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島田川工業用水が給水開始

12社に「産業の血液」安定供給
慢性的な水不足解消へ

ボタンを押す左から安達製造所長、渕上経産局長、村岡知事、柳居議長、市川市長、国井市長

 周南市のコンビナート企業11社と下松市の1社に工業用水を供給する「島田川工業用水」の通水式が22日、光市中島田の島田ポンプ場で開かれ、周南地域工水利用者協議会(会長・三笠博司㈱トクヤマ徳山製造所副所長兼動力部長、19社)の加盟会社の幹部ら関係者約50人が7年がかりの完成を祝った。
 同工業用水は周南市と下松市の企業の慢性的な水不足の解消のため、岩国市周東町の県営中山川ダムの水利権を持つ光市から県企業局が日量14,100トンの工業用水を、年間9,680万円で買い取り、両市の12社に年間2億8千万円で提供するもの。2013年度に事業着手し、総事業費は約46億円。
 島田川沿いに新設した島田ポンプ場で取水し、下松市の御屋敷山浄水場までの約10.6キロを導水管とトンネルで接続し、ポンプアップで送水。同浄水場は高台にあるため、ここから各企業へは自然流化式で既存の送水管を使って送水する。
 各企業では水不足が慢性化。昨年度は企業が節水率30%以上の自主節水期間が191日に及ぶなど水の安定供給が切実な課題になっていた。渇水期の予備水源としていた中山川ダムは1996年の完成以降も使用した実績はなく、光市が持つ水利権を上水から工業用水に転用し、この事業が可能になった
 さらに島田川と、給水先の周南市や下松市は水系が異なるが、県によると水系を超えて工業用水が供給される例は全国的にほとんどないという。そのハードルを超えられたのはこの事業推進に積極的に取り組んだ国土交通省出身の故山本繁太郎知事の尽力が大きい。
 通水式は村岡知事や柳居俊学県議会議長、市川光市長、国井下松市長、安達秀樹㈱トクヤマ徳山製造所長、渕上善弘中国経済産業局長らがボタンを押してポンプを起動させた。周南市は市議会最終日と重なったため市長代理で上野貴史産業振興部次長が出席した。

島田ポンプ場を視察する村岡知事(中央)ら

 村岡知事は「工業用水は産業の血液。給水開始を機に産業力のさらなる強化につなげたい」とあいさつ。渕上経産局長は祝辞を述べた後「この事業の起動時に私は経産省の担当者として働かせてもらった。この日を迎え、何とも言えない思いを感じている」と笑顔で付け加えていた。
 このほか周南地域関係では光市の西村憲治市議会議長、宮崎英博水道局長▽下松市の中村隆征市議会議長、古本清行上下水道局長▽島田ポンプ場の地元の林、溝路、今桝各自治会の代表者▽御屋敷山浄水場の地元の大河内自治会の代表者▽3市の県議9人全員らが出席した。
 同工業用水を供給される企業は次の通り。
 周南市=㈱トクヤマ徳山製造所、東ソー南陽事業所、出光興産徳山事業所、クアーズテック徳山、日本ゼオン徳山工場、三井化学SKCポリウレタン徳山工場、昭和電工徳山事業所、東ソー・シリカ南陽工場、保土谷化学工業南陽工場、日鉄ステンレス山口製造所周南エリア、徳山積水工業▽下松市=東洋鋼鈑下松事業所

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