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海底トンネルも提言

徳山―下松港長大橋プロジェクト
徳山高専学生が1年間の成果発表

 周南市の徳山高専専攻科の環境建設工学専攻2年生7人による「徳山―下松港 長大橋プロジェクト~コンセプト編」の成果発表会が2日、同校メディアホールで開かれた。産業道路(県道徳山新南陽線)の東進へ海上に橋を架ける2つの案を約50人を前に発表し、海底トンネルを組み合わせたものもあって関心を集めた。
 長大橋は市街地を大型トラックが通り抜けるという現状の解消や、災害時の緊急輸送道路の創出、橋による観光シンボルの形成が目的。建設には莫大な予算が必要で、地域の共感や盛り上がりが求められることから、徳山商工会議所が学生に基本コンセプトの提案を依頼し、同高専テクノ・アカデミア(勝井優会長)の20周年記念事業として1年をかけて取り組んできた。

発表する学生たち

発表する学生たち

示された橋、海底トンネルの模型=左下が蛇島

示された橋、海底トンネルの模型=左下が蛇島

 学生は小島風太、中原啓太、山門健人、塩田洋輔、原田哲志、山根達郎、小山諒子さん。原隆教授、海田辰将准教授と進めてきた。
 発表会では産業道路から櫛浜地区まで橋を架ける「海上ルート」と、産業道路から晴海町を経由して蛇島(さしま)まで橋を架け、蛇島から櫛浜地区までは海底トンネルを設ける「蛇島ルート」を模型も展示しながら提案。
 海上ルートは蛇島ルートより3.5キロ短く、工場夜景に近いため景観に優れている一方、蛇島ルートは主航路が海底トンネルのため船舶が安全に航行でき、かつては海水浴場や旅館があった蛇島の活用も可能になる点をメリットとしてあげた。
 橋を急こう配にしない工夫や、蛇島ルートでは施工例の少ない、下部がアーチ状になる上路式吊床版橋を設定するなどデザイン性も重視した構想が来場者の関心を集めていた。
 海田准教授によると2案の総工費はそれぞれ1,000億円以上になることも考えられるという。7人は今春卒業するが、今後は後輩がプロジェクトを引き継いでいく予定。
 徳山商議所の前会頭でテクノ・アカデミア顧問の小野英輔さんは「ずっと懸案だった問題で、ありがたい案を出してくれた。ぜひ後輩に意思を引き継いでいってほしい」と話していた。