2026年01月29日(木)

コラム・エッセイ

人を育てる環境

翠流

▼国道188号で周南市と光市を往復する時に必ず目にするのが、瀬戸内海の海と虹ケ浜の松原だ。光市出身の初代内閣総理大臣の伊藤博文(1841-1909)、ドイツで活躍したジャーナリスト、玉井喜作(1866-1906)、南満州鉄道(満鉄)の総裁や外務大臣を務めた松岡洋右(1880-1946)はいずれも海外で学び、国際的に活躍したが、若き日に見たであろうこの海の風景が影響しているのではと想像している。

▼こんな思いを持ったのは、岩国出身で明治の近代化に貢献した7人を紹介した佐古利南氏の「近代日本の礎を築いた七人の男たち―岩国セブン・ファーザーズ物語」のあとがきに、この本に登場する人たちはいずれも少年時代、錦帯橋を渡って藩校養老館に通い「この橋の美しい立ち姿が、若き藩士たちの知的好奇心を刺激して向学心を高め、また見事な風光美が彼らの豊かな情感を養った」とあったからだ。

▼大水にも流されない、人知を結集して作った錦帯橋を毎日のように渡ったことが若者を成長させたと佐古氏は推測している。光市では瀬戸内海と白砂青松の海岸、幕末から明治であれば北前船が出入りした室積のにぎわいだったかもしれない。

▼それでは、私たちは今、周南地域で育つ人たちに何を提供できているのか。煙突が立つ工場地帯や大型店の賑わいだけでいいのか。高い志を持ち、激動の国際社会を生き抜ける学びの場や体験を用意できているのか、真剣に考えなければと思う。

(延安弘行)

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