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地方初、腸内細菌研究に協力

周南市・職員、患者がデータ提供 医薬基盤・健康・栄養研 新南陽病院と協定
 周南市は国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(米田悦啓理事長)が進めている腸内細菌叢(そう)を解析して健康に役立てる研究に協力することになり、1月31日、市役所で同研究所と新南陽市民病院(松谷朗院長)、市の3者で連携協定を結んだ。今後、市職員や同病院の患者を対象に糞便などを提供して市民の健康維持につなげていく。

協定締結式の左から松谷院長、市長、米田理事長

協定締結式の左から松谷院長、市長、米田理事長

 腸の中の細菌の集まり、腸内細菌叢は腸内フローラとも呼ばれ、同研究所によると潰瘍(かいよう)性大腸炎の患者に健康な細菌を移植することで症状改善が期待できるなど新しい治療法として役立てられる。このほか肥満や糖尿病などにも関わっているという。
 現在は東京で約600人分のデータの解析を進めているが、国ごとに腸内細菌叢の傾向が異なるという研究データを受け、国内の地域による違いを知るために全国数カ所で調査を進めることになり、周南市はその第1弾。同研究所ワクチンマテリアルプロジェクトリーダーの国沢純さんが同市出身という縁で決まった。
 今後は4月ごろから職員や患者のうち希望者にふん便や血液の提供、食生活や生活習慣の調査に協力してもらい、その結果から市民の改善すべき食・栄養摂取状況や生活習慣をあぶり出して市の健康施策に生かしていくほか、市独自の健康食の開発も目指す。
 協定の期間は定めていないが、まずは同研究所が国から受けた3年分の調査研究費を生かし3年にわたって調査を続ける。
 目標人数は600人。腸内細菌叢は通常1、2年では変化しないため、参加者のふん便の提供は1度でよく、検診は年に1度受けてもらう予定。
 この日の協定締結式では木村市長、松谷院長と米田理事長が協定書に調印し、米田理事長は「病気の低減など市民にとっても有意義な研究ができると信じている」と話していた。