ヘッドラインニュース

37年間、国政で活躍


高村氏引退に惜しむ声
後継は長男、正大(まさひろ)氏

kinrepo【衆院選】

 28日に衆議院が解散され、総選挙の日程が10月10日公示、22日投票に決まった。山口1区では当選12回のベテランで自民党副総裁の高村正彦さん(75)が今期で引退した。中選挙区制の1980年から37年間、国政で活躍した高村正彦さんへの思いをゆかりの人たちに聞いた。なおこの日、高村さんの長男、正大さん(46)が後継として記者会見して出馬を表明した。(山上達也)

 高村さんが初当選した80年6月の衆院選は内閣不信任案可決による「ハプニング解散」で、史上初の衆参同日選挙。選挙期間中に大平正芳首相が急逝し、自民党が大勝した。

1986年の衆院選の高村さんのチラシ

1986年の衆院選の高村さんのチラシ

 高村さんは当時38歳。徳山市長を4期務め前年10月の衆院選で落選した父の故坂彦さんの地盤を継いだ。準備期間が限られる中、高村さんの遠縁で現在は下松市議会議長の浅本正孝さん(81)=笠戸島=や、故坂彦氏の縁から故田村繁平徳山市議、のちに市議になる旧新南陽市の兼重元さん、旧徳山市議の古谷幸男さん、故宇山和昭さん、のちに県議になる故藤井真さんら若手が駆けつけて選対を構成した。
 「フレッシュ&クリーン」のキャッチフレーズで都市型選挙を展開。選挙中は白いスーツを着て回り、浮動票を引きつけた。
 浅本さんは「高村さんの強みはクリーンなことで、カネや汚職のうわさは皆無。それが私たちの誇りだった」と話し「もう一期はやってほしかった」と引退を惜しむ。
 周南地区後援会の岡田幹矢会長(76)は「高村副総裁がいるから安倍首相は安定した政権運営ができた。平和安全法制は高村副総裁なしに成立し得なかった」と評価し「正大さんの後援会では若い人がリーダーになるよう提案したい」と後援会の世代交代に言及した。
 高村さんは小選挙区導入の96年以降、旧民主党や共産党などの候補者の挑戦をすべて退けて当選を重ねた。その中で唯一、比例区での復活当選を許したのが旧民主党で1期務めた高邑勉さん(43)=東京都品川区=だった。
 高邑さんは引退の報に「高村先生は常に国家国民全体を考えておられたと思う。行事の控室で一緒になると気さくにお声がけいただいて恐縮した」と振り返り「実績、スケール、見識、お人柄とも今の日本に欠かせない方。一層のご活躍とご健康をお祈りしたい」と話している。
 高村さんと衆院選で3回戦った共産党の魚永智行周南市議(59)は「“自民党の政治家”たる高村さんとの対決だったが、よりよい国や地域づくりを目指す根本の部分は私も高村さんも共通していたのではないか」と振り返る。

 高村さんの後継者の正大さん(46)はこれまで正彦さんの私設秘書を務めており、27日に党公認が決まった。
 1区にはこのほか民進党からの新人、大内一也さん(43)と共産党新人の五島博さん(61)、幸福実現党新人の河井美和子さん(55)が出馬を予定している。