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「現代の名工」に山中さん

卓越した技能の第一人者たたえて
弘木技研の山中義行さん
「切り粉レス」組み立てに新技術

パネルユニットを取りつける山中さん

 厚生労働省が卓越した技能者に贈る今年度の「現代の名工」が6日に発表され、県内から2人、周南地域からは下松市葉山2丁目の弘木(ひろもく)技研(弘中善昭社長)の山中義行さん(48)=田布施町=が選ばれた。
 「現代の名工」はその道の第一人者として活躍する技能者を表彰する制度で1967年に創設し、今回で県内の受賞者は64人になった。9日に東京で開かれる表彰式は新型コロナウイルス感染拡大防止で規模縮小のため、県内の2人には厚労大臣からの表彰状と卓越技能章、報奨金を県から伝達する。

作業の正確化、安全化に貢献

 山中さんは鉄道車両の艤装(内装)で高い技術を持つ弘木技研に27年勤務する、なくてはならない技術者。受章に「栄えある賞をいただけたのは自分一人の力ではなく、上司や同僚のおかげ」と控えめに喜びを語る。
 平生町出身で、田布施農高(現田布施農工高)を卒業。いったん別の会社に勤務したのち「小さいころからの鉄道ファンで、自分で車両を作ってみたい一心で弘木技研に飛び込んだ」という。
 これまで一貫して、新幹線など高速鉄道車両の内部に取り付ける装備品を組み立てる仕事に携わってきた。高速のため振動を常時受ける新幹線の車内に取りつける電気機器の収納室や、トイレなどを仕切り板で構成するパネルユニットの取りつけで、高精度な製作技能を培ってきた。
 中でもパネルユニットの工程では、電気機器の故障の原因になる金属加工くずの「切り粉」を出さない「切り粉レス組み立て方法」を考案した。組み立て時に機器の取りつけ穴を空けることで出ていた切り粉を出さないため、穴あけなどの全加工を事前に終えて組み立てる方式を提案した。
 穴あけ作業の正確化へ独自仕様の鋸軸(のこじく)つきマシニングセンターの導入や、溶接による金属のひずみを抑えるために枠をつける新しい作業方法も確立した。
 2012年から6年間、艤装グループのリーダーを務め、現在は後進の育成に力を注ぎ「機械では成し得ない技を次の世代にしっかり継承したい」と意気込んでいる。

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