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有罪と断定!求刑通り懲役2年

【周南市 官製談合事件】
無罪の主張ことごとく否定

 周南市役所を揺るがした官製談合事件は24日、山口地方裁判所1号法廷において周南市の元都市整備部次長、国沢智己被告への判決公判が開かれ、井野憲司裁判長から被告の有罪と懲役2年、執行猶予3年の判決が言い渡され、とりあえずの決着を見た。

 弁護士と並ぶ国沢被告を前に井野裁判長は、先ず「被告を懲役2年に処する」「未決拘留60日をその刑に算入する」「裁判確定から3年間その刑を猶予する」と本文を読み上げた。国沢被告は目をつぶり下を向いたままで、最後まで顔を上げることはなかった。
 判決理由では、福谷徳三郎福谷産業社長(当時)が、部下の伊藤洋正氏と入札業務で国沢被告から電話で教えてもらった設計金額を元に、2016年11月24日入札の周南緑地整備工事、17年12月6日入札の徳山動物園リニューアル北園広場修景工事の2件について、判断基準額にほとんど近い金額で落札、公の入札で契約をする公正を害した、と断言した。

徳山動物園の工事現場
周南緑地公園の工事現場

 量刑については、入札事務の適正を確保すべき幹部職員の立場で、高度の秘密性を十分承知の上で、1業者に漏洩し、公正を害しており職責として犯情は重く、不合理な弁解に終始する姿勢も反省の情はうかがえないとしたが、前科前歴がないこと、今後も社会的制裁が見込まれることを述べて3年の執行猶予にした理由とした。

福谷氏の供述に疑義と弁護側

事細かく反論する裁判長

 弁護側が、福谷氏の供述は信用できない、ほかの人から聞いたかもしれないと主張しているところから、事細かく供述の信用性についても述べた。
 先ずは公判の中で、福谷氏と伊藤氏の供述に矛盾はなかった。揃って虚偽の供述をして責任回避しているとは思えない。さらに、伊藤氏の積算ソフトに残っていた証拠から、積算データーが変えられていたことも指摘した。
 福谷氏は捜査段階から国沢被告が入手源であると供述、事件に巻き込んだと後悔していることなどから、被告を職務犯罪者に陥れる事情は考えられないとした。
 また福谷氏が昔から被告の職務机を度々訪ねたり、歳暮などを贈っていたことも明らかにしたが、それ以上に入札前の積算時に、2人が個人的な携帯電話で会話していたこと、その時期に伊藤氏の積算データーが変えられていたことなどを挙げた。
 また被告の個人的な手帳に、明らかに今回の設計価格の数字をメモしていたことも福谷供述の信ぴょう性が疑いないものだとして、弁護側の主張は採用できないと結論付けた。

「再発防止に全力」

 有罪判決を受けて藤井市長は「改めて重く受け止めています。引き続き、職員一丸となり、再発防止と市民の皆さまからの信頼回復に向けて、全力で取り組んでまいります」というコメントを発表した。
 また国沢被告は今年3月に定年退職していて市の職員ではないため有罪になっても懲戒処分はないが、刑事事件で公判中だったため退職金の支払いは差し止め中。禁固以上の有罪が確定した場合は支払われないが、控訴した場合は差し止めの状態が継続する。

【きょうの紙面】
(2)周南市が予算編成で総合計画推進特別経費
(3)笠戸島アイランドトレイル900人募集
(4)11月3日まで光市美展、455点展示
(5)住吉中同窓会で脚本家、福田靖さん講演

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