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アサリ復活、潮干狩りも

【周南(徳山)】大島干潟から地域づくりへ 国交省が周南市に引き渡し
 国土交通省中国地方整備局が徳山下松港の港湾整備で出たしゅんせつ土砂で造成した周南市大島の大島干潟が26日、市に引き渡された。将来的にアサリの潮干狩りの一般開放も見込まれており、地元関係者による地域づくりも期待されている。

大島干潟=宇部港湾・空港整備事務所提供

大島干潟=宇部港湾・空港整備事務所提供

 大島干潟は徳山下松港の新南陽地区の航路整備で水深確保などのため底面をさらった土砂約144万立法メートルを使って2005年度から12年度にかけて作られた。面積は約29ヘクタール。
 干潟には生物生息、海水浄化、親水性などの機能があるが、瀬戸内海沿岸各地では明治以降、広範囲で干拓や埋め立てが進んで自然のものが少なくなっている。大島干潟はそんな中、しゅんせつ土を利用する形で瀬戸内海の浅場修復、アサリ漁業の復活を目指して計画された。
 造成後の調査では、アサリの生息密度は食害防止用の被覆網を設置している部分では1平方メートルあたり500個以上、5キロ以上で、商業漁業が成り立つとされる2キロを超える量となっている。
 このほかマテガイやハマグリなど貝類が大幅に増加し、カニやエビ、準絶滅危ぐ種のウミヒルモも確認されるなど、良好な環境が形成されている。
 昨年11月には大島干潟の保全活動などをする、漁業者と地域有志で作る「大島干潟を育てる会」(永浜一臣会長、13人)が発足し、保全活動体制が整ったこともあって引き渡しが決まった。

引き渡し書を持つ木村市長、山岸所長と育てる会会員ら

引き渡し書を持つ木村市長、山岸所長と育てる会会員ら

 26日は大島公民館で引き渡し式があり、木村市長が「地域とともに水産業振興と地域活性化を図りたい」とあいさつし、国交省中国地方整備局宇部港湾・空港整備事務所の山岸陽介所長から引き渡し書を受け取った。
 漁業者の永浜会長(75)は「被覆網の管理には人手がかかり、漁業者も高齢化して人数が減っている中、地域の方と一緒に保全活動ができるのは心強い。今後は漁場として利用するだけでなく、地域のために何か活用できるよう考えていきたい」と話していた。