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TV電話で「面会も会話も自由」

高齢者入居施設・感染防止で新アイデア
IT時代の利便性を活用


 新型コロナウイルスの感染者が周南3市で相次いで確認され、特別養護老人ホームなど3市の大半の高齢者入居施設では感染拡大防止のため家族など外来者と入所者との面会が中止されている。しかし入所者の家族らに安心してもらおうと、各施設でさまざまな取り組みが始まっている。(山上達也)

ひだまりの家
「地球上どこでもリアルタイム」


 光市三井の住宅型有料老人ホーム・ひだまりの家(富樫美香施設長)では、8日から無料通話アプリのLINEのテレビ電話機能を使って、入所者と家族が動画で会話する“にっこりおしゃべりサービス”を始めた。
 同施設では感染を阻止するため3月1日から外来者と入所者の面会を禁止してきたが、入所者や家族から「元気な顔を見たい」と要望が多くなったため、LINE機能を使ったサービスを始めた。
 同施設を運営する㈱わが家の福永健太郎社長(52)や富樫施設長らスタッフのスマートフォンを使うため、初期投資はゼロ。水曜と土曜のみ1回15分で利用してもらう。事前予約が必要で、1日4組まで受け付ける。
 福永社長は「このサービスにより国内外を問わず、地球上どこにいる家族ともリアルタイムでお互いの元気な姿が確認できる」と話す。近々、スマホよりも画面が大きいタブレットを導入して、利用者に大きな画面で会話をしてもらうことにしている。

福永社長(右)のスマホで家族と会話する入所者(ひだまりの家)



グループホーム新南陽
写真や職員直筆の手紙で近況報告


 周南市宮の前のグループホーム新南陽(塚間由美施設長)では、入所者の近況を撮影した写真と担当職員の直筆の手紙を入所者の家族に郵送している。
 写真は食事をしたりリラックスした様子を写したもの。手紙には「ひな祭りには甘酒とひなあられで、カラオケを楽しんでいただきました」など入所者の様子を紹介している。
 塚間施設長は「これからも入所者にもご家族にも安心していただける取り組みを考えていく」と話している。

入所者家族に届いた写真と手紙(グループホーム新南陽)


松寿苑などもテレビ電話導入準備中


 4日に周南地域では初めて下松市で感染者が確認されたことで、対応が変わった施設も多い。
 下松市来巻の特別養護老人ホーム・松寿苑(古殿雄二施設長)では、基本的に面会は自粛を求め、面会希望者は検温して37.5度以下なら短時間の面会を認めてきた。
 しかし5日以降は全面的に禁止した。古殿施設長は「ご家族に不自由をおかけして申し訳ないが、入所者の生命や健康には代えられない。今後は写真や動画をご家族のスマホに送る対応を考えている」という。
 下松市生野屋南の特別養護老人ホーム・ほしのさと(佐藤亮施設長)も5日から面会を全面禁止。それまでは“3密”が避けられる広い面会室で、1日4組限定で面会をしてもらっていた。
 佐藤施設長は「少しでもご家族に安心してもらえるように、LINEのテレビ電話機能を活用した面会に代わる対応を検討している」と話す。
 こうしたテレビ電話機能を使って入所者と家族が対話できる対応は光市三井の特別養護老人ホーム・ひかり苑(内冨昭施設長)▽同小周防のNPO優喜会(冨田勝久理事長)の住宅型有料老人ホーム・シェアホームきららも導入を準備中だ。
 周南市栗屋の特別養護老人ホーム・くりや苑(石川良興施設長)は電話を入所者に取り次いで直接家族と話してもらうなど、入所者が通常の安定した暮らしを維持できるように努めている。

【きょうの紙面】
(2)周南市がマスクの作り方、手洗いの動画
(3)光市が国勢調査推進本部を設置
(4)山口銀行周南支店がリニューアルオープン
(5)うそ電話詐欺被害防止へ、高齢者宅を訪問


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