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「市部長、課長にお中元とお歳暮」

【周南市官製談合事件】福谷元社長公判で証言 倫理規程違反の疑い

 周南市発注工事を巡る官製談合事件で官製談合防止法違反の罪に問われた元市都市整備部次長、国沢智己被告(60)の公判が22日、山口地裁で開かれ、工事を落札した同市の建設会社「福谷産業」の福谷徳三郎元社長(66)=公契約関係競売入札防止罪で有罪確定=が検察側証人として出廷し、「国沢被告のほか、市の部長、課長らにお中元とお歳暮を贈った」という趣旨の証言をした。利害関係者からの金品受け取りを禁じる市職員倫理規程に触れる疑いがある。
 福谷元社長は証言で2014年から17年にかけて毎年7月にお中元、12月にお歳暮を国沢被告の自宅に送ったことを認めた。「国沢被告は受け取りを拒まなかった」と述べた。金額と中身は明らかにしなかった。国沢被告から工事の設計金額を教わったことへの金銭の謝礼は「一切ない」と否定した。
 盆暮れの付け届けについては国沢被告のほかに「(工事に関係する複数の)市の部長や課長に贈った」という趣旨の証言をした。理由では「工事のことでアドバイスをもらい、お世話になっている」と述べた。中には「返却する職員もいた」としている。
 市職員倫理規程は利害関係者から金銭、物品、不動産の贈与を受けることを原則禁じ、該当職員は規定違反の疑いがある。
 福谷被告はまた、木村健一郎市長と中学校の同期生で長年親交のあることをひけらかし、市職員に市長の威光をかざしていたことを一定程度認めた。4月の市長選で木村市長が落選したことには「影響があった。迷惑を掛けた」と述べた。

「国沢被告から13~15件金額聞いた」

 福谷産業の福谷徳三郎元社長は元周南市都市整備部次長の国沢智己被告の公判で、起訴された周南緑地、徳山動物園の2工事のほかに「国沢被告から13~15件の工事の設計金額を聞いた」と証言した。
 工事の具体名は「覚えていない」と述べた。国沢被告の前々任者に当たる元市財政部技監(故人)からも「金額のヒントは聞いた」と話した。
 設計金額を聞く手段は電話で「自分から国沢被告に電話した」と証言した。周南緑地工事では入札の公告のあった2016年11月7日から入札日の同月24日にかけて福谷元社長と国沢被告の間で4回携帯電話の通話履歴があり、福谷元社長は「そのどれかで金額を聞いた」とした。
 動物園工事では入札日の7日前の17年11月29日の午前に両者の通話履歴があることが明らかになった。福谷産業から押収された工事額積算ソフトの履歴によると、通話履歴のあった日の午後、積算額が順次修正され、入札価格の下限に当たる判断基準額に近づいていく過程が残っている。
 福谷元社長は「国沢被告から聞いた金額は紙に書いて部下の積算担当者に渡した」と述べた。設計金額を積算ソフトに入力すれば判断基準額が算出できる。
 起訴状によると、国沢被告は周南緑地、徳山動物園の2工事の条件付き一般競争入札で福谷元社長に入札前に工事の設計金額を漏らした。福谷産業はこれに基づいて緑地工事で判断基準額と同額の2,447万3,540円、動物園工事で基準額に近い8,015万280円で落札した。国沢被告は金額漏えいの事実を否認し、無罪を主張している。

【きょうの紙面】
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