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ファインバブルで油水分離

下松・日進工業が新装置 薬剤不使用で環境に優しく
 下松市平田のプラント維持管理業、日進工業(弘中美光社長)はファインバブル(微細気泡)を発生させて水と油を分離する“ファインバブル油水分離システム”を開発し、2日、同社で記者会見してこのシステムを使った排水処理装置を披露した。ダム水質浄化や排水処理などで、10年で30億円の売り上げを目指す。

完成した油水分離装置

完成した油水分離装置


 同社は1952年、日本石油精製下松精油所内のタンクなど石油精製設備の洗浄業務を請け負う事業所として発足。石油化学や鉄鋼工場などのプラント設備や、インフラ構造物のマシン洗浄、非破壊検査など業務を拡大し、資本金も発足時の200万円から現在は2,050万円。従業員は76人。
 今回の装置は「高効率・コンパクト・安価」な排水処理装置の実用化を目指し、同社が2013年度から県のやまぐち産業戦略研究開発等補助金を受けて開発。
説明する弘中社長

説明する弘中社長

装置の作動で油水分離が進む汚水

装置の作動で油水分離が進む汚水


 ポンプで水と空気を加圧して一気に圧力を抜き、ファインバブルを発生させ、1ミリの1,000分の1以下の泡が油滴に密着して水面に油分を浮き上がらせる仕組みで、記者会見では装置の実演もした。
 魚介類の養殖で酸素の濃度を高めたり、水の汚れや濁りの除去、窒素の泡で食品の鮮度を保つなどの活用法が想定されている。このシステムを使った油水分離などの技術サービスを提供、装置の開発も手掛け、すでに昨年秋に高知県南国市の高知高専に納入した。ほかの事業所からの引き合いもあり、ユーザーのニーズに応じた形態で納品を予定している。
 弘中社長は「薬剤を使わないので環境に優しい。海外を含めて販路を広げたい」と意欲を示し、研究を進めた中光真史取締役部長も「農業や水産業、医療など幅広い分野に応用が可能。さらに研究を深めて用途拡大を図りたい」と話していた。
 問い合わせは同社(0833-41-0679)へ。