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新規顧客と用途開拓へ

[この人に聞く]東洋鋼鈑下松事業所長 甲斐 政浩さん(54)

190508

 下松市の東洋鋼鈑下松事業所の新しい事業所長に甲斐政浩さん(54)が就任した。同社は昨年、東洋製缶グループホールディングス(GHD)の100%子会社になったが、地域経済に果たす役割はこれまでと変わらない。事業所の現状と展望を聞いた。(聞き手・山上達也)

 ―事業所長に就任のお気持ちは。
 甲斐 安全と防災に一層力を入れ、安心して働ける職場環境づくりに取り組みます。
 ―具体的にはどんなことでしょうか。
 甲斐 リスクマネジメントを洗い出して設備上の課題を抽出し、設備面や管理面の対策を講じてきました。災害が起きにくい対策を継続的に進めます。
 ―GHDの100%子会社化で下松事業所に変化はありますか。
 甲斐 直接の変化はありません。2015年の国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)を東洋製缶グループ各社で共有し、当事業所でも推進していきます。
 ―東洋鋼鈑といえば底の白い飲料缶の材料を供給していることで有名ですね。
 甲斐 それが苦戦しているんですよ。アルミ素材の飲料缶やコンビニなどのカップのコーヒーに押されて、スチール缶の市場がピーク時から大きく減っています。
 ―それは大変ですね。克服策は?
  甲斐 既存のお客様への供給責任をしっかり果たしながら、新規のお客様や用途を開拓していく必要があります。特に、ハイブリッド車や電気自動車などの電池材での需要の増加を目指します。
 ―暮らしの中にも東洋鋼鈑の素材は身近にありますね。
 甲斐 ユニットバスの壁材や、テレビやスマートフォンなどの液晶フィルム、パソコンのハードディスクなど暮らしのさまざまな場面で使われています。
 ―がん治療の遺伝子解析キットの開発はどうですか。
 甲斐 本格的な事業化に向けて関係者一同が全力で取り組んでいるところです。
 ―トルコ現地法人に赴任されましたね。
  甲斐 工場の立ち上げで2年4カ月滞在しました。工場の生産は順調なのに、現地通貨のリラ安で利益が薄い状態が続きました。業績回復が課題です。
 ―地域との連携はどうですか。
 甲斐 事業所開放デーの「TK WORKSフェスティバル」はもちろん、子どもたちの夢を育む下松市への寄付を続け、地域行事にも積極的に協力します。
 ―市民へのメッセージをどうぞ。
 甲斐 下松市は暮らしやすい素晴らしい街で、私の第2の故郷。新技術の開発や生産を通じて市政や地域に貢献していきます。

 [プロフィール]
 1965年、熊本県砥用(ともち)町(現美里町)生まれ。宇土高、熊本大学工学部卒、同大学院工学研究科材料開発工学専攻修了。89年に入社し技術研究所研究部長、本社技術企画部長、トルコ現地法人“Tosyali-Toyo Steel”取締役、執行役員下松事業所副所長兼生産部門長を務めた。妻と高校生、2人の中学生の計3人の娘と下松市西柳で暮らす。

【きょうの紙面】
(2)都市対抗野球予選の光シーガルズに光市旗
(3)大津島に島食堂ひなたがオープン
(4)鹿野の長野山で山開き、「天空カフェ」も
(6)19日まで冠山総合公園でばら祭

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