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「ヨシキさんとアダチさんにも付け届け」

[周南市官製談合事件]
福谷元社長から提供
国沢被告が公判で証言

 周南市発注工事を巡る官製談合事件で、官製談合防止法違反の罪に問われた元市都市整備部次長兼土地区画整理課長、国沢智己被告(60)の公判が24日、山口地裁であり、国沢被告は被告人質問で工事を落札した同市の建設会社「福谷産業」の福谷徳三郎元社長(66)=公契約関係競売入札妨害罪で有罪確定=から「(市幹部の)ヨシキさんとアダチさんもお中元、お歳暮をもらった」と証言した。

 名前の出た2人のうちアダチ姓の職員が複数存在し、市は聞き取り調査をした。いずれの職員も「身に覚えがない」と付け届けの受け取りを否定したという。ヨシキ姓の職員は既に故人になった市OBの可能性がある。
 国沢被告は公判で、事件対象工事の入札のあった2016、17年前後に「自分以外にもヨシキさんとアダチさんが福谷元社長からお中元とお歳暮をもらった」という趣旨の証言をした。名を挙げた2人は市工事の設計金額を知る立場にあったとしている。
 自分が提供を受けた付け届けを返さなかったことには「私の認識の甘いところ」と釈明した。
 福谷元社長からの市幹部への付け届けについては、福谷元社長が国沢被告の5月の公判で「国沢被告のほか、市の部長、課長らにお中元とお歳暮を継続的に贈った」と証言。利害関係者からの金品受領を禁じる市職員倫理規程に触れる疑いが出た。
 市は証言を受けて6月、課長級以上の職員132人を対象に匿名を条件に、市工事を請け負う業者から付け届けを受け取ったことがあるかどうかを尋ね、数人の職員が受領を認めた。倫理規程で受け取りが禁止されていることを知らない職員もいた。

国沢被告 改めて無罪主張

 国沢被告は公判で「工事の設計金額を漏らしたことはない」と改めて起訴内容を否認し、無罪を主張した。
 国沢被告は自分の手帳に工事名と設計金額を控えたことを認め、「長く交渉の続いた地権者との折衝が前に進んだ工事に関心があった」と述べた。一部の記載を消したことには「用件が済んで必要がなくなった」と話した。
 別の業者が落札した徳山動物園ペンギン舎工事で積算ミスがあったのに入札をやり直さなかったことを主導したとされることについては「やり直すかどうかを決める権限がない上、市契約監理課の職員から『積算ミスを調査する場ではない』と言われ、やり直しを見送る判断を誘導していない」と述べた。
 国沢被告はまた、福谷元社長と木村前市長との親密ぶりを強調する陳述書を法廷に提出した。
 起訴状によると、国沢被告は財政部技監兼検査監だった2016年11月24日に入札のあった市発注の周南緑地エントランス整備工事の条件付き一般競争入札で、工事の設計価格(2,760万6千円)を事前に福谷元社長に教えた。
 17年12月6日に入札された徳山動物園北園広場リニューアル工事でも設計金額(8,901万9千円)を入札前に福谷元社長に漏らした。
 両工事とも福谷元社長の営む福谷産業が落札し、福谷元社長に有罪を言い渡した3月の山口地裁判決が確定している。
 次回公判は9月2日で論告求刑と最終弁論が行われる。

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