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周南市議会会派質問

しゅうニャン市は「軟着陸(ソフトランディング)」
公約、所信表明で論戦

 周南市6月定例議会は2日、会派質問があり、藤井市長は廃止を目指しているしゅうニャン市プロジェクトについて一定の実績があったことを認め、廃止についても「ソフトランディングさせたい」と述べた。この日は六合会(福田健吾、青木義雄、佐々木照彦、長嶺敏昭、福田文治議員)と自由民主党周南(兼重元、米沢痴達、田村勇一、福田吏江子議員)が質問した。官製談合事件、徳山大学公立化など4月の市長選時の公約や6月議会初日の24日の所信表明で示した課題などを巡って論戦が続いた。(延安弘行)

答弁する藤井市長
答弁する佐田副市長

「市民に丁寧に説明」

[しゅうニャン市プロジェクト]

 シティープロモーション事業のしゅうニャン市プロジェクトは藤井市長が廃止を公約にして当選し、今回の議会に同プロジェクトだけでなく知名度向上などを目指すシティプロモーション事業の予算のほとんどを減額する補正予算案を提案している。
 この日、青木議員(六合会)の質問に「民間の活動を制約することはないが、市として公金を入れることはない」と明言。自民党周南の米沢痴達議員がこのプロジェクトに協力した市民への「説明責任」があると追及すると「市民に丁寧に説明したい」と述べた。
 米沢議員(自民党周南)が予算を削減することで「シティプロモーションに1年間取り組まないことがロスになる」とただすと「市民が受け入れられる最高のプロモーションをみんなで作っていく大切な1年。ロスはない」と反論。
 米沢議員が市広報6月15日号に寄せた市長の就任あいさつで市長が市民に求めた「理知と寛容」の言葉を引用して「しゅうニャン市プロジェクトはソフトランディングで行こうではないか」と迫ると市長も「ソフトランディングしていきます」と応じた。
 兼重議員(自民党周南)が市民などのサポーターズ約2万8千人、商品開発に協力する企業などのパートナーズ約260団体、ふるさと納税の寄付額約1億3千万円の実績への認識をただすと、プロジェクト廃止の考えは変えなかったが「一定の効果はあった」、ふるさと納税の総額も「シティプロモーションで認知度が上がったことが関係している」と述べた。

「業者アンケートを検討」

[官製談合事件]

 官製談合を防ぐ新しい入札制度について、長嶺議員(六合会)は業者の意見を聞くことや、落札するとポイントが付き、ポイントが多くなると入札に参加できなくなることで多くの業者に仕事が回る制度の導入を提案。市長は新制度導入にあたっては業者を対象にしたアンケートの実施を検討していることや、ポイント制は「受注の制約につながるため、導入には慎重でありたい」と述べた。
 また長嶺議員は6月19日の指名競争入札で落札業者が決定していた久米地区の街路築造工事で、その後、設計図書に誤り(違算)が判明して落札が取り消された事例を取り上げてチェック体制がずさんなのではとただした。これに対して執行部は防止のため、チェックシートの項目を追加したと説明した。
 市は官製談合事件防止へ、外部の有識者を含めたプロジェクトチームを立ち上げることにしており、佐田邦男副市長は「プロジェクトチームで有識者の意見を聞き、あるべき入札制度を考えたい」と理解を求めた。
 米沢議員は官製談合の原因について「モラルの欠如以外の何物でもない」と迫り、市長は「起こってはならないこと。しっかり考えて起こらないようにしたい」と応じた。

[少子化対策]

 田村議員(自民党周南)は少子化対策への所見を求め、市長は「少子化の進行は国家的な危機」と述べ、出産、子育てへの切れ目のない支援、不安感を持つ母親を支えるきめ細かな支援、若い世代が赤ちゃんにふれあう体験などの施策を説明して「安心して子どもを生み育てるなら周南市」と言えるようにすると決意を述べた。

[徳山大学公立化]

 徳山大学の公立化では福田吏江子議員(自民党周南)が周南地域、県東部の若者の県外流出を防ぐ観点から県に県立化を提案する考えがないか質問した。市長は「県ではなく市です」と答えたが、福田議員が「県立化は提案しないのか」と重ねてただすと「大学の要望を聞いて考えたい」と述べた。

[関係人口・「出身者と関係者の会」]

 佐々木議員(六合会)は移住した「定住人口」でも観光客などの「交流人口」でもない、地域と関わるその中間的な「関係人口」を重視した取り組みを提案した。
 「関係人口」重視は最近、全国的に注目されている考え方で、市長は「関係人口が新たな担い手となる事例も生まれている。重要と考えている」と賛同する答弁だった。
 佐々木議員は所信表明で示した「周南市出身者と関係者の会」のイメージも質問し、市長は「周南市で育って東京で活躍している人、企業関係で周南で過ごした人などすべてが対象。会員を募ることも可能だし、今まで活動してきた団体もあり、すべてを含んだ周南市に関心を持っていただく会にしたい」と述べた。

[台湾との交流]

 長嶺議員は徳山出身の軍人、政治家の児玉源太郎が植民地時代、長く総督を務めるなど周南市と縁の深い台湾との交流促進も提案し、同市出身でドキュメンタリー映画「台湾萬歳」などを手掛けた映画監督、酒井充子さんを周南ふるさと大志にと推薦し、市長は「酒井さんの活躍は私にとっても誇らしいこと。直接、お話をしてみたい」と応じた。

[農業政策・長野山の夏イチゴ]

 福田吏江子議員は農業政策も取り上げて県の農業大学校があり、農業試験場が移転してくる防府市との連携や長野山の山頂で夏イチゴを栽培し、観光農業に取り組むことを提案した。市長は夏イチゴの導入に「冬季の風雪対策など栽培技術の確立が必要」と述べるなど前向きな姿勢を見せた。

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