合格を喜ぶ2、3年生
徳山商工高
2級土木施工管理士試験
2年生は全国唯一
周南市周陽の徳山商工高(岩本武久校長)の環境システム科環境土木コースの2年生全員17人、3年生3人が昨年10月に実施された2級土木施工管理技術検定の学科試験に見事合格した。3年生も既に合格していた15人を合わせて同コースの全員が受かり、合格率100%を達成した。
同検定は、土木工事の施工現場責任者である「主任技術者」の資格取得に必須の国家試験。土木一般、法規、共通工学、施工管理、専門土木の5分野から出題され、3時間40問のマークシート方式を取る。
1月15日の合格発表によると、社会人を含めた今回の全国合格率は67%。高校生の学科試験全員合格は全国的でも珍しく、2年生の全員合格は同校だけだ。学科試験合格者は、3年以上の実務経験と実技検定を経て正式に2級土木施工管理技術士となる。
同校では通常の授業のほか、試験日の2カ月前から毎朝、教諭5人による講義と問題演習の「朝学」を開いている。実戦形式に慣れるため、試験直前の5日間は模擬試験を繰り返し、教諭と生徒が一体となって合格を目指している。昨年の合格率も90%の高い水準だったが、今回はそれを上回る快挙となった。
通常年2回実施される同試験は、新型コロナウイルスの影響で今年度は1回のみだった。ワンチャンスをものにし、春から防府市の建設会社に勤務する3年の佐伯結衣さん(18)は「就職活動時期と勉強時期が重なり大変だったが、先生方のフォローで頑張れた。絶対に受かりたかった試験に合格できてとてもうれしい」と笑顔を見せた。
2年の河村里紗さん(17)は「初めての検定試験で合格は難しいと思っていたが、朝学の特訓がとても役に立った」▽小泉憲亮君(17)は「入学前から2級土木の試験合格を目指していたので、目標を達成できてよかった」と喜んだ。
環境システム科長の川崎主税教諭(52)は「生徒が目的を持ち、自ら学ぶ姿勢でコツコツと取り組んだことが良い結果になった。努力は報われると信じて、社会に出ても頑張ってほしい」と目を細めた。
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