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中教審委員の経験生かして

この人に聞く

光市教育長

伊 藤 幸 子 さん(60)

 光市の教育長に1日、浅江中の校長を6年間務めた伊藤幸子さん(60)=光井=が就任した。新型コロナウイルスの感染拡大による学校休校中の就任だが、今だからこそできることに取り組もうと、前向きな方針を示す。就任の気持ちと抱負を聞いた。(聞き手・山上達也)

 ―大変な中での教育長就任ですね。

 伊藤 1校をまとめる立場から市全体の教育を見る立場になりました。一から勉強して視野を広げ、浅江中で6年間お世話になった恩返しをしたいです。

 ―1日の辞令交付式では座右の銘を披露されていましたね。

 伊藤 松下幸之助さんの「自分には自分に与えられた道がある。天与の尊い道がある」ですね。今年の浅江中の卒業式での式辞で使ったんですよ。

 ―教育長になったのも「その道」?

 伊藤 はい。人生は自分の描く通りにならないもの。これも「天から与えられた道」でしょう。卒業式で生徒にも自分にも言い聞かせた「道」です。

 ―能美龍文前教育長から学んだことは?

 伊藤 何かあっても能美先生に相談すればそこに答えがありました。校長として安心して仕事ができたのも能美先生のお陰です。私も能美先生の足元に少しでも近づけるように頑張っていきます。

 ―平時ではない時期のご就任で、戸惑いはありませんか。

 伊藤 25日に学校が再開しましたが、各学校とも子どもたちが安心して学べる体制作りに努めてきました。休校中も室積小や浅江小では担任が児童生徒全員に一枚一枚はがきを書いて励ますなど、教員側も懸命でした。マイナス面にとらわれがちな休校でしたが、各学校が一丸となって準備していましたね。

 ―例えコロナでも前向きに受け止めることが必要ですね。

 伊藤 そう。今だからこそできる教育がある。社会からのメッセージは子どもの心の中にずっと残り、互いに助け合える素晴らしい人格が形成されていくと思うんです。

 ―子どもたちの成長が楽しみですね。

 伊藤 これからはITがもっと普及し、ロボットが仕事をする時代になるでしょう。どんな変化にも前向きに向き合い、自分なりに学びを続けて、よりよい生活や人生を切り開く力が求められてくると思います。

 ―周南3市の連携はいかがですか。

 伊藤 基本的なところはしっかり足並みをそろえていきます。

 ―中教審(中央教育審議会)の委員を2年間務められましたね。

 伊藤 30人の委員がいました。私は初等中等教育分科会の教員養成部会と教育課程部会に属しました。

 ―得るものが多かったでしょう?

 伊藤 教育振興基本計画のように大臣から諮問される政策を審議することが多く、最新の国の動向がわかって勉強になりました。

 ―意見や提言も発言されましたか。

 伊藤 浅江中のコミュニティスクールや「つながり日本一」の取り組みを披露しました。学校で地域の高齢者がご経験を生かし、生きがいを見つけて活躍することが人生100年時代につながると事例を紹介しました。

 ―コミスクでは生徒もたくさんのことを学んでいますね。

 伊藤 地域に役に立つ自分の姿、自己有用感をしっかりつかんだと思います。ふるさとに誇りを持つことは、人や地域とかかわったからこそ得られるものです。そこを基本に、私も教育長として頑張っていきます。

[プロフィール] いとう・ゆきこ
 1959年生まれ。防府高、広島大学総合科学部卒業。北九州市の中学校教諭を経て90年に秋穂町(現山口市)秋穂中から県内勤務に転じ、周南では周南市須々万中教頭を2006年から2年間務めた。山口市教委学校教育課副参事、県教委社会教育・文化財課主幹を経て14年から今年3月の定年まで浅江中校長を務めた。14年には専門の英語を生かして市川市長と市内の中学生6人が英国・ロンドンを訪問した“ひかり夢大使”に同行した。自分のペースで泳ぐことが趣味。


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