一言進言

周陽小が1学年20人に

~若者定住、少子化対策はフランスに学べ?~

周南市の周陽小は、1学年20人で1クラスになったと聞いた。かってはあまりにも生徒が多くなり、秋月小や桜木小までできたほどだった。広い団地を背景に、子どもの姿を見ない日は無いほどだった。なんという寂しさだ。我が家も周陽小校区だから良くわかる。
周陽小、秋月小、桜木小校区の周南団地造成の起工は、昭和37年、1962年だった。県内では他に類を見ない広大な団地が作られていった。1970年には現在の団地が完成した。50年前だ。公団住宅も建てられ、大手企業の社宅も次々と建設されていった。半世紀経た今日、当時の住民は高齢化の波にのまれ、社宅も無くなり、少子化は過疎地並みに進んできた。時代の流れと言ってしまえばたやすいが、愕然とするのは私一人ではあるまい。
先日、サマンサジャパンの小野英輔会長から1冊の本を頂いた。著者は中村功さんと言う、私も小野さんからの紹介で少しは知っている人だ。東日本ハウスを創業、東京の大江戸温泉を創った人だ。経営者としては相当のやり手で、話も上手で、厳しい人だ。本のタイトルは「自滅へ向かうアジアの星日本」副題は「少子化こそ、我が国未曽有の国難だ」。
どっちかと言うと保守的な論客だが、心から我が国の将来を憂う気持ちがひしひしと伝わってくる。大企業の利益は労働者の賃金を下げているからだとバッサリ。また税金の納め方もひどいと断言する。とりわけ少子化は国難だと嘆く。フランスを例に挙げて、やるべきことを具体的に提案している。フランスでは子ども1人生んだシングルマザーに、産前は月額10万3千円。産後は3年間月額17万1千円が保障されているという。所得制限の考え方も国民全体に無いという。2子、3子と補償額も上がり、安心して子どもを産めるそうだ。
私も地方が生き延びるには、若者定住と少子化対策が、最後の砦だとずっと書いてきた。今年になって、国と県は、首都圏から移住した家族には100万円、単身では60万円を支給すると発表した。ようやく具体的な案が出てきた。東京一極解消へのプランでもある。地方でも、少子化対策をうまくやっているところもぼちぼち出てきた。周陽小の実態を知ると、あきらめ感も出るが、いやいや施策を市民と一緒に考えれば、希望はある。藤井新市長に期待するところ大だ。あなたも頑張って3人の子どもを育てた実績があるではないか。(中島進)