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ロボットスーツ「HAL」

歩行機能改善へロボットスーツ「HAL」
【周南(徳山)】徳山医師会病院で導入
ALSなど8疾患に

神経や筋肉の難病で歩けなくなった患者の治療用に開発されたロボットスーツ「HAL(ハル)」が周南市東山町の徳山医師会病院(森松光紀院長)に導入された。症状の進行の抑制や歩行機能の改善が期待されている。

ロボットスーツを装着して歩く職員

ロボットスーツを装着して歩く職員

 HALはサイバーダイン(本社・茨城県つくば市)が開発したロボットで、県内の医療機関での導入は下関市の安岡病院に続いて2例目。レンタルで、導入費用は月々の保険請求額によって変わる。
 装着者が体を動かそうとする時に脳から送られる電気信号を、足やお尻など計18カ所に張ったセンサーで読み取り、関節部のモーターが動く仕組みで、実際に足が動いたことが脳に伝わることで生体信号の流れの再構築を促進する。
 せき髄性筋萎縮(いしゅく)症(SMA)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、筋ジストロフィー、封入体筋炎、遠位型ミオパチーなど保健適用されている8つの疾患で利用でき、体重40~100kgていど、身長150~165cmていどの人が対象。現在、同院では1人が訓練予定だが、対象に該当する外来患者は8、9人いるという。
 まず1回60分の装着を5週間で9回したあと、効果が期待できれば週1回の装着を6カ月ていど続ける治療を想定しているが、使用回数は症状や身体機能によって異なる。治療費は所得に応じて1カ月最大3万円ていどを見込んでいる。
 2日に同病院で森松院長が記者会見して導入を発表し、同院職員が実際にHALを装着してウオーキング器具の吊り下げ式トレッドミルを使って歩いてみせた。

記者会見する森松院長(左)と高岡センター長

記者会見する森松院長(左)と高岡センター長

 HALは現在、脳血管障害に対しても適用に向けた治験が筑波大学で進められており、高岡浩リハビリテーションセンター長(60)は「もっとたくさんの疾患に使えるようになるのが課題だが、少しでも改善などの希望が持てるようになることを期待している」と話している。
 問い合わせは同センター(0834-22-5363)へ。