ヘッドラインニュース

下松-光間に内陸部道路を

[金曜記者レポート]
「周南道路」構想が新道妨げに
豪雨災害で必要性再浮上

 現在は国道188号しかない下松市と光市を結ぶ道路の複数化を求める声が高まっている。7月の西日本豪雨と9月の台風24号の土砂崩れで2度もJR山陽本線が不通になり、国道188号も交通規制を余儀なくされたためだが、第2の下松―光道路を実現させるには、すでに国の指定を受けている周南3市を結ぶ地域高規格道路の「周南道路」整備計画をいったん白紙に戻す必要があり、問題を複雑にしている。(山上達也)

調査区間すら「未定」で立ち消え

 下松―光市間は人の行き来だけでなく工業製品の輸送など物流面の結びつきが強いが、両市を直接結ぶ道路は国道188号だけ。このため今回のような災害で道路網のぜい弱さが浮き彫りになった。
 周南道路は周南4市などの合併構想が浮上していた1998年に県が「広域的交流を促進し地域間の連結を図る」として各市を横断する新しい地域高規格道路の構想を策定し、当時の建設大臣による国の指定も受けた。
 しかし光市は周南合併協議に加わらず、下松市も離脱したため構想の進展はなく、現在も計画路線、整備区間、調査区間すら「未定」のままになっている。

「旗岡―虹ケ丘」と路線も提案

 ところが7月豪雨や台風24号の災害から「周南道路」の見直しの声が出てきた。本紙が9月に開いた周南3市の市議会議長座談会ではこの話題を中心に意見が出され、3市の議長は新規道路の実現に連携した取り組みを確認した。
 10月には新年度の予算編成を前に、光商工会議所、下松商工会議所とも、市への要望の第1項目に「下松―光間道路の新設」を挙げた。
 このうち下松商工会議所は「下松市旗岡から光市虹ケ丘の内陸部の道路整備は日常的な渋滞緩和、防災道路、広域行政を充実させる役割がある」と具体的な路線構想まで示して要請した。

181116m

国も県も体面捨てた取り組みを

 ところが「周南道路」の計画そのものが下松―光間道路の新設を妨げていることが明らかになった。
 12日に光市で開かれた3市の県議会議員の周南振興協議会(守田宗治会長)が3市の商工会議所と意見交換会した際も、県議会副議長の守田会長は「国に上げている周南道路の計画をいったん降ろさないと、下松―光間の新道はできないことがわかった」と説明。
 下松商議所の竹島克好副会頭は「ならばすぐにでも降ろしてほしい」と迫ったが、守田会長は「国に上げたものはなかなか取り下げられない。私たちも困っている」と現状を述べた。
 住民や産業、流通の安全確保のため新道が、調査費さえついていない紙1枚の「計画」で進まないという事態はあってはならないことだろう。
 今こそ下松―光間の道路のために国も県も体面やプライドを捨てた取り組みが求められる。それをバックアップする各市や商議所など経済界の役割も大きい。

【きょうの紙面】
(3)山口マイスターに周南から5人認定
(3)下松市産業技術振興表彰に11人
(4)西畑幸恵さん、故郷・周南で個展
(5)下松市農業公園でかかしコンテスト

▼紙面の購読:試読の方はこちら
http://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
http://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html