ヘッドラインニュース

現職24人に新人9人が挑戦

周南市議選半ばの情勢
熊毛地区が激戦に


 任期満了に伴う周南市議選は7日(日)の投票に向け、立候補者33人の地域経済活性化や教育、福祉など幅広い分野の訴えにも熱が入っている。選挙公報、政策ビラの配布などで有権者の関心もようやく高まっており、4年前の前回は53.35%だった投票率がどうなるのかも注目されている。新人を中心に選挙戦半ばの情勢を探った。(文中敬称略=延安弘行)

インターネットでも情報発信

 立候補者33人は前回の34人を一人下回り、周南市が誕生して補選を除いた5回の市議選では最少。現職が24人、新人が9人と立候補者の約3割が新人。女性の立候補は5人にとどまっている。
 政党公認は公明党が新人2人を含む4人で最多。4人とも手堅く票固めを進めている。日本共産党は3人。前回も3人が出馬したが一人が次点だったこともあり、懸命の訴えが続く。自由民主党、国民民主党、社会民主党も1人ずつを公認している。
 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、「密集」「密閉」を避けて室内で個人演説会を開く陣営はなく、事務所に集まる支持者も少なくし、「密接」を避けるため握手にも配慮しながらの異例の選挙戦となっている。
 このためホームページやSNSなどインターネットを使った“空中戦”による情報発信に力を入れる候補も多くなっている。一方で、選挙公報にホームページなどのQRコードを掲載した候補は3人にとどまった。

新人に勢い、現職に影響
[徳山地区東部]

 徳山地区東部の久米、櫛浜地区は4人、中心部に住所がある立候補者は11人で、計15人と立候補者の半分近くを占める。
 このうち東部では、大島の新人、橋本真治(48)はフットサルなどの団体役員。自転車に乗って街頭で訴えるともにインターネットで“空中戦”を展開しているが理解が広がるか、懸念される。
 久米の新人の小林正樹(32)は鍼灸師で医療、福祉の充実を訴える。華陵高舞台芸術部で活躍し、卒業後も市民のミュージカル制作に携わった。出身地の熊毛地区の八代でも支持拡大を期待する。
 櫛浜地区の青木義雄(56)は5期目、久米地区の現職の岩田淳司(51)は4期目を目指し、いずれも地域での活動にも熱心で今後の活躍が期待され、地元を中心にした訴えにも力が入っている。
 周南団地は桜木地区から旧徳山市議で現職の田村勇一(78)と、新人で陸上競技や地元からの支持を広げる細田憲司(49)が競う。田村は長く防犯、防災など地域の活動に力を入れてきたが、今回は若手の細田に勢いがあり、地盤が重なる田村は地元では厳しい展開となっている。公明の現職、遠藤伸一(43)も桜木地区に住む。

遠石地区でも競り合い
[徳山地区中心部]

 遠石地区は地元と位置付ける3人が競い合っている。新人で撤退した帝人徳山事業所の元社員、篠田裕二郎(47)が防災対策などを訴え、前議員や熊毛中時代の同級生、帝人の元同僚などの支持も受けて奮闘している。
 自民の現職、福田吏江子(38)は前回、2位で当選。今回はユーチューブ演説会も開いている。現職の佐々木照彦(55)は出身地の大津島は人口が減少。遠石地区などでの集票にも力を入れる。
 徳山小校区の商店街を地盤とする清水芳将(56)が5期目を目指す。元市長の島津幸男(74)も選挙事務所は新南陽地区だが住所は毛利町。前回、トップの勢いは衰えていない。
 新人は児玉町の国民民主の玉井伸昌(60)。広告関係の企業を退職、Uターンした。出遅れ気味だったが「愉快で元気な周南市」へ、県議の戸倉多香子の支援を受けて選挙運動も盛り上がってきている。
 今宿地区では、公明の新人、小池一正(61)は薬剤師、元企業経営者。「健康元気都市」「健康教育」推進を訴える。共産の現職、魚永智行(62)は18歳までの子どもの医療費無料化などを公約に掲げている。

ベテラン、新人交錯
[徳山地区西部、北部]
[新南陽地区]

 徳山地区の北部は須金地区のベテランが引退して立候補は3人。須々万地区の現職の藤井康弘(66)は前回、返り咲きを果たした。公明の新人で臨床検査技師の江崎加代子(53)も須々万。「子育て」「医療の充実」に取り組むと訴えている。中須地区の現職最古参で、徳山大交友会副会長や地区自治会連合会長を務める古谷幸男(71)も地元の人口が減る中で議席確保を目指す。
 西部では、社民の現職で現在議長の菊川地区の小林雄二(68)は東ソーOBで地元からの支持も厚い。戸田地区の4期目を目指す現職、土屋晴巳(63)は徳山医師会の元職員で医療関係者の支持も受ける。夜市地区に公明の現職、金子優子(56)がいる。
 新南陽地区は7人。ベテラン一人が引退したが、現職の井本義朗(43)はこまめに更新してきたホームページで活動を紹介。友田秀明(64)は地域バランスを考えた予算付けなどを訴える。山本真吾(35)は前回、無名ながら3位で初当選。4年間の活動が問われる。
 福田文治(69)は旧新南陽市議で上位当選の常連。福田健吾(44)もまちづくりや子育て支援を訴えて5期目を目指す。共産の現職、中村富美子(64)も元新南陽市議。新南陽市民病院の充実などを訴えている。3人とも福川地区から新南陽、市内全域への支持の拡大を図る。
 一方で新人の田中昭(59)が「30年後の周南市のために」の思いで福川から立候補。元小学校教員で教育問題を訴え、地元を中心に支持を求めているが、運動の本格的なスタートは3月の退職後で、当選圏突破に向けて出遅れを取り戻したい。

若手新人の出身者も参戦
[熊毛、鹿野地区]

 熊毛地区は現職で地元代表の尾崎隆則(68)が新清光台、新人の龍泉仁之(72)、昨年の補選で無投票当選した吉安新太(40)、岩徳線増便などを訴える共産の渡辺君枝(71)の3人はいずれも呼坂。
 龍泉は昨年の県議選に出馬した松並弘治の後援会長。自治会連合会長を務める勝間地区が地盤だが、後援会長などの経験を生かし、全市から集票できるかが浮上のカギを握る。
 吉安も実質的に今回が初陣。若さとともにポスターでは「住んできた熊毛」「生まれ育った鹿野」を強調しているが、得票につながるかは未知数。熊毛地区の在住者は4人だが、地区出身の新人の篠田、小林正樹もいて激戦区となっている。
 鹿野地区は現職の長嶺敏昭(64)が出馬している。同地区出身の坂本心次は市議から県議選に転じたが、人口減少に加え、吉安が鹿野地区で支持を拡大すれば影響を受けそう。
 選挙戦はまだ中盤で、当落に関しては最終局面で情勢が大きく動く可能性もあり、予断を許さない状態となっている。

【きょうの紙面】
(2)感染対策へ、給与、報酬削減3市そろう
(3)周南市議選アンケート・プロフィール編
(4)光市が84%に10万円給付終了
(5)遠石八幡宮で茅の輪くぐり


▼紙面の購読:試読の方はこちら
https://www.shinshunan.co.jp/contact.html
▼電子版購読はこちら
https://www.shimbun-online.com/latest/shunan.html