一言進言

ザ・グラマシー問題に注目

~平穏な1年に思うこと~
今年も残りわずかになった。周南地区の重大ニュースがいつもテーマになるが、人それぞれで受け止め方も違う。下松市民はやはり新市長誕生、というか井川市長引退が大きなニュースだったろう。そのほかには大きな動きのない1年だった。コンビナート各企業に依存する周南地区だが、それぞれ大小あっても、存続を左右するような話もなかった。強いて言えば㈱トクヤマが本社機能を周南市に持ってきたことぐらいだ。
商業で言えば、ゆめタウン徳山やイオンタウン周南久米がオープン、下松や既存スーパーなどに影響が出ているが、しょせん決まったパイの中での客の奪い合いで、ますます地元商店の疲弊が加速していることが心配だ。大型資本による出店が相次ぎ、地域の個店廃業は加速するばかりだ。
ここ、周南地区に限らず、全国共通の悩みだが、これと言った妙案もないまま、地方商業の衰退に歯止めが利かない。それにしても。イオンタウンオープンのテープカットまで木村市長が出席していたのは驚いた。郊外大型店出店が地域に経済効果を生むとは思えない。
言い換えれば平穏な1年だった印象だが、周南市は終盤、ホテル、ザ・グラマシーのバンケット(宴会)部門閉鎖が明らかになり、にわかに暗雲が漂った。域外から人を呼ぶ中心地最大の施設がなくなる。新幹線ののぞみが停まる駅を持つ町で、域外から集客できないのは、街の機能としては最悪のシナリオだ。大企業の力で何とか延命してきた周南地区だが、企業にしても、宿泊、会議もできない街では影響がないとは言えまい。来年以降の大きな課題だ。
光市は、市川市長再選で堅実な市政運営が続くだろう。病院問題も整理がつき、ハード面よりソフト事業が注目される。ボーイスカウト魂で職員の意識改革を大胆に実行に移してほしいところだ。若手職員に地域に密着せよと号令を掛けたが、具体的な成功例を形にする段階だ。期待値が高い。
国井下松新市長は助走運転中だが、カリスマ的だった前市長の後だけにやりにくさもあるだろう。独自色をどう出すか、来年以降が楽しみだ。学校給食への異物混入が相次ぎ、市長ボーナス支給額を誤ったり、市議会本会議開会後も傍聴席の解錠を忘れるなど職員のたるみが見られただけに、厳しい市政運営が特に求められよう。
全体的に停滞感が一層強い感じがしてならない。全国平均と同じように高齢化が着実に進み、労働人口が急激に不足、会う人ごとに人手不足の話だった。下松市は人口が微増しているが、人口減に歯止めがかからない。防府市などは企業ガイドブックなどを作成、若者定住に力を入れているが、周南地区はどうも本気度が伝わらない。子どもが増えることが将来に希望を持つ最大の要点だ。(中島 進)