ヘッドラインニュース

1千万部超える大ベストセラー

「サハラの歳月」を翻訳・出版
翻訳家・妹尾加代さん

妹尾さんと翻訳を手がけた「サハラの歳月」

 周南市の翻訳家、妹尾加代さん(78)が昨年12月20日に、自身が翻訳した台湾の作家三毛(サンマウ)の著作「サハラの歳月」(石風社、496ページ、本体2,300円)を出版した。
 高知県で生まれ育ち、大学は京都外大へ進学。そこで選択した第2外国語の中国語に興味を持ち、台湾の台湾省立師範大学(現在の国立台湾師範大学)に1年間留学した。留学中に知り合った台湾人や東南アジアの華僑とは帰国後も連絡を取り合い、結婚後も独学で中国語の勉強を続けた。
 40年前に夫の転勤で周南市に来て、現在は通訳と翻訳をしながら、シビック交流センターで週3回の中国語講座を開いている。
 台湾の知人から30年前、「面白い本がある」と送ってもらったのが、三毛の「サハラ物語」だった。三毛がスペイン留学を経てスペイン領だった西サハラへ移住したときの日々の生活を記録したもので、異文化の砂漠で生活する人たちや土地の風土・文化への温かいまなざしに感動した。
 多くの日本人に読んでもらいたいとの思いで、三毛本人に連絡をとり、翻訳の承諾を願い出て1991年に出版した。三毛も喜んで出版を待っていたが、出版の2カ月前に48歳で亡くなった。
 今回の「サハラの歳月」は、以前の「サハラ物語」に、サハラの生活でのかなしい側面を描いた「泣いているラクダ」やその他の短編を追加したもので、翻訳に約3年を要した。
 三毛の作品の魅力について妹尾さんは「人間に対する深い愛と広い視野」とし「読んでくれた人が、地球上にはいろんな人がさまざまな生き方をしていることに目を向けて、世界に対する視野を広げてくれたらうれしい」と語った。
 三毛の作品は、台湾湾と中国で1千万部を超えるベストセラーで、イギリスやアメリカでも英語版が出ている。今後はスペイン語、イタリア語版も出る予定だ。
 秋月在住。趣味は旅行と読書で好きな作家は石牟礼道子。
 中国語講座は学習経験のある中級者向け。問い合わせは妹尾さん(0834-29-0553)へ。
 周南地区では周南市周陽の宮脇書店徳山店などで販売している。

【きょうの紙面】
(2)文化財防火デーにちなんで防火訓練
(3)フジ桜馬場店オープンに500人の列
(4)熊毛北高ライフデザイン科が課題研究発表会
(5)光L.C.が浅江小で薬物乱用防止教室


▼紙面の購読:試読の方はこちら
https://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
https://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html