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「楽しく安心して働ける職場に」

[この人に聞く]

日本ゼオン徳山工場 理事工場長

赤坂 昌男さん(53)

 日本ゼオン徳山工場は1965年に周南コンビナートの一角、那智町で合成ゴムの主力工場として操業を開始した。最近では新機能性材料として注目され、宇宙開発にも利用が期待されている単層カーボンナノチューブの量産プラントがあることでも注目されている。今年7月、その工場長に製造1課長から昇格、就任した。(聞き手・延安弘行)

早朝、工場内を巡回

 ―4年半、徳山工場の製造1課長を務めての就任ですね。

 赤坂 日本ゼオンに入って31年のうち約20年が工場勤務で日本ゼオンの4工場すべてを回りました。徳山工場では合成ゴム製造を担当していましたが、水島、高岡工場では仕事の仕組みを改革する「生産革新」に取り組んだことが印象に残っています。

 ―どんなお仕事だったんですか。

 赤坂 業務の見える化とか基盤整備です。特定の部署ではなく工場全体の見直しに取り組みました。

 ―その前の10年近くは本社の組織人事課におられたんですね。

 赤坂 技術系の採用などのために技術系社員を人事課に配置することになっていて採用、教育などを担当しました。その当時、入社した社員のことはだいたいわかります。

 ―工場長に就任して力を入れていることを教えて下さい。

 赤坂 現場に足を運んでオペレーターのみんなと話すようにしています。

 ―話すというとそういう機会を設けるということですか。

 赤坂 朝、3交替の夜勤者の勤務が終わるころに現場コントロール室に行って仕事やその他のことなど声を掛けるようにしています。そのうち交替のために出勤してくる朝勤者とも話します。毎朝、午前7時30分ごろまでに全工場内を回ることが日課になっています。

 ―なぜ始めたんですか。

 赤坂 初めは現場巡回するためだったのですが、そのうち夜勤者と話すことがメインになっていました。夜勤者とはこちらから行かないと直接話すことも顔を合わせる機会もほとんどないので今では有意義な時間となっています。

 ―工場長として従業員との関係で目指していることをお願いします。

 赤坂 340人の社員がいますが楽しく、安心して働ける職場にすることです。安心して働けることが安全につながります。そのために仕事以外、例えばクラブ活動や同好会、和楽、厚生行事などを行い、社員同士の交流を進めています。

 ―ご自身は日本ゼオンとはどんな会社だと思いますか。

 赤坂 人の顔がよく見える、働きやすい職場です。製造課長のころから社長、会長など経営幹部と話す機会も多かったですね。

継続して新卒採用

 ―工場の近況を教えてください。

 赤坂 合成ゴムを中心とした汎用品を継続して生産する一方、将来を見越して2015年に単層カーボンナノチューブの生産を開始しました。既存生産品で利益を出しつつ、次の柱になる単層カーボンナノチューブの用途開発を進め新しいニーズを探しています。

 ―県も加わってコンビナートとして国際競争力向上を目指す動きもありますね。

 赤坂 近隣の工場とは非常に仲が良い関係づくりができていてびっくりするぐらいです。

 ―団塊の世代の退職で技術の継承が課題になっていました。また今後の採用予定を教えて下さい。

 赤坂 操業開始から10年間に採用された皆さんが退職して技術の継承は一段落しました。採用は工業高校、高専出身者を毎年5、6人採用しており、これからも続ける計画です。

 ―企業によっては人材確保が難しくなっているという話も聞きますがいかがですか。

 赤坂 人数がそんなに多くないので充足できています。課題はむしろ採用後の教育でトラブルを経験する機会が少なくなっていますから、トラブル対応に対する教育、例えばシミュレーション訓練などに力を入れています。

 ―今後も安定した操業が続くことを期待しています。今日はありがとうございました。

《プロフィール》
 栃木県足利市出身。東京理科大学工学部工業化学科を卒業、1989年に日本ゼオンに入社。1997年から本社企画管理本部人事部組織人事課、2006年4月から水島工場生産革新室に勤務、10年に高岡工場生産革新室長、13年から同工場製造課長、15年1月から徳山工場製造1課長、今年7月から工場長。
 自宅は富山県高岡市で単身赴任中。趣味は徳山工場に来てから始めた釣り。工場の同世代の社員と連れ立って笠戸島や上関町の室津に行っている。釣った魚も自分で料理して食べる。座右の銘は作家の吉川英治の「我以外皆我師」。

【きょうの紙面】
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