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【周南市】【光市】新年度予算案

周南市一般会計は9.2%減の643億円
新年度予算案・子育てや安心安全に重点
緊急財政対策の策定も

 周南市は13日、2018年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比9.2%減の643億3500万円▽特別会計は10.8%減の316億305万3千円▽企業会計は19.9%増の622億456万8千円。一般会計は新庁舎建設や2月に開館した徳山駅前賑わい交流施設完成に伴い、過去最大だった前年度を約65億円下回っている。

予算案を説明する木村市長

予算案を説明する木村市長


・庁舎建設、駅周辺整備費が大幅減
 この日、市役所で記者会見した木村市長は新年度予算のキャッチフレーズを「未来へ向けた新たな一歩」と述べ、大型事業が終了し、一歩々々未来に向かって進んでいくため、特に子ども関連、地域づくり、耐震・防災関係の事業に強い思いを込めたと説明した。
 一般会計の歳入は歳入総額の39.9%を占める市税が前年度比1.8%増の255億1267万6千円で、そのうち法人市民税は企業収益の動向から29%増の36億9608万7千円。繰入金は34.6%減の32億2552万9千円、市債も35.5%減の76億2520万円で、それぞれ庁舎建設費関連を主要因に減った。
 歳出は人件費が退職者の増加などで5.8%増の116億5904万千円。建設事業費は36.1%減の96億2244万8千円で、うち庁舎建設事業が41億7781万7千円減の27億1909万千円、徳山駅周辺整備事業が19億3255万5千円減の4億9324万円。

・防災情報収集伝達システム完成へ
 新規の重点事業は3件で、JR新南陽駅前広場の路線バスやタクシー乗降場、送迎車停車場を整備する交通結節点環境整備(733万8千円)▽外部人材1人から福祉行政への助言を受ける福祉政策アドバイザー(31万4千円)▽老朽化した休日夜間急病診療所を中央病院近くに移設して建て替えるための地質調査や測量の休日夜間急病診療所整備(400万円)。
 主な重点事業は従来の妊婦健康診査に産婦健康診査も加えた母子健康診査(1億5854万8千円)▽給付型の修学支援奨学金、貸付型の定住促進奨学金にそれぞれ月額1万円の上乗せもする奨学金貸付等基金(169万5円)▽5校で整備、9校で設計する中学校普通教室空調設備整備(3億6677万9千円)▽11校で大規模改修や非構造部耐震改修などの小中学校改修(6億755万9千円)▽18年度中に1、2期工事を終える庁舎建設(27億1909万千円)▽18年度中に完成の防災情報収集伝達システム整備(4億4792万8千円)。
 西消防署の20年度完成に向けた解体、設計の西消防署整備(1億9339万5千円)▽同署整備に伴い新南陽総合支所を8月にイオンタウン周南に移転させて仮庁舎とする総合支所管理運営(3723万2千円)▽架け替えの調査設計や渋滞対策工事などの古川跨線橋整備(9431万3千円)▽長穂などの市民センター整備(1億6205万4千円)▽19年度までの徳山駅北口駅前広場整備の徳山駅周辺整備(4億9324万円)▽新ゾウ舎建設工事などの動物園リニューアル(5億3784万4千円)▽地域おこし協力隊を新たに1人配置もする須金地区の中山間地域戦略プロジェクト(627万4千円)▽市美術博物館での林忠彦生誕100周年記念展覧会などの特別展覧会等開催(1103万8千円)▽“しゅうニャン市”を生かしたシティープロモーション事業(1695万8千円)など。
 特別会計は国民健康保険が15.4%減の165億880万3千円▽国保鹿野診療所が3.4%減の6721万9千円▽後期高齢者医療が5.6%増の24億7843万3千円▽介護保険が6.2%減の122億5310万9千円▽地方卸売市場事業が38.9%減の1億6749万3千円▽国民宿舎が4.5%減の9204万6千円▽駐車場事業が25.6%減の3595万円。
 また5つの企業会計は水道事業が3.2%減の58億9365万8千円▽下水道事業が8.4%減の88億1204万4千円▽病院事業が2.1%増の38億1382万円▽介護老人保健施設事業が1.3%減の4億2323万2千円▽モーターボート競走事業が35.2%増の432億6182万4千円。

・5年間の緊急財政対策
 この日は「市緊急財政対策」を策定したことも発表した。18年度で合併特例債など合併優遇措置が終了し、今年度の当初予算で財政調整基金を約29億4千万円取り崩す中で、財源不足を予算編成で解消するための具体的取り組みを定めるもの。
 計画期間は17年度から21年度までの5年間で「当初予算で財政調整基金に頼らない財政構造の構築~5年後を目途に財政調整基金繰入金をゼロにする」ことを目標とする。
 一般財源が市税や地方交付税の減で減少し、少子高齢化で扶助費が増加する見込みであることや、財政調整基金と減債基金の残高は約36億3千万円で18年度以降の財源不足をまかなえないことなど現状を説明し、財源確保に向けては収納率の向上や使用・手数料見直しなど歳入確保と維持管理経費削減、事務事業見直しなど歳出抑制対策も掲げた。
 これらによって5年間の財源不足85億2200万円に対して歳入確保で17億9300万円、歳出抑制で34億7300万円を解消できるが、残り32億5600万円は現時点では財政調整基金などで対応せざるを得ないため、緊急財政対策の推進を実行していく中で基金に頼らない財政運営を実現していくとしている。

光総合病院移転新築
光市新年度予算案・一般会計は4.8%増の218億円
本庁舎建て替えは「長期的課題」

 光市は13日、2018年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度より4.8%増の218億9千万円▽6つの特別会計は9.8%減の142億355万千円。この日、市役所で記者会見した市川市長は「第2次総合計画の事業実施と財政健全化の推進という相反する取り組みを両立させるべく、先例にとらわれることなく長期的視点と柔軟な発想で編成した」と方針を説明した。

予算案を発表する市川市長

予算案を発表する市川市長


・新病院、大和CSの大型事業も
 一般会計の歳入は歳入総額の35.2%を占める市税が2.9%減の77億787万6千円。このうち個人市民税は0.1%増、法人市民税は市内企業の業績の見込みから7.8%減を見込んだ。歳入総額の17.6%の地方交付税は38億6千万円で、前年度比1.3%減。
 繰入金は財政調整基金から2億8500万円、減債基金から1億6千万円を取り崩し、新年度末の基金残高は26億2千万円の見込み。市債は70.3%増の33億6600万円、市債残高は248億6669万6千円で、前年度比6%増の見通し。
 歳出は人件費が退職者の減少などで前年度比6.2%減の31億7086万3千円。来年2月完成の光総合病院の移転新築は事業費の4分の1を一般会計から出資するため病院事業会計出資金15億9620万円を計上。来年4月に供用開始の大和コミュニティセンター整備事業費4億3789万円と、2つの大型事業がある。

・コンビニで証明書交付や納税
 新規事業は54件。そのうち住民票の写しなど証明書のコンビニエンスストアでの交付は384万千円、市県民税、軽自動車税などのコンビニ納付215万4千円。4月から開始し、本庁と大和支所の証明書自動交付機は廃止する。
 このほか室積新開の心身障害者福祉作業所つつじ園の機能の市立つるみ幼稚園跡地移転に60万3千円▽島田川洪水ハザードマップ整備に660万7千円▽塩田地区の上水道整備に向けた給水区域認可変更申請など900万円▽旧勤労青少年ホーム解体3816万7千円などを新たに計上している。
 継続事業では、下水道整備に12億5千万円。新年度も室積地区で重点的に取り組み、完成後の市内の下水道普及率は80.6%になる。

・市庁舎建て替えに関連予算計上なく
 懸案の老朽化した市役所本庁舎の建て替え関連の予算は組まず、今年度新設した公共施設等整備基金への新たな積み増しも計上しなかった。同基金の現在の残高は5億5千万円。
 市長は「今の建物を耐震改修することは市としてすでに困難だと結論づけているが、長期的課題として慎重に検討したい。あすからでも着工したいが、財政状況を考えないといけない」と述べた。
 財政指標は経常収支比率は前年度比2.5ポイント悪化して101.3%と100%の大台を超えた。実質公債費比率は前年度比0.2ポイント上昇して9.9%と比較的良好。財政力指数も0.7ポイント改善されて67.7%を見込んだ。