一言進言

地場地消を呼びかける

~地元のお店を応援しよう~

地産地消はいつごろから言い出したのか忘れた。10年前にはもう結構言われていた。地産地消の店の認定もひところ流行った。この度周南市議会が地酒で乾杯条例を決めた。これも地産地消運動の一つだ。日本酒で言えば、海外を含め出荷量は増えているが、地元での消費は伸びていないから面白い企画だ。

古い話だが、30数年前、徳山商工会議所の集まりに初めて出て驚いた。テーブル上のお酒は、日本盛など有名どころだけで、地元のお酒は皆無だった。早速事務局に苦言を呈しに行ったが、最近はさすがにそんな状態は皆無だ。

しかし、地産地消はそれなりに進むが、地場のお店で買い物しようと呼びかける運動は無い。いわば地場地消は言わない。周陽のたから、櫛ケ浜のスーパー周南はじめ。下松市、光市も多くの地元スーパーが姿を消した。周南地区のスーパーは、アルクかマックスバリュ、イオングループか、ゆめタウンか、地区外の資本系で大半を占めている。

近鉄松下百貨店が閉店して7年以上になった。多くの市民が閉店を惜しんだ。しかし、なくなると決まって存続を語る市民の多さに驚いた。何故、あなたたちはそれまで広島や博多に買い物にいそいそと出かけていたのか。地元の百貨店に見向きもしなかったのか?

地元のスーパーもそうだ。なくなって初めて不便だと訴える。日頃は新しいから、品物が豊富だから、と買い回り品でも外資本のお店を使っていたではないか。地元に愛着があるなら、なぜ地元のお店を大切に思わなかったのか。齢を重ね、車の運転も覚束なくなって、初めて周囲にスーパーの姿がないことに愕然とする。近所の米屋も、酒店も、八百屋も、魚屋もほとんどが姿を消し、スーパーまでもなくなった。

今や、幹線道路沿いの景色は、どこの町かわからないほど金太郎飴化した。車のディーラー、チェーン店のオンパレードだ。大半の消費者が便利さと安さに走り、地域を見直す余裕がなかった。老いて初めて無機質な街に心が沈んでいく。個人商店のおやじの講釈が懐かしいが、もうかなわぬ夢だ。

そんな中、東ソー生協はすごい。ドアからドアとお客を送り迎えしている。買い物難民となった旧新南陽地区の市民は助かっている。東ソーがバックについているからでもあるが、地元のスーパーあっぱれだ。みんなで東ソー生協に買い物に行こう。(中島 進)