一言進言

来年は希望を持てる年に

~コロナで始まりコロナで終わった1年~

コロナで始まり、コロナで終わる1年になりそうだ。年末でお店を閉めると言う声も漏れ聞こえる師走になった。終わりが見えないコロナとの闘いは、年配の経営者にはきつく、耐えがたいだろう。すでに閉店した店舗も何店かある。

東北の大震災も目を覆う光景を目のあたりにして呆然とした。「想定外」が流行語のように使われた。コロナ禍もまさに想定外だった。世界中がこの想定外の危機に直面して、実に多くの命を失った。また多くの人が職を失った。

国も地方自治体も懸命で救済策を練り出してきたが、この長丁場で息切れする人たちも続出した。周南3市でもそれぞれが救済策を打ち出した。中には「周南市はいいね」とうらやむ声が下松市や光市から聞こえた。周南市は第5弾まで救済策を打ち出したが、市の財政規模の違いは致し方なかった。

しかし、少々の救援策で満足に補えるわけもなく、不満はあちこちから沸き起こっている。ただ、そんな中、人気店は工夫もし、客足もコロナ禍前の手前まで戻っている。そうした店ではテイクアウトでも工夫をし、来店客へのサービスも今まで以上に気を使っている。

一体いつまで続くのかわからないが、たぶん来年夏ごろにはかなり落ち着くだろう。そろそろコロナ後を語る準備も始めるべきかも知れない。しかしそっくり元通りになるとも思えない。家族のきずなが深まった人もいるだろう。人とのつながり方が変わった人もいるだろう。人それぞれだが、生活様式の多少の変化はあっただろう。

来年はできれば3市が連携した、若者定住、少子化対策に取り組むスタートを切ってはくれまいか。帰省できなかった家族の関係、友人たちとの交流、これからの時代にはどれだけ大切かコロナ禍で教わった。周南3市の共同で、地元企業の就職ガイドブック作成や、空き家対策の推進など取り組むべき課題は明確だ。徳山大学の公立化による若者定住の流れも大きな力になるだろう。

子どもの医療費も3市が同じ基準で均一化を図ることも大切だ。将来を担う若者が定住することで、夢は大きく膨らむ。新しい年を迎えて希望を見出すことに集中することだ。コロナで鬱積(うっせき)した感覚を解き放す施策を模索しよう。我が社も新しい年に向けて、着々と準備を進めている。

今年一年、読者、スポンサーの皆様には、随分助けられた。来年の紙面で恩返しをしたい。ありがとうございました。

(中島 

ブレーキには補償を

~政府は庶民の生活感を持て~

今年の師走はいつものそれとは大きく変わりそうだ。忘年会もほとんどなく、帰省する人もめっきり減るだろう。政府は「勝負の3週間」と呼びかけたが、一向に効果はなく、むしろ感染者は増えている。いろいろな専門家がその理由を語るが、ほとんど効果もない。

ブレーキとアクセルを同時に踏むとどうなるか、誰もわからないまま進んできた。仮定の話をしても意味がないが、非常事態宣言解除をあと1カ月延長すれば事態は変わったのか。今の状態は非常事態ではないようだ。

私見だが、周南3市の中だけで動いている人が発症する率は極めて少ない。出会う人が広島とか東京などに移動していたら確率はぐんと上がる。宣言時、各会社では出張は全てご法度になり、旅行者も皆無に近い状態だった。もちろん飲食店は閉まっているので会食も皆無に近かった。だからしばらくは周南3市でも発症者のゼロが続いた。

つまり、人の移動を止める以外に感染者ゼロはなしえないのだ。9月ごろから国がGoToを語りだし、一気に若者中心に移動が始まった。域外の人との交流も盛んになった。経済が止まるがすべての理由だった。本当にそうだったのか。司法書士など士(さむらい)業の人たちや、建設業の人たちにはほとんど影響はなかった。これだけお金を使うなら、サービス業など困窮する業種、人を絞り込んで援助すべきだった。一律10万円をばらまくのではなく、直接被害を受けた人たちに焦点を当てるべきだった。

このコロナ禍の中、株価だけは信じられない高値を付けている。何かおかしい。お金は余りに余っている。景気と株の関係は素人には全くわからない。コロナが収まらない限り、サービス業に携わる一般庶民は生活ができなくなる。移動を止め、補償をしっかりして、感染経路がわかるような状態を作り出す時期だ。

政府はGoToトラベルを2週間停止するという。GoToEatの自粛も要請するという。自粛したら生活できなくなる人たちへの補償はどうするというのだろうか。生活感のない政治家や官僚の言い草には辟易(へきえき)してきた。今こそ日銀はお札をどんどん刷ればいい。株で儲ける投資家へ重い税金をかければいい。

(中島 

周南市民6割が広島経済圏へ買い物

~若者減らすなプロジェクトを~

周南市の人口は来年末か再来年には14万人を切って、13万人台になる。合併前16万人を超えていた。それに伴い高齢化もどんどん進み、65歳以上の高齢化率も30%を超え、5年後には35%を超えそうだ。全国平均を大きく超えている。若者流出も相変わらずひどく、毎年700人単位で出て行っている。

光市も同様で、高齢化率は約35%までになった。周南市と同様若者流出は止まるところを知らない。結果として光丘高と光高の統合が決まり、YIC保育&ビジネス専門学校は来春で閉校する。周南市も、光市も市民の中で不安が増幅している。今年の光市長選は現職が何とか勝利を手にしたが、昨年の周南市長選は現職が敗れた。現状を打破してくれそうな施策が見えないし、この先希望が持てないから、市民は常に新人候補に期待する。市民の感覚は正直だ。

一方、人口が県内で唯一増えている下松市はインフラ整備が進み、地域の形が目に見えて変化した。商業集積はどんどん進み、近年もクロスランドや乃が美など有名店の出店も相次いだ。高齢化率も30%を当分維持しそうで、全国平均を下回る。小中学校も教室が足りなくなる状態で、うれしい悲鳴が聞こえてくる。だからではないが、市政への不満を聞く率は低い。

山口銀行の経済研究所の調査では、10代~40代の周南市民の実に22.6%が広島に行っている。徳山、下松のゆめタウンには2カ所だけで36.3%になる。ゆめタウンが広島資本なのは知られているが、10代~40代の周南市民の実に6割を超える人が広島経済圏にお金を落としている。と言うより、地元で楽しめる場所がないことを意味している。

周南市も光市も熱心に市政を運営している。なのになぜこれだけ人口が減り、若者が流出するのか、市民の不安が増幅するのか。買物動向調査も大切な判断材料にはなるだろうが、それ以上に子育てや、人とのつながりとか、不安になる原因がないだろうか。全国平均的な施策で満足していないか。もっと、分析やアイデアを集められないか、行政の縦割りを排除したプロジェクトチームが今こそ必要だ。

ずいぶん昔に書いたが、周南市は公民館が市民センターに、光市はコミュニティセンターになったが、地域の若者たちのおり場、楽しめる場所にしているか。バンド活動をしたい若者たちに開放出来ているか。高齢者だけのスペースになっていないか。検証すべきことはまだまだあるはずだ。

(中島