一言進言

管理者不在の道の駅

管理者不在の道の駅~猛省し、早急な対策を~
中小企業の経営者は常に薄氷を踏む思いで経営にあたっている。ちょっと気を抜くとたちまち経営が苦しくなる。それが当たり前だ。周南市の道の駅「ソレーネ周南」は危機的状況だ。なんと現場トップの江本駅長が非常勤になっていた。すでに従業員でもなく、市の指定管理者の社団法人周南ツーリズム協議会の理事の1人だと聞く。彼はボランティアで仕事をしているそうだ。現場に出る義務もない。
現場に責任者がいなくてどう仕事が回っているのか。お金の出し入れに誰が責任を負うのか。2015年度の決算は、市への報告後しばらくして700万円もの記載が違っていたと訂正された。遅かれ早かれ、組織そのものが崩壊するだろう。周南ツーリズム協議会は自分たちの意志で作られた法人ではない。当初から、こんな経営母体ではだめだと、指摘してきたが、現実になってきた。
このままでは働く人、納品業者、テナント、傷つく人たちが大勢出てくる可能性が高い。ツーリズム協議会の構成団体は真剣に対策を考えるべきだ。厄介なのは、構成団体のうちの多くが、いまだに最後は市が補てんするなり、面倒を見てくれると信じていることだ。
全国で第3セクターによる開発が盛んなころ、多くの施設が破たんした。住民訴訟がそこら中で起こり、市長や町長へ弁済判決が出た。その後、各地の議会は首長に責任が及ばないよう議決し、行政に責任をかぶせないようにした。下関では、韓国との高速船事業で10億円を下関市が負担、住民訴訟で市長に支払えと判決が下りた。それを受けてか、株式会社徳山駅ビルは、社長を市長から副市長に変える事態にもなった。また2億円もの赤字を清算するのに、㈱トクヤマなど出資企業がすべてのみ込んだ。
かように役所がらみで商売するのは難しい。今回さらに厄介なのは、江本駅長の証言では「10万円以上はお金を出すことはありません」と協議会参加団体を勧誘していたことだ。彼は「市職員の立場で言いました」と断言している。これを真に受けた各団体がツーリズム協議会を作った。しかしそんなことはあり得ない、市長も過去、市が補てんすることはありませんと断言している。
解決への選択肢は極めて少ない。市が直営にするか、ツーリズム協議会が経営母体になりうる団体にお願いするか。少なくとも今の形態での経営は無理だ。傷口が広がらないうちに、1日も早く結論を出すべきだ。木村市長はじめ執行部の猛省が鍵だ。(中島 進)