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全工事で予定価格事後公表に

周南市・入札の不正防止へ制度改正、積算条件書も
 周南市は建設工事の入札の透明性の確保や不正防止などのため、4月から設計金額が1千万円未満の工事も予定価格を事後公表とするなど制度を改正した。1千万円以上はすでに事後公表しているため、すべての工事が事後公表されることになった。
 市役所が発注する工事などは受注を希望する企業が金額を示し、そのうち最も低い金額の企業が受注する入札で請負業者が決まる。ただ建設工事はダンピングで工事の質が低下したり、下請け業者に低価格受注のしわ寄せがいくことを防ぐため、あらかじめ適正な価格かの判断基準額を定め、この金額を下回った場合は落札できないようにしている。
 入札参加業者は事前に示された工事内容をもとに価格を積算して入札するが、これまでは予定価格も参考にしており、入札金額が同額でくじ引きになる場ケースは、事前に予定価格を公表していた1千万円未満では昨年度の約八十件の入札のうち24件と3割を占め、同額の業者が最も多い入札は9社が同額だった。
 金額を公表していない1千万円以上の工事でも同額になることがあり、昨年度は約70件のうち六件が同額だった。このほか複数の業者の入札額が低入札の判断基準額以下になることもあった。
 このくじ引きや判断基準額の近くに入札額が集中する傾向は全国的にも問題になり、国は予定額の公表は入札後とする指針を出した。同市もこれに従って改正した。
 同時に法令順守の徹底のため、事前に公表する設計図書に「積算条件書」を導入した。積算条件書はこれまで未公表としていた見積単価・スライド単価を公表し、公表しない場合でも見積もり先の情報として「県内or県外」、「商社orメーカー」を記載する。この導入で単価を担当者から聞き出す不正を防止できるという。
 また設計金額が1千万円以上の低入札価格調査を実施した入札で、入札金額が判断基準額と同額になった場合の入札執行結果調査制度も取り入れた。同額の場合、落札者を決定する前に参加業者から提出された工事費内訳書を調査し、必要に応じて聞き取りもして不正がなかったかを確かめる。