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男女参画条例「空文化」

[金曜記者レポート]
周南市・女性登用進まず

 周南市の審議会の女性登用率が市男女共同参画推進条例で定める目標を条例施行後14年間1度も達成していないことが明らかになった。審議会の運営もお手盛りで、女性の社会進出推進の旗を振る市が自ら消極的な姿勢に終始している。(井藤進吾)

周南市役所の職場。女性登用が進んでいない

周南市役所の職場。女性登用が進んでいない

 「この場で出た意見は施策に反映されるのだろうか」「審議会の開催時期が遅すぎる」
 周南市役所で1月25日にあった市男女共同参画審議会で、委員から市の取り組みに対して疑問の声が出た。
 2018年度の同審議会はこの1回のみ。時期的に新年度の市の予算編成は事実上終わっていて、審議会で提案があっても新年度の施策に反映されず、第三者の声を市政に生かす審議会制度が形骸化している。
 審議会の議題は市が17年度に実施した施策の実績と18年度の方針に関する評価。18年度も終わりかけのこの時期に前年度の実績と当年度の見通しが議題に上がっても時機を逸し、意味を持たない。
 市は17年度に250の事業に取り組んだとしているが、ほぼすべての事業が前年度からの継続になっている。
 〈16年度「男女が共に生活しやすい環境を考えていけるようワークショップや講座などの内容を充実させ、意識啓発に努めた」〉
 〈17年度「男女が共に生活しやすい環境を考えていけるようワークショップや講座などの内容を充実させ、意識啓発に努めた」〉
 両年度の実績報告書を見比べると、ほとんどの事業の記述が「コピー・アンド・ペースト」と疑えるほど一字一句そろっている。各事業に取り組む4段階の意気込み評価も前年度と異なるのは250のうち4つしかない。

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 審議会関係者の1人は「市は『法令に則ってちゃんと開いていますよ』というアリバイづくりのために審議会を開催しているとしか思えない」と指摘する。
 市は女性の社会進出を目指して04年、市男女共同参画推進条例を施行し、審議会委員の女性登用率を40%以上にする目標を定めた。
 しかし、施行から14年たった18年度も30.9%にとどまるなど、これまで1度も目標をクリアしていない。14~16年度、18年度は前年度を下回り、条例が空文化している。
 管理職に占める女性職員の割合も6.8%(18年度)で山口県内13市の中で2番目に低い。21年度に10%にする目標を掲げているが、女性登用への意識不足が続く限り実現は難しい。
 市男女共同参画室の松田紫室長は「現状を反省し、改善に努める」と話している。

【きょうの紙面】
(2)県議選周南市区に坂本市議出馬?
(4)久保小がボトルふた徳山東R.C.に託す
(5)33の野球スポ少がリレー・マラソン大会
(6)暖冬影響?冠山総合公園で梅咲く

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新人有田氏出馬で一転激戦

県議選周南市区・6人の争いに?
自民に公認申請提出

 立候補予定者がようやく定数と同数の5人になった県議選周南市区に、自民党の高村正大衆院議員の有田力秘書(53)=河東町=が出馬の意向を固め、5日、党徳山支部に公認申請を提出した。これで同区の立候補予定者は6人になり、無投票から一転、激戦の様相になった。
 同区で出馬を表明しているのは、現職が自民党の新造健次郎氏(54)=大神=、公明党の上岡康彦氏(58)=大内町=、国民民主党の戸倉多香子氏(59)=河東町=▽元職が自民党の友広巌氏(62)=速玉町=▽新人が自民党籍を持つ無所属の松並弘治氏(41)=呼坂=。
 有田氏は1989年に高村正彦前衆院議員の秘書になって東京の議員会館や選挙区の地元事務所に勤務。一昨年からは正彦氏の後を継いだ正大現衆院議員の秘書を続けている。新造県議や友広前県議とは正彦氏の事務所での元同僚だ。
 同区は現職の藤井律子氏(65)が市長選に出馬表明し、河村敏夫氏(79)は今期で引退を表明。前回の県議選で藤井氏は1万3,676票で1位、河村氏は9,766票で3位と底力を見せており、両氏とも後継指名はしない考えを示しているため「藤井票」「河村票」の争奪戦に加え、高村氏系の支持層の行方にも関心が集まりそうだ。

【きょうの紙面】
(2)住居表示で県内初の公聴会
(3)ボートレース徳山で子育て応援「あそらぼ」
(5)笠戸島アイランドトレイルに村岡知事参加
(6)9日に岐山市民センターの愛称発表

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グラマシー跡にフジ

12月開店、0時まで営業

 スーパーのフジ(本社・愛媛県松山市)は12月、周南市桜馬場通3丁目のホテル「ザ・グラマシー」跡にスーパー「フジ桜馬場店(仮称)」を開店する。
 同社によると、敷地面積は3,278平方メートルで売り場面積は1,269平方メートル。鉄骨平屋で71台分の駐車場を備える。着工は5月。営業時間は午前7時~午前0時。
 周南市への同社スーパーの進出は「フジ新南陽店」に続き2店目。大園文彦店舗開発部長は「周南市は人口規模が大きく、需要が見込める。建設計画地は中心市街地でアクセスもいい」と出店理由を述べている。

スーパーフジの建設計画地

スーパーフジの建設計画地

 計画地は県道下松新南陽線と昭和通の交わる二番町交差点角で飲食店街と住宅街に近い。ザ・グラマシーは昨年春に閉店し、建物は取り壊され、更地になっている。
 4日には山口県の「大規模小売店舗の立地に関するガイドライン」に基づく住民説明会が市徳山保健センターで開かれ、同社は地元雇用の確保、地域産業の活性化など出店のメリットを強調した。住民からは買い物客の車の出入りに伴う交通事故と渋滞、店舗建設時の振動と騒音について質問が出た。
 同社は愛媛県を中心に中国、四国地方で96店を展開している。山口県内では新南陽店のほか、岩国、山口市などで8店を営む。
 計画地の半径約1キロ圏には「ゆめタウン徳山」「アルク」「たから」の競合店が立地し、集客競争が活発化する。

【きょうの紙面】
(2)インドネシアの若手行政官5人が光市訪問
(3)周南市のピピ510で観光フォト作品展
(4)若者サポステがペットボトルのふた寄贈
(5)周南市和田の三作神楽保存会が50周年

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しゅうニャン市に「税金使わず」

[周南市長選・市議補選]
再開発でホール建設
藤井氏が政策発表

 周南市区選出の県議会議員、藤井律子氏(65)=栗屋=は4日、ホテル・サンルート徳山で記者会見して周南市長選(4月14日告示、21日投票)に無所属で出馬することを表明し「品格と誇りを忘れず、夢と希望を持てる周南市を実現したい」と述べて政策の一部を明らかにした。

会見する藤井氏

会見する藤井氏

 なぜ、立候補を決意したかでは、昨年11月から県議選に向けてあいさつ回りをする中で「周南市をどうにかして下さい」という声が多く寄せられていたが、官製談合事件が逮捕された幹部職員だけの問題ではないと考えたことや、7月豪雨への木村市長の対応、「しゅうニャン市」プロジェクトに疑問を感じている市民が多いことなどが要因と述べた。
 これからのまちづくりでは市政を透明化し、市民に取り戻すこと、「夢を描き、実現する力」「一つになれる市政」が必要だと訴えた。
 ビジョンとして産業力、地域の魅力、教育力の強化、女性や若者が活躍する街づくりの実現、健康で長寿のまち、安心・安全なまちづくり、持続可能な社会の実現、豊かで美しい海を次の世代へ、スポーツと文化の振興をあげた。

県とともに「産業力」強化

 質問に答える中で、シティプロモーションではしゅうニャン市プロジェクトには予算をつけず、替わって誰もが共感できる活動を展開すると述べた。中心市街地の再開発などの動きはよりスピーディーに進め、再開発地区への公設ホール建設も検討するとした。
 市政を市民に取り戻すためには、事業は地元の声を聴きながら進め、市職員が地域に出て地域と行政をつなげたいと述べた。
 最初に取り組むこととして産業力の強化をあげ、県とともに進めたいと意欲を見せた。福祉分野では障害者の社会参加や定年後、周南市に永住したいと思える医療体制の整備などを進めたいとした。
 選挙に向けては、自民党に推薦願を出すかどうかは検討中、自民党徳山支部長は辞任する考えも明らかにした。県議辞職の時期は2月定例会後だが、日付は県議会事務局と調整したいとした。
 藤井氏は須金出身で徳山高から広島大学付属看護学校を卒業、同大学病院に勤務後、市議、県議を務めた故藤井真氏と結婚、その活動を支えた。真氏の死去後の2003年に県議に当選し、現在4期目。自民党県連副会長などを務めている。
 市長選に向け、秋月3丁目2-15に12日から事務所を開設する。電話は0834-34-0526。

【きょうの紙面】
(2)周南市が水素テーマに講演会
(3)徳山駅前図書館の入館者200万人に
(4)日刊新周南ミニバス交歓会チーム紹介スタート
(5)遠石八幡宮の節分祭で奉射演武

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市長「調査考えていない」

[官製談合事件]事件前の入札に疑惑

 周南市の木村市長は1日、徳山動物園リニューアル工事などの入札で公契約競売等妨害の罪に問われている福谷産業元社長、福谷徳三郎被告の公判で、今回の事件以前から福谷被告が市の幹部から入札情報を聞き出していたことがわかったことについて、現在調査中の2016年、17年度より前まで遡って調査する考えがないことを明らかにした。

記者会見する木村市長

記者会見する木村市長

 この事件は17年12月の同工事の北園広場修景工事と16年11月の周南緑地メインエントランス工事で当時、技監兼検査監だった国沢智己被告から設計金額を聞いて落札し、国沢被告は官製談合防止法違反などの罪に問われている。
 1月30日に国沢被告、31日に福谷被告の公判が山口地裁であった。国沢被告は犯行を否認、福谷被告は認めている。記者会見では、記者が公判で元建設部長の職員の氏名もあげて情報提供が常習化されていた実態が示されたことから市としての対応を質問。
 公判に対しては「公判が始まり、審理が継続中なのでコメントは差し控えたい」と述べた。また市は16、17年度の入札について不審な入札がなかったか、調査しているが、これよりさかのぼって調査することについては「考えていない」と述べた。

【きょうの紙面】
(2)地域課題の解決策、周南市こども議会で提言
(3)大型クルーズ船初入港の下松市で振興協
(5)大相撲周南場所の収益から200万円市に寄付
(7)ゆめタウンがEPA発効記念でワイン値下げ

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島津氏の動向が情勢左右

[周南市長選・市議補選]
周南市長選はまるで「市議争奪戦」
政策論争はどこに?

 3選を目指す木村健一郎市長(66)=周陽=に新人の藤井律子県議(65)=栗屋=が挑む構図の周南市長選(4月14日告示、21日投票)は、29人いる市議の争奪戦も熱気を帯びてきた。両陣営の自民党推薦の獲得戦も熾烈。“水面下の選挙戦”が展開されているが、そこに政策論争は見えず、前哨戦に課題を与えている。    (山上達也)

会派内の市議行動がバラバラに

 藤井陣営は1月24日に後援会緊急集会をホテル・サンルート徳山で開いて支持者約200人が気勢を上げ、木村陣営も27日に五月町の後援会事務所に支持者約200人が集まって必勝を誓った。
 注目されるのは出席した市議の顔ぶれだ。七つある会派のうちで一致した行動をとっているのは小林雄二議長も所属する革新系の刷新クラブ(4人)だけ。全員が木村陣営集会に出席した。
 最大会派の六合会(6人)は藤井陣営に3人、木村陣営に1人が出席と割れ、残る2人はどちらにも出席しなかった。

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目立つ藤井県議系の市議離反

 さらに注目されるのは藤井県議を支持してきた市議の一部が木村陣営集会に顔を出したこと。藤井県議はこれまで県議選で1万3千~1万7千票を獲得して連続4期トップ当選したが、市長選の当選ラインは約3万6千票。県議時代の地盤を固めた上での支持拡大が求められる中、従来の支持市議の「離反」は痛い。
 逆に木村陣営は「市議が多いだけだと安泰ムードが流れる」と上滑りを警戒。市議の多さを単なる「顔出し」に終わらせない取り組みが求められる。
 今後はどちらにも出席しなかった12議員に誰を支持するか決断と行動を迫る両陣営の動きが強まりそう。この中には県議選で一貫して藤井県議を支持してきた市議もおり、動向に影響を与えそう。

「自民党推薦」はどちらに?

 さらに両陣営の「自民党推薦」を巡る争いも激しく、市長選に過去4回出馬して2万2~3千票の固定票を持つ前市長の島津幸男市議の動向も注目だ。島津氏は「自身が出馬」「藤井氏支持」のどちらかにかじを切ると見られ、それは島津氏自身が県議選に擁立する新人、松並弘治氏(41)=呼坂=の動向とも連動して左右しそうだ。
 そんな中で、選挙戦の柱であるはずの政策はどうなっているのだろう。少なくとも「市議の争奪戦」では政策はそっちのけ。今後はいかに市民感覚に寄り添い、政策本位で立ち位置を模索するかが各市議に問われることになろう。そこにこの選挙の本当の焦点が隠れている。

【きょうの紙面】
(3)熊毛北高生考案のパン、スーパーで販売
(4)ペルーからバドミントンの若手選手訪問
(5)徳山下松港でテロ訓練、水際対策万全に
(6)松岡洋右の肖像画、親族が光市に寄贈

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追放ゾーン拡張へ

徳山駅前の放置自転車

 周南市が歩行者の安全確保のため、徳山駅前の放置自転車追放ゾーンを4月から大幅に広げることが明らかになった。駅前賑わい交流施設の建設に伴って整備された同施設の東西にある駐輪場の利用を呼び掛ける。
 現在の追放ゾーンは1996年に定められ、旧德山駅ビル前と東西の歩道だけだったが、4月からは現在、整備がほぼ終了している北口広場、同施設東側のみなみ銀座の駐輪場周辺、銀座通の歩道の1部も追放ゾーンにする。

徳山駅東側駐輪場

徳山駅東側駐輪場

 拡張後は放置されている自転車に移動を呼び掛ける文書を張り付けて長期間、移動されない時は拾得物として周南署に保管してもらい、引き取り手がない場合は処分する。
 駐輪場は同施設の建設に合わせて整備され、駐車場1階にある西側駐輪場が296台、東側は450台収容できてまだ余裕がある。追放ゾーン拡大は25日に開かれた市議会中心市街地活性化対策特別委員会で生活安全課から報告があった。

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10年がかり、60億円

古川跨線橋掛け替え

 周南市の山陽本線をまたいで県道下松新南陽線(旧国道2号)と県道徳山新南陽線(産業道路)を結ぶ古川跨線橋の架け替え工事の概要が明らかになった。2019年度から着工、10年がかりの工事になり、事業費は60億円を見込んでいる。

古川大橋

古川大橋


説明を聴く委員

説明を聴く委員


 この跨線橋は新南陽駅の構内にあるが、市道で現在の跨線橋は1964年に建設されて老朽化しており、架け替えるためJRなどと協議していた。
 市建設部の中村一幸部長や道路課職員が21日に開かれた環境建設委員会(長嶺敏昭委員長)で事業の概要を説明した。17日に富田東地区の自治会長を対象に説明会を開いたことも報告した。
 現在の橋の長さは177メートルだが、新しい橋は132メートルになる。三角形を組み合わせた橋げたのトラス橋で橋脚の数も減らす。北側から中央部までは自転車歩行者専用道路も車道と並行するように設置する。住民から要望があったエレベーターは、用地が確保できないため設置しない。
 工事期間のうち5年間は現在の橋の撤去、後半の5年間が新しい橋の建設にあてられる。鉄道施設の移転や橋の設置もJR西日本、JR貨物が施工するため、60億円のうち35億円はJRに支払い、25億円は市が発注する。財源は事業費の55%が国からの補助金で、残り45%の9割は起債でまかなう。
 議員からは10年間、跨線橋を利用できないことから、その間の通勤時の渋滞対策や通学の安全対策、工事期間が短縮できないかなどの質問があった。
 これに対し、期間は10年が現在考えうる最短で、渋滞対策では周辺企業の通勤経路として周南大橋を使用することや、富田東小などへの通学は富田川沿いか、新南陽駅近くの王司地下道を使用すると説明した。
 近く近隣住民向けの説明会を開く予定で、議員から周辺だけでなく広範囲の住民に文書で事業の概要を知らせてほしいなどの提案もあった。

【きょうの紙面】
(2)徳山駅前再開発で5月中旬に都市計画審
(3)県倫理法人会が20周年で講演会
(4)節分の和菓子、節分の行事
(5)郡市で周南市2位、一般の武田薬品5位入賞

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需要低迷で発電中止

中電下松発電所
設備は緊急用に存続

 下松市平田の中国電力下松発電所(国広哲生所長)が2月1日から発電業務の運用を見直し、発電そのものを当面中止する。県内の電力需要が伸びないためで、以後はLNG(液化天然ガス)火力の柳井発電所や、石炭火力の新小野田と下関両発電所が県内の電力供給を担う。下松発電所の設備は緊急時のバックアップ用に存続させるが、現在53人いる従業員は5分の1の10人前後に削減する。(山上達也)

国広所長「地域貢献は続ける」

 下松発電所は1964年8月、塩田の跡地約32万平方メートルに建設した。当初は出力15.6万キロワットの1号機のみだったが、73年7月に2号機(37.5万キロワット)、79年9月に3号機(70万キロワット)を次々に稼働し、周南地域を中心に県内の家庭や事業所の電力需要を満たした。
 しかし省エネの浸透や人口減少による電力需要の低迷に伴い、89年に1号機を廃止し、2007年には2号機も廃止。近年は太陽光発電の普及もあり、3号機は電力需要が増える夏場や冬場だけに稼働する形にしていた。
 今後は燃料の重油10万キロリットルを貯蔵するタンク10基から重油を抜いて清掃し、空にする。所内組織も2課体制から1課体制に縮小するが、関連企業の中電テクノス、中電プラントの従業員ら約60人の異動は未定。

中国電力下松発電所

中国電力下松発電所

平田川をまたぐパイプライン

平田川をまたぐパイプライン

 国広所長は「あくまで発電所としての事業は継続する。限られた人員になるが、地域貢献活動はできる範囲で続ける」と話している。
 一方、燃料の重油を日本石油精製下松製油所(現JXTGエネルギー下松事業所)から発電所に送っていたパイプラインはすでに使われていない。切戸川や平田川をまたぐパイプラインには有刺鉄線を張りめぐらし、立ち入り禁止の表示をしている。

発電機増設で市の財政再建を短縮

 下松発電所の歴史を語る上で忘れてはならないのが、財政再建時の下松市を事実上「救った」役割だ。下松市は23億3千万円の赤字を抱えて76年3月に財政再建団体に転落したが、同年8月に中電は3号機の増設を決定。市史によるとこれによって市は80年度から3年間、計20億円の固定資産税収入が計上できたため、財政再建8カ年計画を1年短縮して83年3月で完了でき、財政構造の健全化も達成できた。
 幸いなことに国から電源立地交付金5億6千万円が見込まれたことで公民館や図書館の建設、学校の増改築、市道整備などが再建期間中にもかかわらず一挙に促進できた。
 さらに中電は76年12月、3号機増設の協力に感謝するという名目で市に3億円を寄付した。市は社会福祉団体や教育団体の活動資金に充当させたため、各団体は財政再建前以上に活発な活動が展開できたという。
 このように中電は市の財政再建期間の短縮や再建期間中の福祉、教育の充実に大きな貢献をしており、その役割は今後も語り継がれるだろう。

【きょうの紙面】
(2)周南市長選に出馬の現職、木村陣営が始動
(3)徳山駅前図書館1周年できさらぎ文化祭
(4)JAと百合建設が笠戸島の県道で清掃奉仕
(5)和光保育園に黒井さん、絵本誕生の秘話語る

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市長選表明せず

[県議選 周南市長選 市議補選]
新人松並氏が県議選へ
26日・島津陣営「集い」

 元周南市長の島津幸男市議(73)=毛利町=の後援会新春の集いが26日、市徳山保健センターで開かれ、島津氏の後援会の支援で3月29日告示、4月7日投票の県議選同市区(定数5)に自民党籍を持つ新人の松並弘治氏(41)=呼坂=の擁立が明らかになった。一方で島津氏は市長選(4月14日告示、21日投票)の自身の去就は明言を避けた。

支援を求める松並氏(左)と島津氏

支援を求める松並氏(左)と島津氏

○✕クイズで盛り上がる参加者

○✕クイズで盛り上がる参加者

 集いには島津氏の支持者約150人が出席し、宇都宮陽一後援会長のあいさつに続いて島津氏は「市長選に向けてどうするかは、まだこの場では明らかにできない。皆さんのご意見をしっかりうかがいながら検討したい」と述べた。
 しかし会場には「もういい加減にしろ! うそのない市政を」「公平公正な市政を」などののぼりが立てられて、市長選の出馬表明と見間違うかの雰囲気を醸し出していた。
 松並氏は島津氏が主催する政治塾「周南みらいカフェ」の第1期生。「若い世代のリーダーとして育てたい」と参加者に支援を要請。松並氏は光高出身で、野球部に所属して甲子園に出場した経験があり、当時の監督で島津市長時代の教育長の坂本昌穂さんも登壇して「彼ほど優しくて強い男はいない。必ず当選させてほしい」と頭を下げた。
 このあとアトラクションで「市政○×アンケート」があり、「しゅうニャン市キャンペーンの賛否は?」の問いにはほぼ全員が「✕」のカードを掲げた。
 松並氏は勝間小、熊毛中、光高、北九州大学文学部卒。JA共済連を経て現在はプルデンシャル生命保険山口支店第5営業所長。後援会長は勝間地区自治会連合会長の龍泉仁之(たつみ・ひとし)さん(71)。選挙戦は無所属で戦う意向を示し、2月4日に呼坂本町5-4に事務所を開く。
 松並氏の出馬表明で同市区の立候補予定者は定数と同じ5人になった。

【きょうの紙面】
(2)引退前に河村敏夫県議が感謝の集い
(3)周南3市の観光連携推進協議会開催
(4)排水機場に迷い込んだ猫を“救助”
(5)華陵高生が花岡小5年生の英語サポート

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