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徳山下松港の浚渫が優秀賞

【国交省】ICT活用で効率化
 五洋・井森特定建設工事共同企業体が周南市の徳山下松港新南陽地区航路を深さ12メートル浚渫した工事が、国土交通省が建設現場の生産性向上に関する優れた取り組みを表彰するため今年度創設した「i-Construction大賞」の優秀賞を受賞した。
 同賞は人口減少で技術者が減っている建設業界で情報通信技術(ICT)を使って生産性を向上させる取り組みを紹介するために創設。今回は国の直轄事業が対象で、2団体が国交大臣賞、10団体が優秀賞を受賞した。
 中国地方は国交大臣賞、優秀賞1団体ずつだった。今後は地方公共団体の発注工事や民間企業の独自の取り組みも表彰対象にする予定。
 徳山下松港の工事の工期は昨年5月26日から10月20日までで、請負額は9億7,073万1,000円。海底に向かって音波を扇状に発するマルチビーム測量を採用。マルチビームで得た三次元データと、あわせて浚渫作業時のバケット位置、掘りあとをリアルタイムに表示する施工管理システムを導入、作業精度、効率を向上させた。このデータ提供がICT浚渫工に生かされたと評価された。
 中国地方の国交大臣賞は島根県松江市のカナツ技研工業の出雲市の道路工事。工事延長は600メートルで、請負金額は4億8,492万円。
 三次元設計・施工データの作成・活用を主体的に実施するとともに、地元の測量設計機械土工業者、地域の測量機器取り扱い業者、専門企業のソフトメーカーで編成するプロジェクトチームを設置し、ICTの活用、普及を推進。
 地元企業などを招いた勉強会、住民の見学会、若手技術者研修、女性技術者向け講習会などで地域のICT活用普及とICT技術者、担い手育成に積極的に取り組んだ。

下松土地改良区解散へ

資産7,400万円は下松市に全額寄付
 農地の整備や農業水路の維持管理を担ってきた下松市の下松土地改良区(近藤政司理事長)が来年3月末で解散することを決め、同区の財産や事業を市が引き継ぐことになった。

温見ダム前に移転された記念碑(左)

温見ダム前に移転された記念碑(左)

末武川の可動堰

末武川の可動堰

 土地改良区は農業者で作る法人。同区は旧下松耕地整理組合を改組して1952年に下松・徳山連合土地改良区として発足。温見ダムの水を取水して幹線水路で末武平野や周南市久米、櫛ケ浜、栗屋一帯に農業用水を供給した。99年に現在の名称になり、供給区域は下松市だけになった。
 農地を転用する際に多額の賦課金を地主や事業者から徴収していたが、この額が不適切ではないかと99年の市議会一般質問で金藤哲夫議員が取り上げたのを機に、市は市役所内にあった同区の事務所を市民の誤解を避けるため市役所の外に転出させ、理事長の交代をきっかけに賦課金徴収は中止された。
 一方、前理事長が2008年に周防花岡駅の近くの同区所有地に建立した土地改良事業記念碑は、同区設立の経緯など刻まれた文言に事実誤認があると金藤議員が指摘して市が書き換えを指導。最近になって温見ダム前にある同ダム建設の功労者、故木原六郎氏の記念碑の隣に移設された。
 清水守事務局長は「会員の高齢化や農業の担い手の減少で資産や設備の管理が難しくなった」と解散の理由を説明している。
 同区の預貯金約7,400万円は市に全額寄付され、末武川の3カ所の可動堰の維持管理と農業用水の取水調整も市が引き継ぐ。
 11日に開かれた市議会一般質問で、金藤議員の解散についての質問に国井市長は「引き継ぎを円滑に進め、関係農業者の営農活動に支障のないように努めたい」と答えた。

11人が新材料研究の成果

【㈱トクヤマ】徳山科学技術振興財団、周南で初の報告会
 新材料に関する研究に助成している徳山科学技術振興財団(理事長・楠正夫㈱トクヤマ会長)は7、8日の2日間、昨年度の助成対象者による研究成果報告会を周南市御影町の㈱トクヤマ徳山製造所で開き、11人が強誘電材料の開発、アルミニウムの革新的複合材料の創成などをテーマに発表した。
 同財団は1988年に㈱トクヤマが創立70周年を記念して設立。新規材料開発の基礎や応用を指向する独創性の高い研究をする45歳未満の若手研究者に1人200万円以内で助成を続け、昨年度までに421件、8億2,190万7,000円を助成している。昨年度は158件の応募から12人を選んでいる。

あいさつする楠理事長

あいさつする楠理事長

質問に答える発表者

質問に答える発表者

 報告会は20回目で、これまでは毎年、関東地区で開いてきたが、昨年、㈱トクヤマの本社機能の一部を徳山製造所に移し、今年10月に財団事務局も同製造所に移転したことから初めて同製造所が会場になった。
 7日は発表者や同社従業員など約100人が参加し、8人が有機、無機、高分子分野での研究成果を発表して聴講者からの質問にも答えた。また10年前に助成を受けた東京大学大学院工学研究科の西林仁昭教授の記念講演「ハーバー・ボッシュ法を超えるアンモニア合成法への挑戦」もあった。
 楠理事長(69)は「周南コンビナートは有機、無機、高分子が複合された日本でも珍しい場所で、ここでの発表は意義深い。(㈱トクヤマの)発祥の地から、科学技術貢献への新たな出発点としたい」と話していた。

ベトナムの保育園へ修繕費50万円

【徳山R.C.・周南西R.C.】会員が訪問して贈る
 周南市の徳山ロータリークラブ(岡崎昌子会長、50人)と周南西ロータリークラブ(友田裕会長、55人)は11月19日、ベトナムのフンイエン省ティエン・ルー県が運営するチェンズン村保育園に園舎の修繕費50万円を寄付した。会員12人が訪れて贈ったもので、12月6日に市役所に木村市長を訪ねて報告した。

市長に報告する河野さん(右から2人目)ら

市長に報告する河野さん(右から2人目)ら

 両クラブは国際奉仕活動の一つとして昨年は同国の孤児院に寄付しており、今回は同園の2つある園舎のうち1つが老朽化して使えなくなって30人以上の待機園児がいることを知り、会員から資金を集めて贈ることを決めた。

現地での贈呈式=徳山R.C.提供

現地での贈呈式=徳山R.C.提供

改修される園舎=徳山R.C.提供

改修される園舎=徳山R.C.提供

 ベトナムには徳山クラブの10人、周南西クラブの2人の計12人が訪問。首都ハノイからバスで約2時間かけて同園を訪問し、寄付金やお菓子も届けた。子どもたちや村長らの歓迎を受けたという。
 この日は徳山クラブの河野正幸、堀信明、石川良興、蔭山弘行さん、周南西クラブの友田会長が訪れ、贈った50万円と同村の15万円で改修し、今後はきちんと修繕できているかどうかも確認していくことも説明していた。
 徳山クラブの国際奉仕委員長を務める日本ハウス社長の河野さん(61)は「仕事の関係でベトナムやカンボジアなどに行っているが、日本との格差を感じ、少しでも貢献したいという思いがある。今後も毎年できるだけ続けたい」と述べ、来年はカンボジアに文具や教材などを贈りたいと話していた。

周南市中心市街地 会議室の課題

【金曜記者レポート】
周南市中心市街地の会議室の課題 [料金体系、支払方法]

 周南市では来年2月に新徳山駅ビルの賑わい交流施設、6月ごろに新庁舎の庁舎棟、再来年は市民利用スペースのシビックプラットホーム(仮称)が完成する。庁舎の建設工事に伴って市民館が撤去され、同館の会議室などを利用していた市民団体は新たな活動の場を求めざるを得なくなった。新施設の完成を前に、市民が中心市街地に帰ってくるためには何が必要か、考えてみたい。(延安弘行)

仮庁舎は来年7月まで

 中心市街地とその周辺で講座、研修などに利用可能な会議室は、公共施設では大ホールなどを除いて旧近鉄松下百貨店跡の市役所仮庁舎の7室、旧勤労福祉センターの別館の3室、徳山保健センターの5室、文化会館の6室、県周南総合庁舎の3室の計24室。
 このほか糀町の立体駐車場のピピ510や徳山商工会議所、貸しスタジオなど民間の施設も中心市街地に集中している。
 これに来年2月からは新駅ビルの3室、再来年の4月にはシビックプラットホームの7室が加わる。一方で仮庁舎の7室は来年7月までしか使用できない。
 このためシビックプラットホームの完成まで一時的に会議室などが減ることから、市は別館の会議室などの利用を続けることや、これとは別に会議室などを確保することも検討している。
 中心市街地に限定しなければ、昨年オープンした全市的な生涯学習の拠点でもある学び・交流プラザがあり、新南陽ふれあいセンターも大ホールから会議室までがそろっている。

どこでも申し込み可能に

 一方で①利用申し込み時の利便性②利用しやすい料金、支払い方法③旧市民館利用者を中心とした徳山地区で活動したいという声がある。その解決方法を提案してみたい。
 利用の申し込みは、現在はすべてそれぞれの施設。担当課も違い、横の連絡はほとんどない。このため、希望する日時に会議室などが空いていなければ何か所も探して回ることになる。これをどの窓口でも各施設の利用状況がわかるようにし、その場で申し込めるようにすれば、全体として施設の利用率も上がる。
 料金は新しい施設ほど高くなる傾向がある。例えば新駅ビルの広さ100平方メートルの交流室1の利用料金は1時間900円。仮庁舎の広さ100平方メートルの大会議室は一般使用で冷暖房期でも4時間で1,660円と半額以下。
 料金設定の方法も新駅ビルや学び・交流プラザ、県周南総合庁舎は1時間単位だが、そのほかは1日を午前、午後、夜間に分けてそれぞれ金額を設定。支払方法も現金、振り込みなど施設によって異なる。しかも料金は申し込み団体によって特別料金に減免されるため、さらに複雑になる。

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 統一された料金体系にし、わかりやすい減免制度も導入、料金の支払い方法も市文化会館では使用後に現金で支払うことも可能になっており、市民にとってより使い勝手のよい方法とすることが必要だろう。
 これらのことを実行し、スペースを必要としている市民団体などに的確に情報を提供すれば、市民活動の活発化にもつながる。
 周南文化協会に所属している団体だけで170。このほか街づくりや経済団体、企業など会議室の需要は大きい。この需要に見合う供給を実現できれば周南市の都心部である中心市街地、学び・交流プラザがある副都心の新南陽駅周辺のにぎわいが生まれる。
 新施設が完成する来年、再来年は大きなチャンスと言えそうだ。

イブにツリーまつり楽しんで

【周南(徳山)】24日・新駅ビル2階デッキを開放
 周南市はクリスマスイブの24日午後6時から、来年2月3日にオープンする徳山駅前賑わい交流施設の2階オープンデッキを一般開放する。デッキからは周南冬のツリーまつりのイルミネーションが輝く御幸通を見渡すことができる。

デッキから見た御幸通のイルミネーション=周南市提供

デッキから見た御幸通のイルミネーション=周南市提供

 オープンを前に市民の期待感を高めようと1日限定で開放するもので、幅約5メートル、長さ約120メートルのオープンデッキを歩いて渡ることができる。この日は3階デッキには入れない。
 8時まで。問い合わせは市中心市街地整備課(0834-27-0070)へ。

カビ、においをスプレーで撃退

【周南(徳山)】バチルス菌の「バイオパックミスト」関西化研工業が発売
周南市栗屋の関西化研工業(重永つゆ子社長)は1日、カビやにおいを撃退できるスプレー「バイオパックミスト」を発売した。化学物質を使わず、人や環境に優しい成分で作っており、浴室や台所、エアコン、下駄箱などいろんな場所で使ってほしいと勧めている。

「バイオパックミスト」を持つ重永社長

「バイオパックミスト」を持つ重永社長

 このスプレーは納豆菌の一種の善玉微生物、バチルス菌の繁殖力を生かしてカビの発生を抑えるもの。同社は同様にバチルス菌を使ってカビを防ぐ「バイオパックS」など固形の姉妹品を13年前から販売し、通信販売や大手薬局チェーンでも扱われて人気商品となっている。
 今回のスプレータイプはこれまでの商品では1つの商品で1カ所にしか使えないため、1本でさまざまな所に利用できるものをと開発した。
 気になるところに吹きつけるだけでおよそ半年間、カビやにおいを防ぐ効果があり、こもったにおいはすぐに消すことができる。広がっているカビに対しても、使用してから2、3週間後にブラシでこするときれいになるという。
 重永社長は「子どもがいても無害なので、エアコンやお風呂の天井、押し入れ、靴の中など、どこにでも使ってほしい」と話している。
 200ミリリットルで、税別2,500円。クスリ岩崎チェーンなどで扱い、今後、全国展開していく。問い合わせは同社(0834-25-0100)へ。

光市総合計画をマンガで

徳山大生が概要版
 光市は今年度から5年間の市政運営の方向性を示した第2次市総合計画のマンガ概要版を制作し、市内の全中学生約1,600人に配った。マンガは市の要請を受けた徳山大学経済学部知財開発コースの学生ら4人が描いたもので、指導した漫画家のなかはらかぜ教授(61)と学生が11月30日、市役所で市川市長に報告した。

左からなかはら教授、井上さん、市川市長、田中さん、田村さん

左からなかはら教授、井上さん、市川市長、田中さん、田村さん

 市総合計画は3月に策定。職員のアイデアで「若い世代にも趣旨を理解してもらおう」とマンガ概要版を作ることになり、同コースのなかはらゼミの四年の井上敦仁さん(21)と曽山裕加さん(21)、3年の田中一生さん(20)、卒業生の田村悦子さん(23)が担当した。
 マンガの主人公は3人の中学生。まちづくりの基本となるおっぱい都市、自然敬愛都市、安全安心都市などや、6つの基本目標を紹介して光・未来創造プロジェクトを学ぶ形で進み、市が目指す「ゆたかな社会」を解説している。
 A4判16ページ。制作費は同大学への委託料10万円や印刷費などで約30万円。3,000部を印刷し、11月に市内6つの中学校で市長が開いた〝まちづくり授業〟のテキストにした。
 なかはら教授は「やりがいのあるお仕事をいただき、学生も貴重な経験ができた」と笑顔を見せ、市長も「若い世代が市政をより身近に感じることができる」と感謝した。
 田村さんは「光の海が好きなので、そんな光市をテーマにマンガを描くことができてうれしかった。一人でも多くの若い人に市に関心を持ってほしい」と話していた。
 市のホームページにも冊子の全ページを載せている。問い合わせは市企画調整課企画係(0833-72-1407)へ。

閉鎖の帝人に感謝状

【周南(徳山)】50年近く続いたきずな、櫛浜地区自治会連合会が贈る
 周南市櫛浜地区の第40回櫛浜地区諸団体ふれあい会が2日、櫛浜公民館の講堂で住民団体や企業から104人が参加して開かれた。席上、12月いっぱいで閉鎖される同地区の帝人徳山事業所に同地区自治会連合会の田中義啓会長が感謝状を贈り、河野正幸事業所長(62)に手渡した。

感謝状を受ける河野所長

感謝状を受ける河野所長


 このふれあい会は毎年、同地区コミュニティ推進協議会(大楽純敬会長)の主催で開かれ、住民団体が持ち回りで準備、運営している。今回は櫛浜小PTA(山本謙介会長)の引き受け。木村市長や藤井律子県議会議員、地元の青木義雄市議会議員らも出席した。
 帝人徳山事業所は1968年に操業。面積は18万6,000平方メートルで、国内最大規模のポリエステル短繊維生産工場だった。3年前に閉鎖が決まり、当時240人いた従業員の雇用確保などを進めてきた。閉鎖後はプラントなど設備の撤去が始まる。
 感謝状の贈呈は河野所長があいさつして「半世紀、ありがとうございました」と述べた直後にあり、田中会長が出光興産とともに櫛浜を支える2大企業だったと述べて感謝状を読み上げた。
 文面は「環境保全、安全防災に最大の努力を惜しまれず立派な成果をあげられただけでなく、櫛浜地区住民に対しても就業機会や善隣友好などで格別のご高配を賜りました。新たな道への旅立ちに際し、地区住民を代表して心から感謝の意を表します」というもの。
乾杯する参加者

乾杯する参加者

 この会の主催者あいさつでも大楽会長が40年前、帝人の従業員にコーチを引き受けてもらって同地区のスポ少にサッカーチームが誕生し、その後、市内の中学で一番早く、太華中学にサッカー部ができた時も従業員がコーチだったことをコーチの名前も挙げて紹介し、帝人と地域の強いきずなを振り返った。
 感謝状を手にして河野所長は「櫛浜地区は温かい地域。感謝の2文字しかありません」と感激していた。

このままでは定員割れ!

【金曜記者レポート】
【下松市議選】定数20に19人? 公明、共産が候補増検討

 任期満了に伴う下松市議会議員選挙(定数20)は来年4月1日告示、8日投票だが、告示まで4カ月となった現時点での立候補予定者は19人。現在、各2議席を持つ公明党と共産党に候補者を増やそうとする動きはあるが、それ以外の動きは見えない。2004年の前回も告示直前まで無投票かという低調さだった同市議選の現況を探った。(山上達也)

・前回は投票率が過去最低に

 前回も告示3日前まで定数しか立候補者がなく、無所属新人が出馬表明したことで選挙戦に持ち込まれたが、盛り上がりに欠け、投票率は過去最低の46.56、前回より14.11ポイントも落ち込んだ。
 同市は市長選挙や県議会議員選挙でも無投票が多く、市長選は井川成正前市長が合併推進派新人を破った04年を最後に現在まで無投票が3回。県議選も1995年以降の6回のうち3回が無投票だ。
 その上、20年ほど前までは7人もいた大手企業出身候補は現在は2人だけ。地域推薦も候補のなり手が少なく、以前は小学校区ごとに複数の候補がいたが、現在は市議のいない地区も増えた。

・全会派一致「定数削減せず」

 引退を表明しているのは健康上の理由という内冨守議員(77)と、来年1月26日告示の県議会議員補欠選挙出馬のため12月定例会で辞職する森繁哲也議員(38)。2人はともに後継者を擁立せず、新人は幸福実現党公認の1人だけ。
 前回に続いてこれほど低調ながら、議員定数は会派代表者会議で全6会派が人口増などを理由に「削減はしない」と申し合わせている。
 公明党と共産党は候補者の上積みを検討。両党とも以前は3議席を有しており、公明党東山口総支部の上岡康彦総支部長は「あと1人の上積みを党県本部と協議している」と話す。共産党県東部地区委員会の米重政彦委員長も「近く開く党地区委員会の総会で方向性を出す」という。

・議員報酬低く、争点の乏しさも

 なぜ立候補者が少ないのか。出馬を検討したことがあるという会社員の男性は「議員報酬が少なく、専業議員では暮らせないから」と断念の理由を上げる。
 現在の下松市議の議員報酬は月額37万7,000円で、市職員ベースなら係長級と課長補佐級の間。議長は47万5,000円で、市長の半分。当選回数を重ねても増額はなく、退職金も年金もない。選挙費用はポスターや選挙カーなど一部は公費となるが、大半の候補者は告示前からの後援会活動と選挙運動の合計が200万~300万円になるという。

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 男性は「大金をはたいて仮に勝っても、議員報酬が今の給料より低いと立候補をためらう。サラリーマンは会社の理解がない限り、退職しないと選挙に出られない。子育て世代のサラリーマンにはまず無理」という。
 会社経営者はどうか。ある中小企業の社長は「仕事で忙しく議員をやる暇はない。会社は私が陣頭指揮をしないと回らない」とにべもない。
 さらに市政に大きな争点がないことも理由の一つだろう。市を2分した合併論議も姿を消し、財政も現在のところ安定している。生活する上では大型店も多く便利で、東洋経済新報社の住みよさランキングは今年度も30位と全国上位の常連だ。

・立候補は3カ月以上居住の25歳以上

 仮にこのまま告示を迎えた場合、欠員1となり、直近の市長選に合わせて補選となる。
 市議選は市内に3カ月以上住所がある25歳以上で、公民権停止など欠格要件がなければ誰でも立候補できる。供託金は30万円。前回市議選の供託金没収点は103.3票で、これを上回る得票なら供託金は返還される。
 2月14日午前10時から市役所で立候補予定者説明会が開かれる。