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オーダーメードに活路

制服製造販売 原田株式会社社長
原田栄造さん(45) 防府市

【PROFILE】はらだ・えいぞう 1973年防府市生まれ。徳山高、日大卒。
東京都の制服販売会社勤務を経て2001年家業の原田入社。05年から現職。

―2017年に建設現場や工場で働く人の作業服のオーダーメード事業に乗り出しました。

 元々は既製品の作業服を販売していました。独自に工夫する部分は社名を刺しゅうし、ワッペンを貼る程度に限られていました。会社の生き残りを懸けて新規事業を模索していたところ、当時千葉県の解体業者から「色にこだわった格好のいい作業服を作ってほしい」と注文が入り、乗り出すきっかけになりました。

―カラフルでスタイリッシュなデザインで作業服の地味な印象が変わりました。

 専属のデザイナーがヒアリングを通じてイメージを擦り合わせ、一からデザインします。こちらからデザインを提案することもあります。アパレル経験者の中途採用を強化し、提案力を高めています。耐久性と安さが第一でデザインは二の次だった作業服のイメージを一新させたいと考えています。

―1着の値段は。

 上下で8,000~15,000円程度です。既製品のおおむね1.5倍と見てください。洗い替え用を含めて1人3セットで、従業員50人の企業なら計150セットです。夏用と冬用があり、しかも夏用には冷却着、冬用には防寒着が加わり、いったん成約にこぎ着ければ安定的に受注できます。

―これまでの受注実績はどうですか。

 50~60社から計6万セットの注文を受けています。初年度の売上高は予想の2倍の2億円に達しました。今期は3億~4億円と見通しています。

―業績好調の背景には建設、輸送、製造業界の人手不足があるのでしょうね。山口県内の建設業の有効求人倍率は6.83倍、輸送など自動車運転業が3.33倍(ともに昨年11月現在)と依然として人が集まりません。

 経営者はいわゆる「3K職場」のイメージ払しょくに苦心しています。制服を納めた経営者から「従業員が仕事と会社に思い入れを持つようになった」と言われ、うれしくなりました。新規採用につながった企業もあり、少しでもイメージ向上に貢献できた手応えがあります。

―今後の見通しは。

 昨年2月、東京都千代田区東神田にショールームを兼ねたオフィスを設けました。オーダーメード事業の窓口に位置付け、首都圏の企業に売り込みます。
5年後に売り上げ10億円を目指します。現在は既製品販売部門が事業の柱ですが、将来的にはオーダーメード部門を主力に成長させたいと思います。