一言進言

新庁舎建設機会に、職員意識改革宣言を

周南市新庁舎建設機会に、職員意識改革宣言を~地域活動に参加しない職員~

数年前まで周南市の周南冬のツリーまつりで年1回顔を合わせる知人がいた。市職員で、北部地区の住人だ。若いころから仕事熱心で、青少年対策室に勤務していた時には、腕章をつけて頻繁に夜の町で子どもたちに声を掛けていた。あまりの熱心さに、たまにはつき合わさせると上司が嫌い、早々と転属を命じられ、悔しがっていた。支所勤務になり、地域の住民たちのブースを手伝うようになった。先頭になって焼きそばを作る姿に、いつも感心していた。
30数年、周南市で夏祭りなどの大きなイベントにはほとんど関わってきたが、ボランティア的に地域の行事に参加する市職員は少ない。ほかにも北部の神社のお祭りをいつも世話をしている職員もいたが、まれな例だ。職員は補助金を出すために精査することには熱心で、住民を管理するのには優秀だ。
先日〝超豪華〟な市庁舎建設のくわ入れ式があった。木村市長は市民活動の拠点にと胸を張った。しかし市民の中に新庁舎建設で高揚感などほとんど感じない。建て替えがいけないわけではない。何か欠けていることに気付いていないことを危惧するのだ。市民活動の拠点になるとは誰も思っていない。職員がきれいで、働きやすい環境ができると思っているだけだ。
市長から、どんな市職員になってほしいか、明確な方針を聞いたことがないからだ。市民に寄り添い、市民の間に入り込み、市民と共に行動する職員を作ろうと、意識改革を前面に出した言動を市民は望んでいるのだ。市民のためなら難題も解決に導く指導力を求めているのだ。
「共に。」とスローガンだけは流れる。市の公用車にも書き込まれている。実態はどうなのか。ほとんどの施策は職員が考え、民間の知恵を最大限生かした施策は今のところ見当たらない。地元にブレーンがいない。審議会など作るが、大学教授を座長に、行政案を承認するだけの委員会になっていないか。
110億円もの大金をかけて、職員にとって最高の職場環境が作られる。市民は住民票を取りに行くのに、入り口ができるだけ近い方が良いのだ。便利な窓口がほしいだけだ。それより相談ごとに真しに立ち向かってくれる職員がほしいのだ。市民がわくわくするような施策がほしいのだ。
せっかく競艇場から毎年1億円をはるかに超えるお金が入ってくる。地域が少しでも元気になるような企画なら、どんどん市民団体に補助金を出せばよい。新庁舎の柱代に使われたくはない。豪華庁舎建設を、職員の意識改革の大きなきっかけにします、と宣言することがまずは一番だ。違うかな?(中島 進)