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ゆめタウン徳山の影響調査

売上減少の店が4割 業種、商品構成で違いも
 周南市青山町に大型ショッピングセンター、ゆめタウン徳山がオープンして4カ月がたった。新周南新聞社は徳山商店街の店舗などに売上への影響を聞き、商店街では専門店64店とゆめタウンより一足早くオープンしたスーパーマーケットのスーパー銀南から回答を得た。64店舗のうち「売上が減った」が27店舗と42%を占め、スーパー銀南も減ったという回答で、市民の買い物の場が広がる一方で、地元店には厳しさをうかがわせた。(加藤葉子・延安弘行)

徳山商店街=銀南街

徳山商店街=銀南街

テナントミックス推進
 徳山商店街は徳山駅北の東側に広がり、みなみ銀座、銀座、中央街、銀南街、糀町とPH通りがあるが、1993年以後、郊外型の大型ショッピングセンターが下松市や新南陽地区にでき、駐車場問題もあって、商店街にあった大型スーパーマーケットや百貨店が次々に撤退、空洞化が進んだ。
 このため市は商店街とその周辺を対象に、2013年5月から18年3月までを期間とする中心市街地活性化計画を策定。2012年10月現在で321店舗が営業する一方、空き店舗は69店にのぼり、この計画に基づき、中心市街地活性化協議会を中心に魅力ある店を誘致するテナントミックス事業などに取り組んでいる。来年1月には3階建てで、図書館やカフェが入る新徳山駅ビルも完成する。
 ゆめタウン徳山は広島市が本社のイズミが運営。商店街から東へ約1キロ、下松市寄りの店舗は地下1階、地上3階で1、2階が売り場。店舗面積は14,600平方メートル、駐車台数は900台。1階に直営の食品売り場など、2階に衣料品売り場などと、1、2階とも専門店がテナントとして入っている。
 テナント53店のうちレストラン・フードが18店、ファッション、ファッショングッズが16店を占め、生活雑貨が8店、サービス・クリニックが11店。同店によると開店以来、食品と飲食系のテナントが好調で、食品はクリスマス、正月などの催事系が特に人気を集めたという。
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飲食店に大きく影響
 商店街への聞き取り調査は店舗を回ってアンケート用紙に記入してもらう方式で1月中旬に実施した。設問はゆめタウンができて以降の人通り、来客数、売上の変化など。
 64店舗のうち、人通りが減ったは36店、変わらないは27店、増えたは1店。売上が減ったは27店、変わらないは36店、増えたは1店だった。
 業種別の売上は、衣料が18店のうち減ったが4店舗、変わらないが14店舗と比較的影響が小さかった。変わらない理由は「固定客が多い」などだった。
 飲食店は12店のうち減ったが6店舗、変わらないが6店舗。喫茶店には25%減った、30%減ったという店もあり、影響が大きかった。
 野菜や菓子など食品は、9店舗のうち減ったが3店舗、変わらないが6店舗。変わらない理由では「ターゲットが違う」など。影響が小さかったのは、独自の品ぞろえの店と見ることもできそう。
 その他の25店舗では14店舗で売上が減り、増えたが1店、変わらないは10店。この1店には証券会社、古書店などゆめタウン徳山にない業種も含んでいる。減ったのは化粧品や時計、文具など。人通りが減ったためか理・美容店にも減った店があった。
 このほか下松市の大型ショッピングセンターの専門店も売上は「変わらない」と回答。周辺のスーパーマーケットにも聞いたが、営業情報のため回答がなかった。
来年2月に新駅ビル
 テナントミックス事業で商店街にも新しい店が増えてはいるが、目立つのは居酒屋。調査のため回ると商店街や店の状況などを長時間話す人もおり、その中では「若い人に来てもらいたい」という声が多かった。「ゆめタウンから人が流れてくるという話は何だったのか」という声もあった。
 来年は2月に新駅ビルがオープンする一方で、3月には活性化基本計画の期間が終了する。駅ビルの完成で商店街を訪れる人は増えると見込まれているが、これらの人に商店街での買い物を楽しんでもらい、来街者の増加を継続させるために、各店の自己PRや商店街としてのイメージアップも求められる。
 調査では客層や後継者の有無も尋ねたが、客層は高齢者が多く、後継者も半数以上が「いない」という回答だった。しかし徳山商店街にしかない業種もあり、魅力ある店も増えている。
 駅ビルが完成する1年後までに、これまで以上に買い物客の支持を得られる商店街となることが必要となるだろう。