている。
 さらにパナマのモノレール受注で、下松市は日立を中心に安定した経済活性化や人口増加が期待される。
 パナマは人口約400万人で、面積は北海道よりやや小さい7万5,517平方キロ。日本とは1904年に国交を樹立して以来115年の一貫した修好関係がある“親日国”だ。
 バレーラ大統領は4日に首相官邸で安倍首相と首脳会談を開き、伝統的な両国の友好関係の発展で合意。会談に同席した西村康稔官房副長官は自身のブログでバレーラ大統領の翌日の下松訪問を明らかにしていた。
 しかし大統領の下松訪問は非公開とされ、このことを知る人は市内でもわずかだったという。事業所内で誰と会談し、どんな視察をしたのかは不明だ。
 同市には台湾の総統に就任する前の民主進歩党の蔡英文主席(当時)が2015年10月に同事業所を訪問して報道機関にも公開されたが、この時は国交のない国の野党指導者という位置づけのためか、警察による国家元首並みの警戒態勢は敷かれなかった。

【きょうの紙面】
(2)下松市議会が中村議長、高田副議長を再任
(4)光市中学生リーダー講座、ジュニアクラブ開講
(6)28日、レノファ山口の下松市サンクスデー
(7)28日、虹ケ浜海岸で鯉のぼりの下に集う会

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病気予防、治療に気功、漢方

海風診療所に「未病センター」

 中国の伝統的な医療、中医・漢方の考え方を取り入れて病気の予防、治療の相談に応じる「未病センター」の開所式が19日、同センターが開設された周南市梅園町の海風診療所で開かれ、提携する中国の上海気功研究所から李所長と医師2人が訪れ、調印式などがあった。

沼田理事長(左)と李所長

沼田理事長(左)と李所長

太極拳の披露

太極拳の披露

 同センターは光市の合同会社「Health Design Association」(河内山昇代表社員)が開設した。同社は周南地区で健康、福祉に関する活動をしている周南病院、海風診療所の仁徳会グループ(沼田光生理事長兼同診療所長)、合同会社RYDEEN(山下浩一代表社員)、社会福法人光寿福祉会(河内山昇理事長)、合同会社P&C(岡村光浩代表社員)、AbundantLife(堀江由香社長)、ヒロ・コーポレーション(和木宏泰社長)がメンバー。
 同センターは中国最大の気功の研究所である上海気功研究所と提携することで同研究所の「気功養生文化センター山口基地」となり、看板も披露された。
 開所式で沼田理事長は慢性疾患が増えている中、健康に視点を置いて病気を予防し、体質改善で根本から治療する東洋医学の重要性が増していることを説明して同センターを通じた学術交流や病気の予防、治療への期待を述べた。
 李所長は、気功は患者の回復力を目覚めさせて治療し、慢性疾患に効果があると述べ「地元民衆に幸せをもたらし、医学文化交流の成功例になることを願っている」と祝辞を述べた。同研究所の医師による太極拳や日本側は琴の演奏などがあった。李所長から新元号にちなみ、気功の古典にある「導氣令和」の言葉の書も贈られた。
 同センターは10年前から関係者の間で暖めていた構想を実現させた。相談だけでなく、社員が元気に仕事を続ける「健康経営」のサポートや、中国と交流する医療ツーリズムなどにも取り組む。
 問い合わせは海風診療所(0834-33-0889)へ。

【きょうの紙面】
(1)5人に創意工夫功労者賞
(4)若手、女性委員会充実へ、周南市老連総会
(5)ライオンズクラブ地区大会に1,175人
(6)29日までガラスと線描画の2人展

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「しゅうニャン市」沈没!

藤井氏が初当選
初の女性市長誕生
災害対策、職員逮捕響く

 任期満了に伴う周南市長選挙は21日の投票、即日開票され、新人で前県議の藤井律子氏(65)が現職で3選を目指した木村健一郎氏(66)を破り、初当選した。女性市長は同市では初めて。新人、現職の一騎打ちとあって最後まで激しい選挙戦が続いた。藤井氏は「しゅうニャン市」プロジェクトや、入札情報漏えい容疑による職員の逮捕、起訴された事件を批判し、木村氏は8年間の実績、事業の継続を訴えたが“逆風”を押し返せなかった。

当選確実となり万歳する藤井氏(右)

当選確実となり万歳する藤井氏(右)

 藤井氏の得票は3万3,395票、木村氏は2万3,803票で前回を約1万3千票下回った。投票率は48.51%で、49.78%を下回り、3回連続して50%に届かなかった。
 藤井候補は1月中旬になって県議選から市長選への鞍替えを決意。強固な後援会組織に支えられて各地区で集会を開き、支持者に決断までの経緯を説明した。対する木村氏も各地で市政報告会を開き、告示前から激しい戦いが始まっていた。
 保守分裂の選挙だったが、藤井氏は「自民党県連副会長」の役職を続けた。木村氏には自民党新南陽支部や、労組の連合も推薦した。公明党は自主投票だった。
 市議では14日の市議補選で無投票当選したばかりの無所属の新人も含めて保守系の9議員が藤井氏を支援して活発に動いた。木村陣営も18日の市文化会館大ホールで開いた決起大会では連合推薦議員を含め13議員が顔をそろえた。
 藤井陣営は16日に櫛浜小、17日に勝間小、19日に文化会館大ホールで決起大会を開き、大ホールでは陣営発表で1,700人が参加。公明党の女性県議からの激励の電報や、柳居俊学県議会議長から「必勝鉢巻」が届けられて盛り上がった。
 木村陣営も18日の決起大会に陣営発表で1,500人を集めた。16日にサンウイング熊毛、17日にコアプラザかの、19日に学び・交流プラザで個人演説会を開いた。
 木村氏の市長選は今回が4回目。前回までの3回はいずれも島津幸男氏との一騎打ちだった。しかし、今回は自民党のベテラン県議だった女性新人が相手。一騎打ちの構図が固まった2月から出遅れ気味で、活発な活動で一時は巻き返したが、告示後、藤井陣営が長年培ってきた選挙戦術も駆使した「死にもの狂い」の運動を展開して勝利をもぎとった。

【きょうの紙面】
(3)西京銀行が周防大島町に500万円追加寄付
(4)徳山動物園で徳山中央保育園がこいのぼり
(5)光市で“きものでぶらり in 室積”
(6)周南水墨画連盟展に多彩な表現、実演も

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[周南市長選] 注目の熊毛地区

[周南市長選 21日投開票]
防災、災害復旧テーマに
熊毛地区で決起大会個人演説会

 周南市長選で動きが注目されているのが熊毛地区。新人の藤井律子候補(65)は17日に同地区の決起集会を勝間小体育館で開き、現職の木村健一郎候補(66)は前日の16日にサンウイング熊毛で個人演説会を開催。藤井陣営は地元の後援会などが主導、関心の高い7月豪雨際災害に多くの時間を割いたが、木村陣営は水道敷設などの実績を強調。両陣営の特色がでた集会となった。

 旧熊毛町時代は周南の工場地帯のベッドタウンとして住宅団地が造られ、一方でナベヅルが飛来する自然豊かな八代地区がある。国道2号を利用した場合、市の中心部からは一度、下松市を通過しなければならず、取り残されるのではという不振感を抱く人もいる。また豪雨災害の傷跡が色濃く残る地域だけに、注目地区でもある。有権者は13日現在1万3184人で男性6,221人、女性6,963人。

「暮らしと命を守る」
 藤井候補の決起大会は陣営の発表で300人が参加した。藤井候補は「しゅうニャン市」プロジェクトを止める、官製談合が起こらないシステムづくりなどを訴えたあと、昨年の7月豪雨を取りあげた。
 被災地に入り「県議としてやれるだけのことはやった」と述べ、砂防ダムの建設を進めることなどを説明。障害を持つ人など被災した人が今も困っている現状を指摘。市長の仕事を「市民を幸せにすること、市民の暮らしと命を守ること」とし、「政治の光のあたっていないところにあてるのが私です」と訴えた。
 光市の磯部登志恵市議と地元の尾崎隆則市議や古谷幸男市議が弁士を務め、市議補選で当選した吉安新太さんも藤井候補を支持する9人目の市議として紹介された。
 熊毛地区の後援会幹事長の笠井保雄さんが藤井候補の功績として、熊毛郵便局の集配業務再開、JAの施設での朝市開催、7月豪雨災害時の対応をあげた。ガンバローの音頭も地元の寺岡雅喜さんだった。
 参加者は「熊毛地区のこともちゃんとやってくれる」「頑張って周南市の顔になってほしい」「災害の時に来ていただいた」などと話し、最後の握手では藤井候補と抱きあう支持者もあった。

藤井候補の決起大会=勝間小体育館

藤井候補の決起大会=勝間小体育館

藤井候補の決起集会の「ガンバロー」

藤井候補の決起集会の「ガンバロー」

「具体的な政策」訴え
 木村候補の個人演説会は陣営の発表で280人が参加したが、市職員も一般と一緒に聞き入っていた。八代で踊りつがれている八代音頭の舞踊で始まり、近間純栄後援会長や小林雄二市議会議長、米沢痴達市議の応援演説に続いて木村候補が客席の後ろから登場。まず参加者と握手して回った。
 そして演説では、7月豪雨を振り返って「地域の力、周南市民のきずなの強さを実感した」と述べた。7月豪雨を教訓に、災害対策本部の設置基準などを見直し、民間の住宅になだれ込んだ土砂の撤去費用の助成制度を設けたことを述べた。この制度は4月以後の災害に適用される。
 また水道敷設では新たに浄水場を建設することなく、光市から給水してもらう方法で実現して経費も節約できたことや、八代で生活交通確保のためコミュニティバスを走らせていることなどを説明。「具体的な政策」の必要性を強調して「全力で挑戦し続ける」と述べた。最後は得重謙二市議の音頭で参加者全員で「ガンバロー」を三唱した。
 八代音頭以外、地元の支持者が誰も登壇しないまま演説会は終わったが、参加者は「20年、30年先のことを考えていることがわかった」「具体的な政策がよかった」「元気があって最高です」「期待が持てそう」などと感想を話していた。

木村候補の個人演説会=サンウイング熊毛

木村候補の個人演説会=サンウイング熊毛

木村候補の個人演説会の「ガンバロー」

木村候補の個人演説会の「ガンバロー」

【きょうの紙面】
(3)働く女性の酒「ROOM」中嶋酒店で販売
(4)アルゼンチンで柔道指導の山県さん帰国
(5)華陵高英語科1年生が英語漬けの1日
(6)20日・光市できものでぶらりin室積

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両陣営とも“手応え”

[周南市長選・21日投開票]
藤井候補「7日間、死にもの狂い」
木村候補「支持は右肩上がりに」
両陣営とも“手応え”

P=握手する藤井候補/握手する木村候補

 任期満了に伴う周南市長選は県議を4期務めた新人、藤井律子候補(65)と3期目を目指す現職、木村健一郎候補(66)が支持拡大へ懸命。藤井陣営が「県議選にはなかった反応の良さ」と勢いづけば、木村陣営も「前回以上の手ごたえ。支持拡大は右肩上がり」と両者、一歩も譲らぬまま最終盤に突入しようとしている。(延安弘行)=文中敬称略、届け出順

3万票めぐり攻防

 同市の有権者数は13日現在、12万1,039人。そのうち男性が5万7,955人、女性が6万3,084人。投票率は前々回が49.01%、前回が49.78%で、今回も50%前後であれば当選には3万票を超えなければならない。
 前回、前々回の市長選はいずれも木村と現在は市議の島津幸男との一騎打ち。木村は前々回3万6,238票で約1万3千票差、前回は3万6,860票で約1万5千票差と圧勝した。
 今回の相手は定数5の県議選周南市区でトップ当選を続けてきた藤井。一方、木村は「しゅうニャン市」プロジェクトへの批判や昨年7月の豪雨災害への対応、11月の入札情報漏えいによる市職員と相手業者の逮捕と逆風が吹く中での選挙。藤井か、木村か、当選ラインの3万票に到達するのはどちらなのか、それとも激戦が投票率を押し上げて当選ラインが高くなるのか注目される。

握手する藤井候補

握手する藤井候補

握手する木村候補

握手する木村候補

市議も両陣営に分かれて

 藤井の出馬表明は1月下旬と早くはなかったが、強固な後援会組織を持つだけに木村陣営にとっては脅威。各地区ごとに開いた集会の参加者数でも、各地区で木村が開いた市政報告会を上回る地区もある勢いだった。
 しかし、その後、木村陣営が盛り返したという見方が広がり、14日の出陣式はともに陣営の発表で1,500人を集めた。
 「しゅうニャン市」廃止、官製談合根絶、市民の声を市政にと訴える藤井に対し、木村は「具体的」な政策が示せるかどうかが争点とし、これまでの徳山駅前図書館、市役所本庁舎建設などの実績と取り組もうとしている事業を訴えて対抗する。
 藤井は島津を含めた周南市議8人の支援を受け、市陸上競技場前で開いた出陣式はこれらの市議のほか公明党の市議も同党の上岡康彦県議の代理として出席、登壇した。
 藤井は開始30分前に来場して支持者と握手して回り、出陣式のマイクを握ると「7日間、死にもの狂いで戦う」と決意を述べた。
 木村の出陣式は周陽公園で開き、河村敏夫、新造健次郎県議と15人の市議、推薦している労組の連合、経済団体の幹部が紹介され、地域活動、まちづくりのリーダー、労働組合員など幅広い顔ぶれ。陣営は「バランスがよい構成」で人数も前回より大幅に増えたと表情は明るい。

最終盤は決起大会が軸に

 告示後は両陣営とも各地区を遊説しながら街頭演説や個人演説会を繰り返し、藤井陣営は19日、木村陣営は18日に市文化会館大ホールで決起大会を開く。
 藤井陣営は支援する市議の数は少ないが、市議のOBの支援者が多く、地域ごとの後援会組織とともに運動を支えている。木村市政に不満を持つ人の多い熊毛地区や鹿野地区、新南陽地区の福川、もともとの藤井の地盤である櫛浜や久米、出身地の須金など徳山地区北部を固め、人口の多い周南団地や中心市街地への浸透を目指している。
 一方、木村陣営は支援している市議などがフル回転し、連合も出陣式や決起大会への参加を傘下の労組を通じて呼びかけている。自民党も県連の推薦こそ決まっていないが、市内の徳山、新南陽、鹿野、熊毛支部のうち熊毛を除く3支部が推薦を表明するなどしている。
 この結果、熊毛地区など一部を除いては周辺部も含めて市内全域に支持を広げ、地元でもある中心市街地や周南団地に深く浸透する。工場前で朝立ちもして大手企業の社員にも訴えている。
 両陣営とも相手陣営と同時に棄権との戦いも強いられている。有権者の半数前後が投票しない現状の中で支持者に「自分ぐらい投票しなくても勝てる」と思われることが最も怖いと言う。
 終盤では決起大会を軸に票固めを図る。両陣営とも国会議員などの来演予定はなく、地元スタッフで盛り上げる。県議選を勝ち抜いてきた後援会組織を持ち、「公平・公正・クリーン」を掲げる藤井か、幅広い支援者、支援団体に期待、「挑戦は続く」と事業の継続を訴える木村か、最終盤になっても予断を許さない状態が続いている。

【きょうの紙面】
(2)周南から児童福祉月間の標語、絵画最優秀賞
(3)光市のしまた川苑が働き方改革実践
(4)石船温泉さくらまつりに3千人
(5)S.I.新南陽がチャリティーダンパ

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記者座談会

新人・藤井候補、現職・木村候補 市民の決断迫る

 周南市長選は新人の前県議、藤井律子候補(65)と現職で3期目を目指す木村健一郎候補(66)が21日の投票日に向け、激しい選挙戦を続けている。市民の決断が迫る中、記者座談会で今回の市長選の特徴を語り合った。

・「たまたま」続いた不祥事
  合併してから4回の選挙のうち前回までの3回は元市長の島津幸男氏と木村候補の一騎打ちだったが今回は1月下旬に藤井候補が出馬を決め、現在は市議の島津氏も藤井候補を支持している。藤井候補が出馬することになったのはどうしてだろうか。
  この4年、防災行政無線では設計の問題から工事が遅れ、昨年7月の豪雨災害は死者も出たのに災害対策本部を設置せず、その後の復旧工事も遅れている。そして秋には土木工事の入札情報を落札業者に事前に漏らした疑いで市職員、情報を聞いた疑いで市長の知人の建設会社社長が逮捕され、この元社長は有罪が確定した。
  中心市街地が新駅ビルの完成で注目されても熊毛地域の住民からは「そんな金があるなら豪雨災害の復旧を早く」と悲鳴のような声が聞こえてくる。
  3月には完成予定だった新庁舎の工事も遅れているし、これらは「たまたま」だったんだろうか。市政のつまづきの要因の一つとして旧市町のバランスに配慮したための人事の偏りを指摘する声もある。
  確かに合併以来、副市長は旧新南陽市の職員が就任することが多かったし、職員数では旧徳山市が多いのにその割には部長への登用などが少ないと感じている職員もいるようだ。
  それに木村候補が地域のリーダーや有力な支持者など相談すべき人に相談するなどの「根回し」的なことをしないため、独断が目立つと言われてしまっている。また市民ともひざを交えてじっくりと批判を含めて話を聞く場面が見えない。公開の場で一般市民と真剣勝負の話し合いをする地区懇談会のような場はほとんどなかった。
  真面目で勉強家、威張ることもない人なのに政治家としてのふところの深さという点が問題なのかな。候補自身は市民の意見はしっかり聞いていると言っている。むしろ一部の有力な人の意見で政策が左右されるのもどうかというところはある。長所と短所は表裏だよね。

・頑張っている職員も多い
  藤井候補の決断の直接のきっかけは職員が逮捕されたのに市長を辞任しなかったことだそうだが、伏線はその前、前回の市長選の時からあったという。
  前回も選挙戦の前半までは木村候補がリードしているようには見えなかったが、最終盤で国会議員や県議などが動いて結果としては大勝した。
  この大勝が木村候補の自信から自分でも気づかないうちに心の油断につながり、周囲の職員にも広がったということだろうか。この応援した県議の1人が藤井候補だった。
  今後相談しながら市政運営すると藤井候補に約束したが、一切相談はなかったと言っているが、そのあたりが出馬決意の原因の一つかもな。
  木村候補に油断があったとは思わないが、不祥事が続くとそうとらえる市民もいるだろうね。
  一方で、頑張っている職員が多いことも確かだ。子育てのための施策や福祉の総合窓口設置など全国的に見ても「よくやっているな」と思える事業は少なくない。
  新徳山駅ビルも反対意見を退けて公設民営の駅前図書館にしたが、目標をはるかに超える入館者でにぎわっている。このにぎわいをどう周囲に波及させるかという課題はあるが、担当の職員はたいしたものだと思うよ。これは木村候補の功績に加えるべきだ。
  これに副市長以下の幹部職員にもう少し、泥をかぶってでも根回しに汗を流すとか、市長の目の届かないところへの気配りとか、市長を支える行動があれば、市長が何度も記者会見や議会で謝罪することにはならなかったかもしれないね。
  副市長を中心に職員の仲間意識が強く、不祥事があっても、不問ですませてしまうところがあったね。

・「ちゃぶ台返し」はない?
  藤井候補だが、県議として4期16年間の経験はあるが、市政は初めて。不安視されているがどうだろうか。
  市民のコンセンサスを得ながら施策を立案、実行する人間力という点では大丈夫ではないだろうか。信頼されない人物では4回連続、県議選でトップ当選はできない。政策がないという批判もあったが、この出馬表明から告示までの2カ月でも話す内容が説得力を持ってきたように思う。
  県と市の違いはあっても人口減少、少子化、高齢化対策、新しい産業の育成、中山間地の生活維持など課題はほとんどが共通。しかも市の施策はまちづくり基本計画に基づき、市議会の意見も聞きながら進める仕組みだから、施策の柱は勝手に変えようがないはずだ。
  これまでの施策を充実させながら策定中のまちづくり基本計画後期計画に藤井候補らしさをどこまで織り込むか、「市民の声を生かす」という気持ちを持続すれば独断もないわけだから心配はいらない。
  いわゆる「ちゃぶ台返し」はないというわけだね。でも、それならなぜ、市長を替えなければならないのか、という最初の問題に戻ってしまうよね。
  市長の政策以前の姿勢に加えて初の女性市長を望む声もあるし、合併時の新市建設計画の期間が終わって財政面の特例措置も2018年度でなくなり、周南市の未来を考える良い機会だと思うよ。
  今回は選挙戦も激しくなっているが、選挙戦術では40年間、市議、県議選を勝ち抜いてきた藤井陣営に分がありそうだね。
  公示日にポスターを張るのは藤井陣営の早さが際立った。活動のきめ細かさは県議時代からほかの県議を圧倒していた。
  出陣式では光市の市川市長は木村候補の出陣式に出たが、下松市の国井市長はどちらも出なかった。なぜなのか、こんなことからもさまざまな憶測が広がっている。選挙は恐いね。
  戦術面でリードしても現職はやはり強い。木村候補も告示前に各地区で市政報告会を開いて浸透を図ってきた。見えないかもしれないが、その効果は大きい。
  市長選の結果は下松、光市民も注目している。前回は49.78%で半数が棄権した。投票率が上がってほしいね。
  選挙が終わったあとはノーサイドで、どちらかの候補を応援した人も、応援しなかった人もまちづくりのために力を合わせることが必要だね。
  しこりを残すようではまちそのものがダメになってしまいかねない。まちが一つになって前に進むために力を尽くすことも日刊新周南の役割だからね。

【きょうの紙面】
(3)向道湖マラソン大会に481人
(4)(5)周南市長選立候補者アンケート
(6)「桜を見る会」に周南からも多彩な顔ぶれ
(7)28日まで、銀河鉄道で向道湖のアート展

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選挙運動ビラで訴え

藤井候補「挑戦!市政を市民の手に。」
木村候補「挑戦は続く。」

 周南市長選が告示され、新人の藤井律子氏(65)、現職の木村健一郎氏(66)の2人が立候補、政策などを記載した選挙運動用のビラの配布も始まった。それぞれ政策が記され、両候補の市政への思いが込められている。
 このビラはA4判で各候補とも1万6千枚を演説会場などで配ることができる。文書の配布が制限される選挙運動の中で支持を訴えるために果たす役割は大きい。定められた枚数以上に配ることができないよう、一枚ずつに市選管の証紙が張られている。(届け出順)

「しゅうニャン市」廃止 藤井候補

 藤井候補のビラの表面は「挑戦!市政を市民の手に」の言葉とともに「しゅうニャン市」廃止、官製談合根絶、地域の要望に即対応の言葉が並ぶ。

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 裏面が政策。すぐに取り掛かる事業として「市民の声が届くシステムづくり」「野犬対策の徹底強化」「綿密な災害対策と災害復旧の早期完了」「古川跨線橋掛け替えの10年工期短縮」「国や県からの人材登用」の5項目が並ぶ。
 その下は今後、目指すまちの姿を記載。「もっと安心を!」として、ひっ迫した財政健全化や国・県と連携した防災対策など▽「もっと品格を!」では教育力の向上と教育施設の充実、徳山駅周辺への小ホール整備など▽「もっと夢を!」では徳山大学の公立化や子育てのニーズに合った支援の強化▽「もっとパワーを!」では開港100周年を機に徳山港を「勝ち抜く港」へ、企業ニーズに対応した産業力強化策を展開などがある。

駅前図書館、市役所本庁舎 木村候補

 木村候補のビラの表面は「挑戦は続く。」「徳山駅前図書館×賑わい創出」「市役所本庁舎×防災拠点」「動き出したまちを、さらに動かすために。挑戦は続きます。」の言葉と駅前賑わい交流施設、市役所の新庁舎などの写真。

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 裏面は政策の紹介。「この動きを止めない。さらに加速。」として、「中学3年までの医療費無料化」「全小中学校へのエアコン整備2010年度完了」「徳山駅前市街地開発、民間企業をバックアップ。ホテル誘致も。」「野犬対策 むやみなエサやり徹底的取締」「生涯学習・地域づくりの拠点を計画的に整備」「港湾の強化」の6項目を載せている。
 「さらなる挑戦・はじまりの三期目へ。」は、「市民館跡地に国機関の合同庁舎を誘致」「徳山駅南地区への挑戦」「中山間地域とコンビナートを結ぶ新たな経済循環」の3項目。このほか、徳山、新南陽、熊毛、鹿野の地域別の政策を記載している。

【きょうの紙面】
(2)周南市長選・藤井律子候補インタビュー
(3)周南市長選・木村健一郎候補インタビュー
(4)周南市議補選当選者アンケート
(5)県酒造組合の新酒鑑評会で防長鶴が優等賞

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激戦の火ぶた切った!

[周南市長選]出陣式に藤井、木村候補とも1,500人

 任期満了に伴う周南市長選は14日に告示され、届け出順に新人で県議を4期務めた藤井律子氏(65)と現職で3期目を目指す木村健一郎氏(66)が立候補して一騎打ちとなった。藤井陣営は二葉屋開作公園で出発式のあと市陸上競技場前で出陣式、木村陣営は周陽公園で出陣式を開き、21日の投票日に向けて論戦をスタートさせた。出陣式には陣営の発表で両候補とも1,500人が参加した。

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「まちの誇りと市政を取り戻す」藤井候補

出陣式で訴える藤井氏

出陣式で訴える藤井氏

藤井候補の出陣式

藤井候補の出陣式

 藤井候補は出陣式のほか、地元で開いた出発式に陣営発表で400人が参加した。藤井候補は出陣式の第一声で「目標はこのまちの誇りを取り戻す、市政を市民に取り戻すこと」「市民の命と暮らしを守るため、幸せのために全力で取り組みます」と訴えた。
 市民の声に推されて立候補を決断した経緯も述べて「しゅうニャン市はやめます。官製談合が起こらない仕組みを作ります。たくさんの早急に解決していかなければならない課題があります」と述べ「市政を託してほしい」と訴えた。
 藤井候補の後援会の箱崎寿美枝会長や山口市の合志栄一県議、光市の磯部登志恵市議らが壇上から「初の女性市長誕生を」などと訴えた。自主投票を決めた公明党から上岡康彦県議の代理として相本政利周南市議が出席して「大勝利に向けて頑張りましょう」と呼びかけた。
 支援の市議もオレンジ色のユニホームで壇上に並び、最後は福田健吾市議のリードで「勝つぞ」を三唱。街頭演説を繰り返しながらこの日は和田、鹿野地区のあと市西部などを回った。

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「まちの動きを加速させたい」木村候補

出陣式で訴える木村氏

出陣式で訴える木村氏

木村候補の出陣式

木村候補の出陣式

 木村候補の出陣式では「挑戦は続く」と書かれた青いのぼりが並んだ。木村候補は第一声で「どんなまちにするのか、そのために大切なのは具体的な政策」と述べ「一番大切にしているのは真面目で頑張り屋の市民力。まちが大きく動き始めた、いろんな取り組みが始まったこの動きを止めたり、あと戻りさせてはいけない。加速させることに挑戦し、もっともっと素晴らしいまちにするよう挑戦していきましょう」と呼びかけた。
 木村候補の後援会の近間純栄会長や市川光市長、小林雄二周南市議会議長、米沢痴達市議もマイクを握り、米沢市議は「個別の具体的な政策が見えてこない」と相手候補を批判した。壇上に河村敏夫県議、新造健次郎県議、推薦している連合山口の網戸茂会長、徳山商工会議所の宮本治郎会頭も登壇した。
 最後は支援している市議も壇上に並び、得重謙二市議の発声でガンバローを三唱して気勢をあげ、支持者と握手を繰り返したあと選挙カーに乗り込んだ。この日は和田、鹿野地区や周南団地や久米地区などを中心に広い地域を遊説して回った。

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【きょうの紙面】
(2)周南市議補選は渡辺、吉安氏が無投票当選
(3)28日・イタリアのおもちゃ作り体験
(4)光市に育つ石城五つ星アジサイ、小中学校へ
(5)徳山大、徳山高専の留学生が周南ツアー

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