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パナマックス船が初着岸

周南(新南陽)東ソー、中国電力が石炭を共同輸送 港湾整備で効率化
 周南市の徳山下松港新南陽地区に2日、同地区に入った貨物船としてはパナマックス級と呼ばれるこれまでで最大級の8万トン級の大型貨物船が着岸した。東ソー南陽事業所内の発電所などで使用する石炭を中国電力との共同輸送でオーストラリアから運んできたもので、国際バルク戦略港湾整備の一環として国道交通省が進めてきた航路のしゅんせつなどが実を結んだ。

着岸した大型船

着岸した大型船


 徳山下松港は周南、下松、光市にまたがり、2011年5月には宇部港とともに国交省から国際バルク戦略港湾に選定された。しかし下松地区、徳山地区にはパナマックス級以上の貨物船が着岸できていたが、新南陽地区は航路が浅いため入れなかった。
 今回の共同輸送は航路のしゅんせつが進んだことからこの選定に伴って発足した県国際バルク戦略港湾連携会議による企業間連携による効率的な物流体制の検討の中から実現したもの。
 入港した輸送船は商船三井が運航するパナマ船籍のSUN EXCELSIOR(7万7,000トン)。長さ225メートル、幅はパナマ運河を通過できる36.26メートル。石炭を入れる船倉は7つのブロックに分かれている。フィリピン人の船員20人が乗り込み、ニューキャッスル港で約7万トンの石炭を積んで9月15日に出港した。
扉が開かれた船倉とアンローダー

扉が開かれた船倉とアンローダー


 30日に宇部港に接岸して中国電力向けの2万トンを陸揚げしたあと2日午前11時35分に新南陽港区の新南陽公共岸壁に着岸。岸壁から約400メートルの東ソーの貯炭場へ、甲板の船倉の扉を開いて荷役機械のアンローダーで陸揚げしてベルトコンベヤーに載せて運ぶ作業を開始した。40時間かけて陸揚げしたあと4日に出港を予定している。
 東ソーは年間240万トンの石炭を輸入し、そのうち230万トンは南陽事業所の発電所、10万トンはセメントの製造に使っている。
 新南陽公共岸壁は国交省が整備して県が管理し、水深12メートルだが、今回のしゅんせつ工事で航路もマイナス12メートルになった。東ソーはこれまでは5、6万トン級と一回り小さい貨物船を使って輸入していたが、今回、大型船の着岸が可能になったことで2割ていどのコスト削減が見込まれる。
 年内には9万トン級の貨物船での輸入も予定している。