ヘッドラインニュース

日本最大級のタッチングプール

下松市栽培漁業センター増築完成


4月オープン・水産資源維持と観光振興へ

センターの増築部分
完成したタッチングプール
飼育棟を視察する市議
エサのプランクトン培養装置
概要を説明する吉次経済部長


 下松市が進めていた市栽培漁業センター(久山裕司所長)の増築工事が完成し、5日に市議と報道機関対象の内覧会が開かれた。16日(日)に村岡知事や周南3市長らが出席して完工式を開き、4月1日(水)にグランドオープン。日本最大級のタッチングプールを新設しており、従来の漁業振興に観光拠点の魅力を加えた新しいセンターが稼働する。(山上達也)

生産尾数は1.5倍に増加

 同センターは1983年に笠戸島にオープン。オニオコゼ、キジハタ、マコガレイなど放流用の稚魚の育成や、ヒラメやトラフグの中間育成に取り組み、とくにヒラメは「笠戸ひらめ」のブランド名で市内外で親しまれている。
 増築工事は施設の老朽化や、漁業者からの新たな魚種の育成要請に応えるため。既存の同センター隣の旧特別養護老人ホーム松寿苑があった市有地6,225.279平方メートルに、市が総工費約11億1千万円で「新種苗棟」を建設した。総工費のうち、水産庁の「浜の活力再生交付金」が3億4,300万円、内閣府の地方創生拠点整備交付金が4,700万円で、残りは全額市費。
 新種苗棟は鉄骨平屋の1,887.95平方メートルで、設計はMU設計コンサルタント、施工は建築主体工事が中山組▽機械設備工事が国益建設▽電気設備工事が徳機電設下松営業所・近藤商事特定建設工事共同事業体。2018年7月に着工、今年1月末に完成した。
 中央管理棟、研修棟、第3生物飼育棟、タッチングプールがあり、第3生物飼育棟ではオニオコゼ、キジハタ、マコガレイなど11種の稚魚を育成する。ヒラメは従来通り、既存の飼育棟で育成する。
 赤潮や細菌、プランクトン流入を防ぐために毎分900リットルの海水をくみ上げる井戸を4カ所に新設。安全なプランクトンを人工培養する装置も設けた。
 これにより生産尾数は現在の61万2千尾から、1.56倍の96万尾に増える。

年間1万人の来場者を想定

 目玉施設のタッチングプールは、市は笠戸島の新たな観光拠点に位置づける考え。70.86平方メートルで、現在の日本最大級の周防大島町のなぎさ水族館の同プール(45平方メートル)の約1.5倍もある。
 ヒラメ、キジハタ、サバ、マダイなどを放し、人がプールに近寄って魚に直接触れることができる。周囲には魚が好む木陰のための植栽を予定している。
 さらにロビーには透明アクリルの円形の水槽を設け、約3キログラムのヒラメを泳がせる。
 同センターの来場者はこれまで年間約2千人、今後は年間約1万人を目指す。現在、旧笠戸島ハイツで月2回開かれている「プチ海の駅」も5月からは同センターで開く予定。現在はほしらんどくだまつで開いている魚のさばき方教室も、今後は同センターで開く。
 これまでは不足していた駐車場も、普通車36台、軽自動車1台、大型バス3台分を設けて、観光客の見学に対応できる形にした。
 内覧会を終えて吉次敦生経済部長は「島内の観光資源と連携し、交流事業も拡大したい」▽鬼武輝明農林水産課長も「水産資源を維持拡大し、観光拠点として貢献できる施設にしたい」と期待を込めていた。
 問い合わせは市農林水産課(0833-45-1885)▽同センター(52-1333)へ。

【きょうの紙面】
(2)光市議会が市内3校の生徒と意見交換会
(3)周南市行財政改革大綱案に市民の意見募集
(4)くだまつ健康パーク杯スケートに全国から
(5)池坊下松支部が80周年いけばな展


▼紙面の購読:試読の方はこちら
https://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
https://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html